【THE HEAD】第1話ネタバレとキャスト・考察。南極の科学研究基地を舞台に繰り広げられる山下智久主演の極限のサバイバルミステリー。200名のチームが南極科学研究基地に滞在していたが、夏期が終わるのを機に10名のみが越冬隊として6か月間残り研究を続けることになった。しかしその後、基地からの通信が途絶えてしまった。
【THE HEAD】第1話のあらすじ
南極の科学研究基地では、”病める地球を救うため”の研究を行っていた。
その日は、これから半年間続く極夜前の最後の昼でポラリス6チームは全員で盛大なパーティを行っていた。
科学者や医師など、数百名の関係者が研究を行っていたが、夏期の終わりを機に10名の越冬隊を残して皆去ることになっていた。
夏期隊長のヨハン(アレクサンドル・ウィローム)はエリック(リチャード・サメル)に冬期隊長を引き継ぎ、遺伝子学者であり越冬隊として残ることになった妻アニカ(ローラ・バッハ)に別れを告げ国に帰って行った。
*
翌日、「遊星からの物体X」を10人で視聴していたが、苦手だった医師のマギー(キャサリン・オドネリー)はひとりでオーロラを見に外へ出る。
マギーは、母親からはぐれたと思われるアザラシの子供が鳴いているのを見つけ近寄って行った。
するとそこにアーサー(ジョン・リンチ)がやって来て、助けるのはルール違反だから手を出してはいけないと助言した。
マギーは、そのルールに従い身を切られる思いで部屋に戻り、アザラシの悲痛な叫びを聞きながらベッドに入った。
それに気づいたのか、その夜アキ(山下智久)は死に絶えていたアザラシの子を内緒で雪の中に埋葬した。
*
その後、突然基地からの連絡が途絶え心配したヨハンは、アストリッドの操縦するヘリで同僚たちと基地へと向かった。
【THE HEAD】第1話ネタバレ解説
荒れ果てた基地
研究基地に到着したヨハンたちは、出入り口のドアの前に積もっていた雪を掻き分け、内部に入って行った。
電源が入らず真っ暗だったため発電機のチェックを行うよう部下に指示し、懐中電灯で照らしながら内部を捜索した。
すると、ヨハンが個人スペースで越冬隊長エリックの遺体を発見。
窓には銃弾の後らしきものが残されていたが、この時点では何が起こったのか全く分からず動揺を隠せなかった。
するとその時、アストリッドから倉庫にすぐ来るよう無線が入る。
ヨハンが向かった先には、爆発なのか燃えたかであろう無残な姿になった1台の雪上車があった。
本来、雪上車は2台あるがもう1台の行方は分かっていない。
さらに、車の前方部にシートに覆われた遺体らしきものがあった。
ヨハンがシートをめくってみると黒焦げになった遺体があり、専任医師のミケは身長と骨格から女性の遺体だと判断した。
女性は車内で火を浴び、骨の具合から見て少なくとも800度の炎で焼かれたことになるとミケは言う。
また、遺体の状態からしても”誰”かを判別することは出来なかったが、ヨハンの脳裏にはこの遺体が妻かもしれないという恐怖が浮かんだ。
ヨハンは、基地内を全て捜索し残りの隊員たちを捜すよう同僚たちに指示した。
「妻を見つけてくれ」
同僚たちには居住スペースを隈なく探すよう指示し、ヨハンはミケたち数人で食堂スペースを捜索した。
すると、厨房のドアが中から塞がれていることに気づく。
ヨハンがそっと開けてみると、中にはナイフを持ち酷く怯えている錯乱状態のマギーがいた。
マギーの記憶
マギーは酷く怯えていたものの命に別状はなく、医務室に運ばれミケの処置を受け、本部に報告も入れた。
ミケによると、彼女は錯乱状態で重度のT3であることが分かっている。
このとき既に、死者7名、行方不明者2名、生存者はマギーひとりだったため、ヨハンはまだうつら状態のマギーに何があったかを聞いてみる。
彼女は、記憶の扉を少しずつ開けるかのようにゆっくりと答え始めた。
「あの時から……アザラシの時からよ」
・マギーとアキ、ヘザー(アメリア・ホイ)の3人は新人と言うこともあり裸で行う伝統行事に参加していた。
・エリック(越冬隊長)とニルス(クリス・ライリー)が、風呂の時間を巡り殴り合いの喧嘩をした。
・ニルスにT3の兆候が見られた
最初の殺人
通信担当のマイルズ(トム・ローレンス)は、よくアルゼンチン基地のメンデスと無線で話しをしているようだった。
その日、マイルズはスポーツの試合でアルゼンチンが負けたのをイジって話しかけていたが、メンデスからの返事は無かった。
何度かメンデスを呼んだ直後にすべての通信で接続エラーが発生した。
エラー画面には、アンテナの調整が必要と書かれていたため、マイルズはひとりで施設外に設置されている電波塔まで向かった。
