【月に咲く花の如く】ネタバレ感想(55話・56話)。
沈家に復讐をすると決めた周瑩は、次々と顧客を奪います。
そんな中、ある人物に「織布局の株をすべて国に渡せ」と言われ……!?
なお、杜明礼役のユー・ハオミンに関する情報もお届けします。
【月に咲く花の如く】あらすじネタバレ55話
沈家が没落に近づく日
呉家の茶葉を積んだ船が浸水してしまい、売り物にならなくなってしまいました。
ところが、民に勧められた周瑩がダメになった茶を試しに飲んでみると、想像以上の美味しさでした。
既存の茶よりもまろやかで香りもよく、何よりも渋みが少ない。
ヒット間違いなしと確信した周瑩は、浸水した茶葉を新茶として売り出すことにするのです。
数日後。
大口客である布和は、呉家の茶葉が浸水してしまったため、やむなく取り引き先を沈家にくら替えすることにしました。
しかし、沈家の番頭の態度は傲慢そのもの。
現在は茶葉を扱っている店が沈家しかないため、傲慢な態度を取っても客を失うことはなく、実際に沈家の茶屋には多くの客が並んでいました。
布和は番頭に腹を立てながらも、茶葉を仕入れるためには沈家と取り引きするしかないため、我慢して並ぶほかありません。
ちょうどその時、ひとりの男がやってきて大きな声で知らせます。
「呉家の“裕隆全”で新茶が出たぞ!!」
沈家の茶屋で並んでいた客たちは、その知らせを聞いて皆いっせいに“裕隆全”へ向かいます。
もちろん布和もその一人。
“裕隆全”の新茶を口にした布和は、味に大満足をし「以前の茶よりも高品質のようだが、値はいくらなんだ」と周瑩に問いました。
以前と同じ値段だと聞いた布和は、即決で5千袋の茶葉を買うことにしたのです。
一方の沈家は、こうして大口客の布和を失うこととなり、いよいよ没落という未来がチラつき始めました。
趙白石の忘れえぬ想い
趙白石に嫁いだ呉漪。
彼女は、書物を読んでいる趙白石に思い出話をしますが、彼はいつの間にか寝てしまいました。
趙白石に上着をかけてあげようとしたその時、彼の袖の中に“赤い布”があるのを見てしまいます。
場所は変わり、味経書院で働きはじめた星移は“小三”と名を変えていました。
ある時、書院に呉沢(呉漪の兄)がやってきて、書生たちの前で改革の話を熱弁。
星移は自分の正体が呉沢にバレないようコソコソしながらも、改革の話を真剣に聞くのでした。
過ぎ去る喜び、消えない悲しみ
呉家は、各地の番頭を呼び寄せて宴席を開きました。
1年間の商いの成果を祝うその宴席は、栄華を極めたかのような盛大さです。
周瑩は、番頭のほかにも番頭の両親を呼び寄せており、その周瑩の気づかいに感動をした番頭たちは、永遠に呉家で働くことを誓います。
そんな中、周瑩は大当主として乾杯の音頭をとることに。
「最初の1杯は先祖に捧げましょう。2杯目は親御さんたちに。
そして3杯目はここにいる兄弟たちに捧げます。兄弟への乾杯だから甕ごと飲むわ」
豪快に飲み干した周瑩はありったけの声で「ありがとう!」と叫び、その声と共に宴会場は最高潮の盛り上がりを見せるのです。
皆の興奮が冷めやらぬ中、周瑩はひとり抜け出し呉聘の位牌の前にやってきました。
「呉聘もお義父さんも嬉しいでしょう。皆も大喜びよ。
でも私ときたら……あなたを失ってからはどんな喜びも一瞬で過ぎ去るの。
だけど悲しみは今でも消えてくれない」
そう言って周瑩は涙を流しました。
【月に咲く花の如く】あらすじネタバレ56話
狙われる周瑩
沈家の四海は、ほとんどの取り引き先を周瑩に奪われたため杜明礼に相談をしに行きましたが、逆に金の工面を頼まれてしまいます。
杜明礼の話では、ベイレ様は“銭荘”を立ち上げるつもりのようで、そのための資金として200万両が必要とのこと。
しかし、商いが不調な沈家にそんな大金はありません。
四海と杜明礼は話し合った結果、商売がうまくいかない一番の原因である周瑩を始末することにするのです。
改革への興味
味経書院で働く星移は、書生たちが改革の話をするたびに熱心に聞き入っていました。
星移がいつものように盗み聞きをしていると、劉先生に後ろから声をかけられ「改革に興味があるのならこの本を読みなさい」と書物を渡されます。
星移が部屋に戻ると、元侍女の玲瓏が来ていて顔を合わせるなり抱きついてきました。
彼女はずっと星移のことを探していたと言い、これからもここでお世話をしたいと申し出ます。
星移はすぐに追い払おうとしますが、「じゃあ皆に居場所をバラします」と言われ、仕方なく月に数回の来訪を許可するのです。
趙白石と周瑩のウワサとは?
