本作は、主人公マイクが子どもの頃に自身の双子の兄を含む子どもたちが消えてしまった過去の事件を紐解いていく物語。
この事件には、”キャンドル・コーヴ”というTV番組が関係していました。
それから28年後、番組が再び放送を開始。
するとまた、子供たちに関係する奇妙な事件が起こり始めたのです。
【キャンドル・コーヴ】あらすじ
【キャンドル・コーヴ】は、アメリカの海外ドラマ【チャンネル・ゼロ】シリーズの1作目となります。
※本作はホラーやグロテスクな要素が含まれるので、苦手な方はご注意ください。
物語は、主人公で児童心理学者のマイクが、故郷の町に帰ってくるところから始まりました。
久しぶりに会った同級生達と食事をしながら、「昔キャンドル・コーヴという番組があった」という話になります。
しかし、その番組こそが恐ろしい事件への扉だったのです。
マイクは一卵性双生児でエディという兄がいましたが、子どもの頃に行方不明になってしまいました。
同じ時期にこの町で行方不明になった子どもは5人。
そのうち4人の遺体は見つかったものの、エディの遺体だけが見つかっていませんでした。
そんな中、町ではまた奇妙な事件が起こり始め、エディの事件に関するある事実を隠していたマイクが犯人の疑いを掛けられてしまいます。
さらに事件は、エディの娘リリーをも巻き込んでいくのです。
【キャンドル・コーヴ】ネタバレと見どころ
マイクは”正気”なのか
冒頭のインタビューから、マイクの様子が少しずつ変わっていきました。
どうやら自身の過去の話に反応しているように感じられます。
インタビュー中に電話相談を受ける場面でも、落ち着かなかったり声を荒げたりと次第に冷静さを失うマイク。
町に帰ってからも、母親がマイクに気を遣ったような態度を取ったり、冷蔵庫にマイクとエディの写真だけがありません。
なぜ自分たちの写真がないのか問われた母親は、こう答えました。
「よからぬ妄想を振り払うためよ」
出典:【キャンドル・コーヴ】1話から引用
町に戻って早々、同級生の子どものケイティがいなくなります。
しかし、マイクが精神病棟から退院してすぐに町に帰ってきたことや、ケイティの居場所を見つけたことから犯人ではないかと疑われてしまいました。
彼は過去の事件の記憶から居場所を見つけたのですが、誰も取り合ってくれないのです。
マイクには時々、エディが見えてる時があります。
マイクは過去と現在起きている事件を解決すべく動き出しますが、精神状態が不安定になる場合も……。
果たして彼は本当に”正気”なのか?
”Tooth Child”や謎のクリーチャー達は何なのか
1話からちらっと出てくる、謎の白い何かに包まれた子どもらしき生き物がとてつもなく気持ち悪いです。
家や入院先の病院にまであらゆる所をうろつく姿は恐怖で、苦手な方からすればこれが本当の恐怖かもしれません。
実は、この白い何かの正体は“人間の歯”なのです。
足の先からつま先まで、全身が人間の歯1つ1つでできた集合体こそが”Tooth child”(歯の子ども)と呼ばれるもの。
特に、tooth childがフランシス(マイクの母親の友人)から、歯を餌付けしてもらってるシーンは狂気さえ感じます。
なぜマーラがここまでするのかは不思議ですが……。
最後の6話では、これとは別のクリーチャー”Skin Taker”(皮はぎ男)が出てきます。
突然現れたかと思えば、自らの頭を壁にぶつけだしたり、急に頭に火をつけて燃やし始めたり……。
時には自らに枝を突き刺したりと、正気の沙汰ではありません。
これらの生物は、なにか意味があるというより子どもが想像するような都市伝説のようなものに近いのではないではないかと推測します。
【キャンドル・コーヴ】の考察
キャンドル・コーヴは誰が作ったのか・目的は?
そもそも、本作の題名である【キャンドル・コーヴ】とは一体誰が、何の目的で作ったのか。
マイクの母親がTV局で得た情報によると。
- 番組内容は、アクション、冒険、友情、敵など全てが詰まっており、子ども番組の鑑。
- チャンネルは決まっておらず、毎回使われていないチャンネルで流していた。
- 作者はコピーガードがついていたため、わからなかった。
- 何者かが、電波を略奪して流していた。
番組そのものは普通の子ども向け番組で、そこには悪意も狂気も全く感じられません。
しかし、上記のことからすると何者かが電波を略奪してまで”キャンドル・コーヴ”を流したかったことになります。
きっとよほどの理由があったと思われますが、キャンドル・コーヴの作者の伝えたかったメッセージとは一体何なのか!?
真の主人公はフランシス⁉ その理由について解説
この作品を見進めていくにつれ、1つの疑問が浮かんできました。
主人公はマイクですが、至る所でキーパーソンとなっているフランシスの存在。
彼女は、マイクが子どものころから学校の教師であり、自身の息子も同じ学校に通っています。
tooth childに餌付けをしているのも彼女でしたし、明らかに思い入れがあるように見えました。
よほどのことがない限りクリーチャーに餌付けなんてしないはず。
もしかしたら彼女は、何か秘密を握っているの可能性もあるので、この辺りも注目してご覧ください。
【キャンドル・コーヴ】の感想
まずこの作品は、ホラーなのか、サスペンスなのか、どちらとも言えないような最後まで不思議なストーリーで、全6話と非常に短いのも本作の魅力の1つ。
先が全く読めない、どんどん続けて見進めてしまう、続けて見ても疲れないほど興味深いものを感じます。
子ども達はどうなってしまうのか。犯人は誰なのか。
【キャンドル・コーヴ】が意味するものとは……。
チャンネル・ゼロの次作”ノーサイド・エンド”も期待できます。