【ナルコス:メキシコ編】シーズン2第9話・最終話ネタバレと解説。フェリクスは最大量のコカインの輸送で一発逆転を狙う。一方ウォルトはその現場を押さえるための計画をする。フェリクスの野望は叶うのか。
【ナルコス:メキシコ編】シーズン2第9話・10話あらすじ
1987年のアメリカへのコカインの密輸量は推定140トン。
フェリクスはその半分を一晩で運ぼうとしていた。
70トンものコカインの密輸に、他の密売人たちはざわつく。
不当に扱われた者や、ライバルはフェリクスの失敗を願っていた。
そして、ウォルトもフェリクスを潰すための計画を立てていたのだ。
【ナルコス:メキシコ編】シーズン2第9話ネタバレ
フェリクスの夜
フェリクスは元妻マリアとやり直そうとしていた。
その夜、フェリクスは招待された大統領就任パーティ―にマリアを伴い出席する。
「偽ることなく党の友人として」招待されたことを知り、フェリクスは得意の絶頂だった。
後は最大量のコカインの密輸が無事成功する事だけだった。
ウォルトの夜
同じ夜、ウォルトたちはアマドの飛行機に仕掛けた追跡装置を元に飛行場で待ち伏せをしていた。
そして密売人の積み下ろしを確認すると一気に攻め込み、コカインに火をつけようとした。
ダリルがそれがコカインでない事に気づいた瞬間、彼は射殺された。
DEAのメンバーたちは殆ど狙い撃ちされた。
混乱の中カルデローニが現れ、茂みに潜んでいたウォルトに「自業自得だ」と告げる。
自分に知らせれば警告していた、と。
「アマドは2日前に追跡装置を発見していた。ワナにハメられた。独断で動かなければ部下は死なずに済んだ」
そう言ってウォルトを見逃した。
この作戦で、ウォルトは大多数の部下を失い、レジェンダ作戦の打ち切りを告げられる。
アマドは翌日70トンのコカインの輸送を成功させた。
【ナルコス:メキシコ編】シーズン2最終話ネタバレ(前編)
チャポの要請
チャポはフェリクスにパルマの復帰を要請した。
フェリクスはパルマが裏切ったと難色を示すが、チャポは他のボスたちは賛成していると答える。
フェリクスは自分を抜かして合議している事に疑問を持つが、アスールはそれには答えず、パルマは尊敬されているし許しを乞うなら戻すべきだと進言する。
フェリクスはアスールにパルマの居所を訪ねるが、アスールはパルマの行方は不明だが妻子の居場所は掴んでいると答える。
シルマーの摘発
LA郊外のシルマーで過去最大のコカインの密輸が摘発された。
カリ・カルテルが輸送の後に保管していた倉庫から、末端価格で70億ドルをこえる20トンのコカインと現金1200万ドルが押収された。
その後フェリクスはパチョをグアダラハラに召喚する。
「些細な損失」であり「俺たちはもっとコカインを作れる」と嘯くパチョに、フェリクスは「俺たちへの2億1000万ドルの手数料はどうするのか」と責め、現金が用意できないなら代わりに半分のブツを渡すよう要求した。
大量のコカインを手にする事で、フェリクスはアメリカとコロンビアの仲介役から脱する事を目論んでいたのだ。
パートナーに相談しなくていいのかと尋ねるパチョに、「パートナーではなく俺が雇っているんだ」とやり返すフェリクス。
フェリクスはパナマでの雪辱を果たした。
パチョはシルマーの摘発は絶妙なタイミングで起きたと考えていた。
コロンビア人が支払う直前で数十億ドル分が押収された事は、何か月も資金が不足していたティファナには大打撃だった。
アスールは「大事な取り決めはボスたちと相談すべきだ、パートナーを無視して上手くいくとは思えない」と忠告するが、フェリクスは「誰に雇われているのか」とアスールを一喝し、プラサのボスたちを集めるよう命令する。
報復
フェリクスはクラベルに命じ、パルマの妻ルピータと幼い子供たちを殺害する。
その話を聞いたマリアは逆上し、フェリクスを追い出した。
これにはアマドもチャポも失望した。
同じ頃フアン・ゲラの家も放火される。
これは報復と共にボスたちへの警告も含まれていた。
【ナルコス:メキシコ編】シーズン2最終話ネタバレ(後編)
円卓のボスたち
フェリクスはボスたちに「アメリカでのコカイン販売に参入する。近いうちにコロンビア人を市場から追いやる」と告げた。
ティファナへの未払金については「時間がかかる」「半年か1年」と適当に答え、取り合わない。
「俺には庇護もブツも輸送手段もある」だから俺に従えと言う。
シルマーの件を問われると自分がタレこんだことを認め、それはコロンビア人を市場から追いやるためで目先にこだわるなと答えた。
