人々が行き交う朝のニューヨークで、下着姿にコート一枚を羽織って血まみれでさまようエレン。
彼女は被害者なのか加害者なのか?
完璧な人生を送るはずの彼女がなぜこのような事態に陥ってしまったのか。
時間を遡って暴かれていくフラッシュバックサスペンス【ダメージ】シーズン1をお届します。
【ダメージ】シーズン1あらすじ
物語は、エレン・パーソンズ(ローズ・バーン)が血まみれ半裸状態で、朝のニューヨークをさまよっている所からスタートします。
なぜエレンはこのような状態になったのか…。
さかのぼること6ヶ月。
優秀な成績で大学を卒業したエレンは、良い条件を提案されたホリス・ナイ(フィリップ・ボスコ)の仕事の誘いを断り、パティ・ヒューズ(グレン・クローズ)の事務所で働くことを決めます。
パティは、勝つためには手段を選ばない敏腕弁護士。
現在パティが扱っている案件は、株で自分だけ大儲けし社員たちを破産させたアーサー・フロビシャー(デット・ダンソン)という男が相手です。
実はエレンを雇ったのも、この裁判に勝つための戦略のひとつでした。
しかし、このエレンのパティの元で働くという選択が、周りをも巻き込む不幸の始まりだったのです。
【ダメージ】シーズン1のネタバレと見どころ
デービッド殺害の犯人は?
血だらけのエレン、風呂場で殺害されているフィアンセのデービッド(ノア・ビーン)。
物語は誰がデービッドを殺害したのか?を中心に、その事件に至るまでに見え隠れする様々な陰謀が過去にさかのぼって明らかにされていく……というストーリーです。
ぼんやり見ていると、過去の話なのか現在の話なのか、混乱してしまうのでご注意ください。
エレンは、デービッド殺害容疑で逮捕されますが彼女は容疑を否認します。
もちろん、このままエレンが犯人というような終わり方ではありません。
では、誰が何の目的で?
次々と犯人候補が出てくるのでかなり惑わされます。
デービッドの姉ケイティが、フロビシャーの訴訟のキーパーソンとなっていたことから、デービッドはその犠牲者となってしまいました。
しかし、デービッドにストーカーのように付きまとっていた女性も関係していきますが、ラストでは一応犯人が分かります。
ただ、残されている謎も複数あるので、すべての謎を解明するには次シーズンも観る必要があります。
エレンはなぜ血まみれだったのか
デービッド殺害の凶器に、エレンの指紋がついていたので容疑者にされてしまいましたが、血液はデービッドのものではありません。
亡くなっているデービッドを抱き寄せた時に、彼の血液がついたと思われますが、実はエレンも他の場所で襲われていたのです。
エレンが襲われた場所はパティの自宅。
デービッドと喧嘩したエレンは、パティから「自分は留守にするので自宅へ泊ってもいい」と言われて一晩パティ宅で過ごすことに。
その時、エレンはパティ宅に侵入してきた何者かに襲われたのです。
エレンは抵抗しながらナイフで男を刺し殺し、デービッドのいるアパートへ向かったのでした。
逮捕されてから、エレンは男に襲われたことを警察に伝えるのですが、パティの家には死体どころか血の一滴も落ちていません。
この件はシーズン1で解決されることはなく、逆にエレンがパティへの復讐に燃える火種ともなっていくのです。
フロビシャーの裁判
シーズン1は、フロビシャーの訴訟問題も並行して進んでいきます。
パティは、大企業の不正を暴くべくあらゆる手を使ってフロビシャーを追い詰めていきました。
計算高く義理や人情などを仕事に一切持ち込まない、冷徹な面をもつ彼女だから事務所も大きくなっていったのだと思いますが、長年パティの右腕として頑張ってきたトムですら、いきなりクビにしてしまいます。
しかし、どうやらこれも訴訟のために一芝居打ったような感じですが、とにかく嘘だらけで見ている側も裏切られてしまうのです。
フロビシャーは悪役ですが、最後に全財産を失ってまた一から頑張ろうと原点に立つ姿は、もしかして心底悪い人でもないかもしれません。
シーズン1の最後では、利用するだけ利用して捨てた元社員から銃で撃たれてしまいますが、彼の生死は不明のままとなっています。
【ミニ情報】
エレン役/ローズ・バーン
Monday feels a bit Rose Byrne in #Damages tbh pic.twitter.com/fKfm7GKWcj
— Craig Heathcote (@craigheathcote) July 24, 2017
オーストラリア・シドニー出身のローズ・バーンは、ドラマ【ダメージ】でエミー賞助演女優賞にノミネートされました。
2012年から俳優のボビー・カナヴェイルと交際を始め、2016年に第1子、2017年に第2子を出産しています。
アラフォーとは思えないような美貌を持つローズは、2009年の最も美しい顔トップ100で1位になりました。
【ダメージ】でブレイクしたローズは、その後も様々な映画に出演し幅広い演技力も高く評価されています。
パティ役/グレン・クローズ
Sto scoprendo solo ora la bellezza di questa serie😍
E Glenn Close è stratosferica.#Damages pic.twitter.com/6xFNnE971J— Lupus_In_Fabula (@lupusInFabula8) October 6, 2019
敏腕弁護士パティ役を演じたのはベテラン女優のグレン・クローズです。
過去にはアカデミー賞に7回ノミネートされ、エミー賞、トニー賞をそれぞれ3回受賞している実力派女優のグレン。
私生活では3度の離婚を経験しています。
3人の夫の間には子どもをもうけてはいませんが、恋人だったプロデューサーとの間に女の子がいるそうです。
【ダメージ】シーズン1の感想
全シーズン通してのようですが、このドラマは最初に結末から始まり、そこから〇カ月前……のように、過去に遡っていくストーリー構成となっています。
時間軸が頻繁に前後するし、似たようなおじさんが何人も出てくるので、はじめは混乱するかもしれませんが、たくさんの伏線と練りに練られたストーリーで、どんどん引き込まれていきます。
伏線が明らかになるも、さらにそれが次の謎を呼んで……という、終わりなき謎解き合戦に途中で見るのをやめることができません!
この場面はこうだったのか!と理由が後で分かるという構成がとても新鮮で面白味があります。
【ダメージ】シーズン1作品情報
【製作】
2007年
アメリカ
【監督】
マリオ・ヴァン・ピープルズ、トーマス・カーター
【キャスト】
グレン・クローズ、ローズ・バーン、テッド・ダンソン、テイト・ドノヴァン、ジェリコ・イヴァネク、ノア・ビーン、アナスタシア・グリフィス 他