海外ドラマ『ポロス~古代インド英雄伝~』11話と12話。
友好を結んだはずの両国ですが、アンビ王の笑顔の裏には、ある企みが隠されていました。
待ち受ける悲劇に、バムニ王とアヌスヤ王妃はどう立ち向かうのか!?
この記事では『ポロス』のネタバレ感想をお届けします。
【前回の重要ポイント】
アヌスヤは、祖国タクシラに赴き、兄のアンビ王と再会をする
対立関係にあった、タクシラとパウラヴァの両国が和解
アヌスヤは、タクシラ国でダレイオス商人の姿を目撃する
『ポロス~古代インド英雄伝~』シーズン1第11話・12話のネタバレ
アンビ王の復讐
祖国タクシラにて、ダレイオス商人の姿を目にしてしまったアヌスヤ王妃。
パウラヴァ国では商談に失敗したダレイオスですが、タクシラ国で大成しようと考えていたのです。
そんなダレイオスの野心を知ったアヌスヤは、「タクシラ国でもそなたの企みを阻止します」と宣言。
しかしダレイオスは余裕の表情を浮かべ「この国で“協力者”を得た」と話します。
ちょうどそこへ、“協力者”がやって来て、アヌスヤが振り返ると兄・アンビ王が佇んでいました。
ダレイオスの協力者とは、兄のアンビ王のことだったのです。
どうやらアンビ王は、パウラヴァ国で起きたいざこざをダレイオスから聞いていた模様。
・バムニ王が復讐のためにアヌスヤに求婚したこと
・初夜を過ごした翌日に、バムニ王が復讐のためにアヌスヤに酷い言葉を浴びせたこと
・アヌスヤが、バムニ王への復讐を持ちかけられて承諾するも、実は演技だったこと
それら全てを聞いたアンビ王は、ダレイオスと手を組んでパウラヴァ国に復讐するチャンスだと考えたのでした。
つまり、先ほど結んだ友好の絆は偽りだったのです。
もともとの遺恨に加え、妹のアヌスヤがひどい扱いを受けたことで、さらに怒りが増したのかもしれません。
アヌスヤは、今はバムニ王と和解したこと、お互いに愛しあっていることを伝えますが、アンビ王の耳には届かず。
アンビ王は「わが国タクシラは、命よりも敬意を重んじる」と言い、さらに言葉を放ちます。
「奴の子を宿したあげく祝えと申す厚かましさよ。恥を知れ」
そして、バムニ王もお腹の子も殺すと言うアンビ王。
アヌスヤは、アンビ王の言葉に涙しながら「分かりました。では私に復讐なさって」と返しました。
動揺の表情をわすがに見せるアンビ王。
「私を殺して。ただし夫とお腹の子はどうか許してください。どんな言いつけも守りますから」と何度も乞うアヌスヤ。
アンビ王は、アヌスヤの「どんな言いつけも守る」という言葉を聞いて、取引きを持ちかけました。
バムニ王と子を殺さないかわりに、タクシラの民の前でバムニ王の尊厳をとことん貶める――。
それが、アンビ王が提示した条件でした。
バムニ王の深い愛に涙!
バムニ王とお腹の子の命を守るため、アヌスヤ王妃は偽りの復讐劇を演じることになりました。
“安産祈願の儀式”にて、タクシラの民が大勢見ている中、バムニ王の尊厳を貶める算段です。
アヌスヤは、儀式の身支度をしているバムニ王のもとへ向かいます。
アヌスヤの顔を見たバムニ王は、愛おしそうな眼差しで見つめながら「髪を結ってくれ」とアヌスヤに頼みました。
しかし、復讐劇のことで頭がいっぱいのアヌスヤは、ひたすらに苦悶の表情を浮かべるばかり。
心配になったバムニ王が「どうした」と言葉をかけると、アヌスヤは思い切ったように「話があります」と切り出しました。
その時、アンビ王が現れて、アヌスヤに“余計なことはするな”と目で訴えます。
バムニ王とお腹の子の命を盾にされているアヌスヤはどうすることもできず、結局バムニ王に何も話せません。
再び2人きりになると、バムニ王は改めてアヌスヤに髪を結わせ、そして愛を伝えます。
どうにも陰鬱な表情を浮かべるアヌスヤに、もう一度「どうしたのだ」と聞くバムニ王。
アヌスヤは目に涙をためて「私のことを信じますか?」と問い、バムニ王は「信じている。自分自身よりも」と答えました。
さらに語りかけるバムニ王。
「そなたの志しは崇高であった。
いくら血を流そうとも、憎しみの根は絶えない。
憎しみの上に、信頼と友好の種をまいたそなたは我が安らぎ。次の世も安泰だ。
この世を去るまで、そなたと共にありたい。他に望みはない」
出典:公式サイト
愛情に満ちたバムニ王の言葉を聞いたアヌスヤは、ただただ胸が苦しくなるのでした。
アンビ王が仕組んだ偽りの復讐劇
タクシラ宮殿にて、これから始まる安産祈願の儀式。
