菅田将暉演じる高校教師・柊一颯が、卒業式を10日後に控えたある日、生徒を人質にとって教室内に立て籠もった。
柊の目的は、景山澪奈を死に追いやった巨大組織の黒幕と闇を暴くため……。
柊に同調した人物と生徒たちの協力を得て、死の真相に近づいたが、これからが本番スタートだという柊。
彼は一体何を暴こうとしているのか、本当の黒幕とは……?
【3年A組 今から皆さんは、人質です】9話あらすじ
〇〇年3月9日。あの事件から数年後。成人した3年A組の生徒たちは、思い出の教室に集まっており、教壇には柊一颯の遺影が置かれていました。
結婚している者、家業を継いでいる者、夢に向かっている者、それぞれが幸せに満ち溢れた笑顔を見せていましたが、そこにはみんなが一番必要としている柊一颯の姿はなかったのです。
彼らは”あの時”の出来事を映像を、大きなモニターで見ていました。そこに、茅野が遅れて教室に飛び込んできます。
そして2018年3月9日。
危機一髪のところでヒーローに助けられた柊一颯は、郡司刑事を人質に取ります。
一方で、警察側は依然として黙秘を続けている五十嵐理事官の代わりに、もうひとりの協力者である相楽孝彦に話を聞くことにしました。
相楽は、警察に任意同行させられる前に、柊が景山澪奈を殺害した犯人と見せかけるフェイク動画をネットに公開します。
相楽は、予定より少し早いが警察が来てるからと連絡を取り、計画が早まったことを伝えました。
相楽からの連絡を受けた柊は、次の計画を実行する前に、なぜ自分がこんな事件を起こしたのかをすべて生徒に話したのです。
柊一颯が事件を起こした理由を考察
1つめ目の理由
ひとつ目の理由は、助けてといった景山澪奈を助けることが出来なかった。
景山澪奈がフェイク動画の犯人に会うと言った時、一緒に行けばこんな悲劇は起きなかったかんじゃないかと思ったものの、その時は回避できてもそのままではまた彼女は同じ目に遭っていたんじゃないかと思ったこと。
それならこのことを明日の活力に帰るべきだと考えるようになったのです。景山澪奈が亡くなった日に余命を宣告された柊。
自分がやるべきことは何なのかを自問自答した結果、武智大和に自分の犯した過ちを気づかせること。
彼女たちが味わった苦痛を、武智に追体験させることで罪の重さを知ってほしかった、というのがひとつ目の理由でした。
2つ目の理由
柊一颯が建込理を起こした最大の理由が、このふたつ目の理由でしたが、残念ながらサイレントボイスになってしまい、聞き取ることは出来ません。
柊一颯の口の動きをよく見ると、SNSというような動きがあるように思えます。柊は、SNSというものは、単なる憶測で流れた情報でも人生を左右されてしまう、憶測が憶測を呼びその人本来の姿が見えなくなってしまう。
景山澪奈もSNSで偽の情報を流され、誤った情報だけが独り歩きした結果、自分が自分でなくなってしまったことを悩んでいたのかもしれません。
武智が”犯人”と思われるようなフェイク動画によりネット上で叩かれ、武智自身も幻覚を見るようになり精神状態も危ないものになってきました。
だからこそ、生徒たちにその危険性や依存性を分からせるため、最初に”携帯”を没収したのではないでしょうか。
今の時代、最大の敵はSNSに公開された情報を安易に信じてしまう浅はかさ。いとも簡単に人を死に追いやることができる危険性、これを世界に分かってもらうために、事件を起こしたのだと推測します。
3つ目の理由
ナイフで刺せば血が出るし痛みも伴うのは当たり前のことです。場合によっては人を死に追いやることもできます。
そんな当たり前のことに気づかずに、世間は忙しく動き続けています。どうしたら傷つくのか、誰に何をされたら痛むのか、当たり前のことが見えない感情がマヒした大人になってほしくないということでした。
生徒たちには、考えることの大切さ、自分の行動に責任を持つ、何かを決断をする前にそれが本当に正しいことなのかを考える大切さを伝えたかったのが3つ目の目的だったのです。
2つ目の目的は明かされていませんが、1つ目、3つ目の流れから考えると事件を起こした最大の理由は、やはりSNSの危険性でしょう。
現代社会に送るメッセージだとすれば、その理由もぴったり合うような気がします。
茅野さくらが景山澪奈を殺したという発言の真相とは?
柊は、事件を起こす前に逢沢に協力を求めていた事も分かりました。その際、茅野のためでもあるとも話しています。
また、今回茅野さくらが景山澪奈を殺したのは自分だと証言していますが、本当に彼女が景山澪奈を殺害した訳ではないでしょう。
「澪奈は強い」
景山澪奈は、フェイク動画の事で追い詰められ、精神的にも限界状態の時に茅野さくらに一番言われたくない言葉を言われ、心が折れてしまったのかもしれません。
「澪奈は強い。」
そのことを逢沢から聞いた茅野さくらは、一番必要とされている時に自分から彼女の手を放してしまったと感じたのでしょう。
だから、景山澪奈を殺したのは自分だと……。
柊が、茅野のためでもあるというのは、彼女が抱える罪の重さから解放させるためでもあると思います。
すべての謎は大ブーイング覚悟で映画へ持ち越しか!?
『3年A組 今から皆さんは、人質です』も次週で最終回。怒涛の10日間のクライマックスを迎えます。視聴率は12.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、回を増すごとに視聴率が上昇した人気ドラマとなりました。
この人気にあやかり、ドラマではすべての謎が明かされず、映画に持ち越すというような動きもでているようです。
すでに映画化は決定しているとのことで、テレビ関係者によると「ドラマでは謎が明かされないまま最終話を迎え、映画で判明するように急遽台本が書き換えられた」とのこと。
しかも、視聴者からの大ブーイングも覚悟しているよう……。映画公開までに視聴者離れが起きないよう特番や総集編などの仕掛けもしていると言いますが、さすがにこの流れはどうでしょうか……。
ドラマ『3年A組 今から皆さんは人質です』9話の感想
2つ目の理由を話している時、本当の黒幕を話している時のシーンが白黒でもやっとしました。読唇術を使ってやろーか?ぐらいの気持ちでモニターとにらめっこした結果、SNSだけは読み取れた(?)かもと……。
でも、柊一颯のこれまでの行動や生徒たちに話したことから考えると、黒幕はやはりSNSではないかと。
それって巨大な組織を相手にするというより、全世界を相手にすることです。余命宣告を受けているからこそ、自分の命をもってでも伝えたかった、というのには納得でした。
ただ終盤、病気で生涯を全うするのかと思ったら、なんと撃たれたという流れには度肝を抜かれました。映画化が予定されているのであれば、ここでは死なないとも思いますが……。
映画がどんな流れになるのかは不明ですが、冒頭で事件から数年後が描かれていたので、ドラマの終わりから空白の数年がフラッシュバック的な要素を入れつつ、現代を描いていくのかもしれませんね。