・マイルズがダウンコートを着て外に出ようとしているところをニルスが目撃している。
・マイルズが電波塔に向かうところを、アザラシを埋めていたアキが見ていた。
・埋葬を終えたアキは、アザラシを埋葬したことを食堂でマギーに伝えている。
・そのすぐ後、マイルズがいないことに気づいたエリックは捜索指示を出し、電波塔近くを捜索していたヘザーが血痕を発見した。
・エリックは、マイルズとヘザーと血痕を辿り、マイルズの遺体を見つけた。
*この時、エリックはヘザーとニルスに戻れと伝えたが2人はエリックについて行った。
*マイルズは、首を切断されていた。
記憶を取り戻しつつあったマギーが発作を起こし、ヨハンは駆け付けたミケに医務室から出て行くよう言われた。
ヨハンは、アニカの部屋で彼女のことを考えていた時、棚の隅から破いたメモを見つける。
メモはヨハン宛てに「許されないことをした」という謝罪の言葉と、「自分の手は血で汚れた」こと「業火に値する罪を犯した」ことが書かれていた。
【THE HEAD】第1話の考察と感想(変更・追記あり)
ヨハン
夏期の任務を終え国へ帰って行ったが、3週間前から基地と連絡が取れなくなり、極夜が終わった頃に仲間と捜索にやって来たということになっている。
基地内で7名の死体を発見し、その後本部に連絡。
その後、ヨハンは同行した専任医師ミケに「なぜ彼らは殺し合いをしたのか」と言った。
この時点で、何が起こったのかは誰も知らないはずなのに、なぜ彼は「殺し合い」と言ったのか。
また、ヨハンは10年間禁煙していたというが、再びタバコを喫煙している。
食堂にあったものを拝借したが、警察には内緒だとミケに言った。
ミケは、ヨハンの気持ちを察して頷いたが、果たして本当にそれだけだろうか?
ヨハンは、タバコの存在を隠したかったのではないだろうか。
さらにヨハンは、犯人かもしれない人物として「アーサーかエバか、それともアニカか」と名前を上げていた。
黒焦げになった死体はアニカ、エバの可能性がある。
アーサー
アーサーは、何かと仕切りたがる人物のようだ。
エリックの言葉から、アーサーは人類を救う重要な研究をしている生物学者だからリーダーのように振る舞っていると思われる。
従って、とてもプライドの高い人物であることも伺える。
アーサーとアニカは師弟関係にあり、8年前に「二酸化炭素を食べる細菌」を発見したが、実はこれを見つけたのはアニカだったのではないだろうか。
弟子に先を越されプライドを傷つけられたアーサーは、共同研究とは名ばかりで自分の手柄にした可能性がある。
ヨハンの言葉から、アーサーの死体は見つかっていないだろう。
従ってアーサーは生きていると想定する。
*アーサーは、マイルズとニルスの喧嘩でニルスが怪我を負った時、マギーに「ニルスは何か言ってなかったか?」としつこく聞いていた。
他にも、アザラシの一件でマギーを追ってきたりしていたことから、何かを知っていて観察しているようにも見える。
アニカ
アニカは、8年前の研究の件でアーサーに恨みを持っているようだ。
ヨハンとの別れの時、「アーサーに手柄を独り占めさせない」と話していたことから、8年前の研究の手柄を横取りされたのを根に持っているはず。
それでアーサーが名声を得たのだとすれば、アニカにとって今回の研究は何としても自分でやり遂げたいはずだ。
また、マギーの証言からアニカは「叫びながら走ってた」とのことだが、アニカが犯人から追われていたのだとすれば、マギーは「逃げている」と表現したはずだ。
従ってアニカは生きている可能性が高い。
さらに、ヨハンが見つけた手紙は切れ端だけで全て残っているようには見えない。
重要な部分が抜け落ちているような感じなので、「許されないこと」「手は血で汚れている」「業火に値する罪」というだけでは、彼女を犯人と断定するには証拠が薄い。
これは8年前の事件の謝罪か?
エリック
エリックは、看護助手のエバに執拗に接近しているため、彼女を気に入っていることは間違いないだろう。
ニルスとマイルズが喧嘩をした時、エリックがエバの頬に触れているのをマギーが見ていた。
1度だけ、そういう関係になってしまったとすれば、エリックが彼女に付きまとっている素振りを見せていてもおかしくはない。
*
エリックが亡くなっていた研究室の窓には銃痕があったことから、外から撃たれたのか、もしくは何者かが部屋に侵入した際に、撃った球が窓に命中したのかが考えられる。
他にも施設内に銃痕があったことから、おそらく後者だと思われる。
ただ、非武装地帯である場所になぜ銃があったのか?