師匠の張と1年ぶりに顔を合わせた趙白石は、沈星移を知っているかと尋ねられました。
「わがままな面もありますが、打算がなく裏表もない。良識もある男です」と答える趙白石。
張が星移のことを聞いたのにはワケがありました。
私腹を肥やし続けるベイレのことをかねてより失脚させたいと思っていた張は、最近になってベイレと沈家が深い関係にあると気づき、沈家の息子である星移を利用しようと考えついたのです。
星移を味方につけて、沈家とベイレを反目させようという算段。
張は、星移と面識のある趙白石に、星移を仲間にひきいれる役目をたのみます。
次に織布局の話になり、利益の配分が呉家8割・国2割と聞いた張は不満顔。
周瑩と株の話をしたいと思った張は、趙白石に食事の席を設けてもらうことに。
後日。
趙白石の家で食事の席がセッティングされ、周瑩と張は初対面をはたします。
食事が終わると、張、趙白石、周瑩の3人は書斎へと移動。
そこで、張は本題を切りだし「国のために、織布局の株をすべて売り渡してほしい」と周瑩に言いました。
周瑩は、簡単に決められることではないからゆっくり検討すると答え書斎を後にします。
残った趙白石と張は、意見の相違から口論になりました。
原因は、張が「周瑩が従わなければ織布局から追放する」と発言したため。
「呉家が出資してくれたから織布局があるのです。それなのにあまりに義理を欠くやり方では?」
と趙白石が咎めますが、張は「国のためだ」と言い張るばかり。
やがて2人はヒートアップし、その声は外にいた呉漪にも聞こえてきました。
心配になった呉漪が書斎のほうへ近づくと、張の言葉が耳に入ってきます。
「お前と周瑩が密通しているという噂を耳にした。
あの女をかばうこと自体、私情を挟んでいるということだろう!」
杜明礼を演じている俳優は誰?
名前:俞灏明(ユー・ハオミン)
生年月日:1987年11月14日
身長:180㎝
代表作:【海上牧雲記】(2017)、【大明風華】(2019)
もともとは人気のアイドル歌手だったユー・ハオミン。
ところが、数年前の事故により顔全体が焼けてしまいました。
その事故は、とあるドラマのロケ中に起きた爆発事故で、顔が焼けてしまった彼はその後大きな手術をしたのです。
それにより、以前とは顔が変わってしまいました。
アイドル歌手として活動していた彼にとって、その大きな変化はさぞ辛く、さぞ大変だったことでしょう……。
身体的にも、精神的にも……。
それでも、彼の演技への情熱は変わることはありませんでした。
本作でも、「現場を離れたら心が離れてしまう」という理由から、自身の撮影シーンが終わった後でも常に現場にいたほど。
【月に咲く花の如く】感想55話
呉家で開かれた宴席は栄華そのもので、没落した呉家が完全復活したと思える瞬間でした。
けれども同時に、今この場に呉聘と蔚文がいない悲しみに襲われました。
2人がいたら、呉家の繁栄を心から喜んだはずです。
きっと周瑩も、2人にこの光景を見てもらいたかったことでしょう。
周瑩が呉聘と誓った「呉家東院を繁栄させて、隅々まで名をしらしめよう」という言葉が、今になって心にドスンと落ちてきました。
あの日の誓いは達成したけれど、ここに呉聘はいない。
その何ともいえない悲しみが、呉聘の位牌の前で座り込む周瑩から伝わってきました。
「あなたを失ってからは、どんな喜びも一瞬で過ぎ去るの」
呉聘が亡くなったのは15話で、それ以降は一部の回想をのぞいて呉聘が出てきたことはありません。
亡くなってから10年近くは経っているはずですが、それでも未だに、ドラマにとっても周瑩にとっても呉聘が大きな存在であり続けていることが凄いと思います。
大きな存在といえば、趙白石にとっての周瑩も同じのようです。
趙白石は、周瑩が昔 手に巻いていた布を、袖の中に大事にしまっていました。
今回の“布”の一件を見るに、彼はまだ周瑩のことを忘れられないのだろうと思います。
【月に咲く花の如く】感想56話
星移役のチェン・シャオは、ドラマのクレジットで2番目に名が表記されているのでかなりの重要人物です。
しかし、意外と彼の登場シーンは多くなく、回によっては1分ほどしか映らないことも……。
そんな中、今回は割と彼のシーンが多かったですし、侍女と対面したシーンでは昔の星移っぽさが見られて嬉しかったです。
ただ彼は、どうも改革という思想に憑りつかれ始めているようなのですが、それがなぜなのかといった彼の心情をもっと丁寧に描いてほしいところ。
星移は、ためらいなく全てを捨てる潔さや、弱き者を助けたいといった正義感があります。
でもそれだけでは、改革をする理由としては少し弱いような気がするのです。
彼は今後、人生のすべてを改革のために捧げるつもりなのでしょうか?
だとしたら星移は、以前のような気楽におバカができる生活にはもう戻ることはないのでしょう……。
おバカでお子様な星移の姿はもう見られないのかもしれない、そう思うと寂しさがこみ上げます。
※次回57話・58話のネタバレ感想は以下です。
キャスト相関図はこちら