ダレイオス商人は、アンビ王とアヌスヤが揉めている場に居合わせていたため、これから起こる悲劇を知っていました。
部下が「せっかくですし、もっと近くで見物してはどうです?」と言いますが、ダレイオスは含みのある表情を浮かべ、答えました。
「敵の家であれ友人の家であれ、くすぶる火種のそばからは遠ざかるのが賢明だ」
出典:公式サイト
いざ始まった安産祈願。
祈祷師が祈りを捧げている間、アヌスヤの脳裏には、バムニ王と過ごした日々が蘇っていました。
儀式の流れの中で、「いつ いかなる時も敬い、そして守り続ける」と誓うバムニ王。
アヌスヤは偽りの復讐劇を始めるため、声を振り絞って「私を慕って下さるはずはないわ。安産祈願もうわべだけのものでしょう」と言葉にしました。
驚いて目を見開くバムニ王。言葉を続けるアヌスヤ。
「あなたは、シヴダット宰相の屈辱を晴らすために私を陥れた。私も今、兄の屈辱を晴らすために、同じことをしているまでです」
「表情を見れば、そなたの真意ではないと分かる」と言うバムニ王でしたが、アヌスヤは途中でやめるわけにはいきません。
アンビ王は、満足気な顔で復讐劇を眺め、兵に指示をしてバムニ王とシヴダット宰相を取り囲みます。
アヌスヤはなおも復讐劇を続け、言葉を放ちました。
「あなたは過ちを悔いたと言いましたが、あなたのしたことは過ちではなく罪です」
バムニ王は、アヌスヤの悲痛な表情をしかと見据えて「罪を認め、罰を受ける」と言います。
バムニ王が「いかなる復讐を望む」と聞くと、尊厳を失うことが望みだと答えるアヌスヤ。
「尊厳の象徴である頭髪をいただきます。タクシラ国の民の前で剃髪なさいませ。そして永遠にお去りください」と一息に言葉を放つアヌスヤ。
もちろんここまで全て、バムニ王と子を守るためのお芝居で、アヌスヤの真意ではありません。
シヴダット宰相は「絶対に罰を受け入れてはなりません!」と叫びますが、バムニ王は剃髪することを受け入れるのでした。
『ポロス~古代インド英雄伝~』シーズン1第11話・12話の感想
予想していた通り、11話と12話では大きな波乱が起こりました。
友好を結んだはずのパウラヴァ国とタクシラ国。
しかし、アンビ王の遺恨は消えていなかったようで、友好を結んだものの心の奥底では復讐を企んでいたのです……。
妹のアヌスヤは、お腹の子とバムニ王の命を盾にされてしまったら、兄アンビ王に従うしかありませんよね。
安産祈願の儀式でアヌスヤに偽りの復讐劇を演じさせて、バムニ王の尊厳をとことん貶めようというのがアンビ王の企み。
儀式の前に、アヌスヤがバムニ王の髪を結うシーンは、涙なしでは見られませんでした。
バムニ王の深い愛情を知れば知るほど、これから起こる悲劇が脳裏に浮かんで胸が苦しくなるばかりでした。
バムニ王が、優しさと愛に満ちた表情で「この世を去るまで、そなたと共にありたい」とアヌスヤに言ったシーンは涙腺崩壊!
深い愛情を向けられたアヌスヤが、苦しみいっぱいの表情を浮かべていることにも胸が痛みました。
バムニ王とお腹の子の命を守るためとは言え、これほど愛してくれている人を貶めなくてはいけないなんて、たとえ演技でも心苦しかったことでしょう。
実際に復讐劇が始まってからも、アヌスヤは始終苦しそうな表情を浮かべていました。
演技とは言えとことんバムニ王を貶めるアヌスヤと、それを受け止めるバムニ王。
そんな2人を見ていると、偽りの復讐劇を仕組んだアンビ王のことが憎らしくなります……。
とは言え、当時の時代背景を考えると、アンビ王のように自国の尊厳と名誉を何よりも重要視する人間のほうが多いのかもしれません。
11話と12話は、バムニ王の深い愛に胸がいっぱいになると共に、復讐劇に胸が張り裂ける回でした!
『ポロス~古代インド英雄伝~』バムニ王の行く末は?
予告では、バムニ王の剃髪に使ったナイフに毒が仕込んである、ということが判明しました。
おそらく、敵国を心から憎んでいるアンビ王の仕業でしょう。
アヌスヤ王妃には「命を奪わない代わりに、尊厳を貶めろ」と言っていたのに、結局初めからバムニ王の命を奪う気だったのかもしれません。
物語の要の人物ですし、何より素敵な人物なので、バムニ王には何とか生きのびてほしいです。
しかし仮に生きながらえたとしても、今回のことでパウラヴァ国とタクシラ国はさらなる遺恨を残してしまいました。
特に、シヴダット宰相は黙ってはいないでしょう。
バムニ王の行く末も両国の行く末も、どちらも気になりますね!