これを聞き、まずティファナのアレジャノ兄弟が脱退すると表明し出て行った。
続いてチャポもシナロアも抜けると告げ、アスールもシナロアに参加すると言って出て行く。
最後に残ったアマドもフアレスも抜けると告げた。
アマドはすでにカリ・カルテルと交渉していた。パチョは輸送の相手にフェリクスを選ばず、アマドたちを選んだ。
アマドは早くから見切りをつけ、フェリクスをハメる時期を待っていたのだ。
誰もいなくなりフェリクスはひとり円卓に残された。
逮捕
その後、フェリクスは自宅で「黙っていれば命は救ってやる」というメキシコ政府の条件つきでカルデローニに逮捕された。
新大統領就任から4か月経ち、多くの意味で必要とされた逮捕だった。
メキシコが麻薬流入の阻止に協力的かどうか米国議会が見定めている時期だったのだ。
フェリクス逮捕からまもなく、メキシコ・アメリカ間の自由貿易協定が成立。
フェリクスはメキシコ政府に売られたのだ。
表向きはレジェンダ作戦は成功したことになりウォルトは表彰されたが、彼にとってこの表彰状は何の意味も持たなかった。
エピローグ
クラベルはパルマの報復に遭い叩き殺された。
ウォルトはフェリクスに刑務所で面会しキキの写真を見せるが、それにはさして反応せず、これからのメキシコを滔々と述べる。
自分がいなくなった後、カルテル同士の戦争で血の海に溺れるだろう、と予見した。
ティファナとシナロアが争い弱体化したところにガルフ・カルテルが台頭し、力のバランスを左右する存在がフアレスになる。
アマド・カリージョ・フエンテスを覚えておけ。彼がメキシコ史上最高の密売人になるだろう、と。
【ナルコス:メキシコ編】補足情報
史実との違い
劇中では密売人連合解体後にフェリクスの逮捕となっているが、実際のフェリクスは逮捕されてからも、1993年に警備の最も厳しい刑務所に移送されるまで、獄中から携帯電話で組織を仕切っていた。
逮捕された後、フェリクスが組織を分割したとみられている。
因みにティファナ・カルテルを仕切るアレジャノ兄弟はフェリクスの甥だ。
また、クラベルがパルマの妻子を殺したのは史実で、クラベルはパルマに妻の首を送ったという。
しかしながら、フェリクスがパルマの妻子の殺害を命じたという事は確認されていない。
クラベルはもともとティファナカルテルのメンバーで、アレジャノ兄弟がパルマの家に潜入させたという説が有力である。
パルマの命令でクラベルの子供も殺害され、クラベル本人は獄中で殺されている。
シーズン3のキャスト情報
Netflixはシーズン3の舞台は90年代であり、フェリクスの帝国崩壊後に勃発した麻薬戦争が描かれると発表した。
残念ながら、フェリクス役のディエゴ・ルナの出演はないとのことである。
ウォルト・ブレスリン役のスクート・マクネイリーは続投する予定。
またキキの上司ハイメ役のマット・レッシャ―の出演も予定されている。
その他、ホセ・マリア・ヤスピク(アマド)、アルベルト・アンマン(パチョ)、アレハンドロ・エッダ(エル・チャポ)、アルフォンソ・ドーサル(ベンハミン)、パルマ(ゴルカ・ラサオサ)は継続して出演予定とのこと。
【ナルコス:メキシコ編】シーズン2感想
ナルコスは全編を通して、個性的な主人公がそれぞれ野望を抱くがそこには届かない。
エスコバルは大統領を目指すが、悪事を追及され、テロに走り破滅。
カリの紳士たちは頂点を極めつつ美味しいところで引退しようとするが、それを一番望んでいたリーダーの逮捕がきっかけで組織が崩壊していった。
フェリクスの場合は、政治家、上流階級に認められたいという野望だった。
大統領就任式のパーティーで初めてフェリクスの笑顔を見た気がする。
しかしフェリクスも政治家を利用しようとしたが、逆に利用され最後は捨てられた。
メキシコは政治家が密売人以上に腐っていると感じ、フェリクスが哀れに思えた。
ウォルトはカルデローニへの信用が中途半端で最後までダメダメだった。
毎回行動を読まれていたのだから、そこも計算に入れるべきだっただろう。
カルデローニの方がよほど優秀だと言わざるを得ない。
シーズン3でも登場するとのことなので、今度こそいいところを見せて欲しい。
次回はフェリクスの予告通りアマドが主役なのだろうか。
有名なエル・チャポの活躍も期待したい。
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