ヨハンの見解では、何者かが外部から持ち込んだというものだった。
エリックは誰に殺されたのか。
*マギーの記憶から、マイルズの捜索にヘザーとニルスの3人で外に出た。
なぜ3人だったのか。また、3人で手分けをして捜すといった時、マイルズの死体がある方向に故意に向かわなかったようにも見えた。
ヘザーかニルスのどちらかに見つけさせようとした節も見えるが、基地内に戻ってきた時の青ざめた顔は演技とは思えない。
食堂に入ってきたのも一番最後だし、マイルズを見たか?と皆に聞いているところは「明らかにマイルズがいない」ことを気づかせているようにも見える。
マギー
マギーは、唯一の生存者だが重症なT3を患っているため記憶が曖昧だ。
彼女の話によれば、問題が起こったのはアザラシを見つけた日の翌日。(これはいつか?)
最初に、マイルズとニルスの喧嘩から始った。
マギーは特にトラブルに巻き込まれたり、生じさせたりしてはいない。
しいて言えば「アザラシ」を助けなかったことだけだが、それはアーサーに干渉するべきではないと言われ止む終えなかったこと。
顔に殴られた痕もあったこと、ナイフを握りしめて怯えながら隠れていたことからすれば犯人と思わしき点は見当たらず、着用している服にも血痕も見られなかった。
ただ、電力が落ちている中タンクトップ1枚で隠れていたことはあまりにも不自然である。
また、食事をしていた形跡もないため、いつからどのように生き延びていたのか?
非常に怪しい人物と言える。
エバ
エバは、仲間との会話の中で既婚者で子供もいるようだ。
仲間との会話の中で、夫はダメ夫で以前の越冬隊に参加。
その後、夫はまともになったと話していたため夫婦仲は元サヤに収まったらしい。
アキ
アキは、アザラシを埋めたときにマイルズの姿を見ている。
*なぜマギーがアザラシのことを気にしていると知っていたのか?
その後、食堂に行きマギーに「アザラシを埋めた」と報告しているが、エリックがマイルズを見たか?と聞いた時、アキは2~3時間前に外で見たと話している。
*アキは腕時計をしているのに時間を把握していないのは不自然。
さらにアキは、アザラシを埋める時にスコップを使っていた。
マイルズは、首を切断された状態で発見されたが、切り口はギザギザしていたため、鋭利な刃物で切断されたとは思えない。
この時、アキがマイルズの一番近くにいた。
ということは、アキがスコップでマイルズの首を切断した可能性もゼロではないと言うことになる。
公式サイトによれば、アキは優しい性格だが別の顔も持っていると言う。
アザラシを埋めていたのが優しいアキの顔だとするなら、別の顔は……!?
ニルス
ニルスはマイルズと喧嘩した時、T3を発症していた。
やたらとしつこく絡んできたため、イラついたと話している。
この時点で、ニルスがマイルズに恨みを抱くようになってもおかしくはないし、マイルズがひとりで外に出るところを目撃している。
ニルスも、修理をしていたため道具を持っていたので、マイルズの後を追って殺害することも可能だ。
しかし、ニルスがマイルズの後を追って行ったのならば、アキはその姿を見ているはず。
そのシーンは無かったことから、ニルスは修理を続けていたものと考えられる。
ラモン
ラモンはひとりが好きで、あまり仲間と一緒にいることはない。
誰かに恨みを買うような人物ではないが、プレッシャーを受けると性格が一変すると公式サイトある。
もし、見ていないところで誰かにプレッシャーを掛けられていたとすれば?
また、彼は大きな秘密を抱えているともあるが、それは「今は亡きラミーとダミアン」や「レノン暗殺」に関係する事なのかもしれない。
ひとりが好きということで、彼の行動を知っているものは少ないはず。
それを利用して実行する可能性も捨てきれない。
マイルズ
マイルズは、公式では変わり者と紹介されている。
確かに、ニルスの風呂の時間を計って文句を言ったりすること自体、変わっているようにも思えるが、なぜマイルズはニルスの風呂の時間だけを計っていたのか。
そもそも、本当に風呂の時間でモメたのか?
また、アルゼンチン基地に通信し、メンデスをイジっていたことから「誰かを標的にする」ようだ。
この性格だとすれば、個人的な恨みを買うことも多いだろう。
ヘザー
ヘザーは、1話で遺体が見つかっている。
特にこれといった見せ場が無かったが、最初にマイルズの血痕と思わしきものを見つけている。
【THE HEAD】1話の感想
食堂のシーンで、ヘザーのちょっとした言葉でエバがキレかかっているシーンがあった。
マイルズやニルスのこと、エリックの執拗な接近などからして、T3症候群は執着や苛立ちと言った症状が出るのかもしれない。
では、この時点で行方不明となっているのは誰か?
黒焦げ死体以外の7体の中に、アニカがいないことはヨハンの反応で分かる。
ただ、遺体は7体写っているシーンと明らかに6体しかいないと言いたげなシーンがある。
これは何を意味しているのか?
また、過去にあったと思われるレノン暗殺も、今回の死と深いかかわりがあるようだ。
気になるのは、観察しているようなアーサーの視線。
彼は絶対に何かを知ってるはず。
まだ1話。
犯人が誰なのか、それとも何なのかは不明だが震撼の極限ミステリーということで今後の行方を見守るしかなさそうだ。
公式サイト
©HJ Holdings,Inc.