【HELIX 黒い遺伝子】シーズン1のあらすじと考察。
本作は、ロナルド・D・ムーア監督から真田広之にラブコールを出し、それに答える形で真田広之の出演が決まりました。
海外ドラマの出演としては、当時約1年半ぶりとなった真田広之の演技にもご注目ください。
【HELIX 黒い遺伝子】シーズン1の作品情報
作品データ | |
公開年(製作国) | 2014年 アメリカ |
原題 | Helix |
監督 | ロナルド・D・ムーア |
配給 | Syfy |
キャスト | ビリー・キャンベル、真田広之、キーラ・ザゴーズキー、マーク・ガニーメ |
作品概要 | 伝染病のアウトブレイクを調査するため北極の研究所に派遣されたアメリカ疫病予防管理センター(CDC)職員。そこには自らの弟がいると聞き会いに行くと……。 |
【HELIX 黒い遺伝子】シーズン1のあらすじ
CDC(アメリカ疫病予防管理センター)の職員である、アラン・ファラガット博士(ビリー・キャンベル)が率いる調査チームが、北極の生物研究所に派遣されることになりました。
アラン博士は当初あまり乗り気ではありませんでしたが、生物研究所でアウトブレイクが発生し、感染者のうちの1人が弟のピーターだと聞かされ、現地に向かうことを決意します。
研究所に着いたチームがアウトブレイクの原因を調べていくうち、極めて危険で重大な脅威であることがわかりました。
しかも、ウイルスに感染した者は非常に暴力的なゾンビのような”ベクター(媒介生物)”となり、感染を広げた後は多くが死んでいきます。
ウイルスは何なのか、アラン博士は弟ピーターを助けようとするのですが……。
【HELIX 黒い遺伝子】シーズン1のネタバレ考察
ヒロシ・ハタケと軍の絡み
シーズン1の冒頭から謎が多い、研究所の所長であるヒロシ・ハタケ(真田広之)。
研究所の異変に気づき始めたアラン博士がハタケに詰め寄るも、「上層部に確認する」とまともに取り合う気はありません。
しかし、ハタケとCDCと同行してきた陸軍感染研究所のバリエセロス少佐(マーク・ガニーメ)との関係には気になるところがいくつかあったのです。
CDCと一緒に同行してきたのにハタケとは顔見知りのようで、ハタケに対しても研究所のせいで軍が尻ぬぐいをしていると発言していました。
通常、研究所の通信衛星は1時間に1度しか使えませんが、バリエセロスは小型の通信機器を隠し持ち何者かに報告をしている様子。
ハタケとバリエセロスの会話から分かったのは、
✔研究所では約束と違うウイルスを作った
✔バリエセロスの所属先(軍なのか他の機関?)は外部に研究所での情報を漏らしたくない
ということは、バリエセロス側がハタケの研究所に何らかのウイルスを作るように依頼したことになります。
またバリエセロスは、あくまで自分はただの軍人だと言っていますが、CDCの生物学者であるドリーン(キャサリン・レミークス)との会話にヒントがありました。
ドリーンは猿の解剖をするためサンプルが欲しいと言うと、バリエセロスは外にサンプルがあると言いました。
ここの研究所に来る道中での会話では「あくまで軍人、元工兵隊員だ」と言っていたにも関わらず、バリエセロスが猿の死体がある場所を知っていたことを怪しみます。
バリエセロスはドリーンに”本当は何者なのか”と聞かれ、自分は国防省の人間で軍の内部にはハタケを疑う者がいると伝えるのでした。
研究所は何の研究をしているのか
そもそもこの研究所が何の研究をしているのか、何かのウイルスを作っているのはアラン博士の弟ピーターのラボにいくつかのウイルスのサンプルがあったことからわかります。
研究所で起きたアウトブレイクはウイルスによって発生し、感染者をゾンビのような”ベクター(媒介生物)”にすることもわかっています。
ベクターの特徴は、
- 感染者は非常に狂暴化する
- 口移しで感染させる
- 空気感染はしない
その特徴から、CDCのジュリア・ウォーカー博士(キーラ・ザゴーズキー)は、ピーターが行っていた研究について調べウイルスを突き止めました。
ジュリアは、ピーターの研究内容を調べているうちにナルヴィクAとナルヴィクBというウイルスを見つけ、ハタケと共にマウスを使って実験をすることにしました。
その結果、ナルヴィクAを投与されたマウスはほぼ全滅、ナルヴィクBを投与されたマウスは致死率はゼロで100%発症し、非常に狂暴化するというものでした。
これらのことから、ピーターはこの”感染マシン”を作っていたことになりますが、それが意図して作ったものなのか、誰かに依頼されたものなのか……謎は深まります。
ハタケ・ヒロシの思惑
本作でキーパーソンとなるハタケは謎多き人物です。
まず、自身のオフィスでハタケがジュリアの写真が入ったアルバムを眺め、微笑む様子が見られました。
調査を依頼したCDCのジュリアは、初めてハタケと会った様子だったことから、一方的にハタケがジュリアのことを知っており彼女の写真を持っていたのだと考えられます。
したがって、ハタケは何らかの思惑がありジュリアを指名する必要があったのではないかと予測します。
【HELIX 黒い遺伝子】シーズン1の感想
一見すると、通常のアウトブレイクドラマのように思えましたが、HELIXは”らせん状のもの”を意味するので、実は複雑に人間関係が絡み合っているような気がしました。
特に、ハタケとジュリアがどんな関係なのかが気になります。
一方で、ジュリアが地下で見つけた壁の落書きは、子供の頃の自分が書いたものだったことがわかりました。
だとすると、ジュリアは幼少時代に研究所へ来たことがあることになりますが……。
何故、彼女が研究所にいたのかはこの時点では明らかになっていません。
また、バリエセロスの”我々の雇い主”と言う発言には違和感を感じました。
普通、軍人ならば雇い主という言い方はしないはずです。
ドリーンとの会話では国防省の人間だと言っていましたが、バリエセロスの発言には信用ならないところが多いのでこれも本当かどうかわかりません。
これから、どうやってこの事態を収束させるのか、ハタケの謎、バリエセロスの正体、そしてジュリアの過去にも注目してご覧ください。