【ROME】前編ネタバレと解説。第13軍団隊長ヴォレヌスは8年に及ぶ戦争の後、愛する妻の元に戻るが、妻ニオベは見知らぬ赤ん坊を抱いていた……。カエサル時代の古代ローマを舞台に、愛と欲望、陰謀と戦いを描いた超大作ドラマ。
【ROME】前編 ガリア戦争の終結
失われた鷲
紀元前52年。
ガリア戦争を制したカエサルは、ローマでの名声を大いに高めた。これに危機感を募らせたローマの元老院はポンペイウスに近づき、カエサルを失脚させようと持ち掛ける。
そんな中、カエサル陣営の鷲の紋章が盗まれ副官アントニウス、第13軍団隊長ヴォレヌスに鷲の紋章を探すよう命令を出し、ヴォレヌスとプッロと共に探しに行く。
カエサルの元に向かっていたオクタヴィウスが異民族に襲われ囚われていた。オクタヴィウスを助け、その異民族が鷲の紋章を持っていたので紋章も手に入る
紋章はポンペイウスの命令によって盗まれていたことが発覚した。
ニオベの秘密
ヴォレヌスは8年ぶりにローマに帰るが、愛妻ニオベが赤ん坊を抱いているのを見て逆上する。14才になった娘の子ども、つまりヴォレヌスの孫ルキウスだという説明を受け納得した。
しかし間もなく、ヴォレヌスの家に居候していたプッロは、ニオベの不倫を知る。ニオベは妹リュデの夫エウァンドロスと愛し合っていた。
ルキウスは2人の子供だったのだ。
【ROME】前編 内戦突入
ルビコン川
紀元前49年、ついに元老院はカエサルに対して「ローマの敵」という決定を下した。
カエサルとアントニウスはわずか一個軍団でルビコン川を渡り、ローマに進軍する
偵察
カエサルはヴォレヌスとプッロにローマまでの防御拠点を調べるよう指令、さらに市民宣言文を託した。
プッロは、ポンペイウスの斥候(偵察隊)に遭い、ヴォレヌスの停止も聞かず突撃し、それを聞いた元老院たちは、そんなに近くまで来ているのかと愕然としパニックに陥る。
戦闘準備が整っていなかったポンペイウスと元老院たちはローマから一時撤退を決意し、ポンペイウスは右腕のドゥリオに国庫の可能な限りの黄金を移すよう指示をした。
しかし、ドゥリオは部下に殺され、黄金は奪われてしまう。奪った兵士たちは牛追いに化けて逃走した上、少女(エイレネ)をさらい、牛追い兵士たちはヴォレヌスと遭遇し戦闘となって負けた。
ポンペイウスたちがローマから逃げた事を知ったヴォレヌスは、ローマに入るとカエサルから託された宣言文を貼る。
そこには「敵であった者でも武力で襲わない限り許す」と書かれてあった。
プッロはエイレネを助けるために戦闘があった場所に戻りエイレネと黄金を手に入れ、プッロは金貨をばらまきながらヴォレヌス宅に戻る。
プッロはヴォレヌスに叱られ、カエサルの元に持って行くよう命じられた。こうしてカエサルは資金面でも有利になる。
アティアの姦計
ローマに戻ったカエサルはセルウィリアと愛人関係を続けた。
これが面白くなかったアティアは、カエサルの妻カルプニアの耳にはいるよう2人の関係を町中に落書きさせ、カエサルの妻を激怒させた。これによりカエサルとセルウィリアが破局する。
プッロとオクタヴィウスの殺人
プッロはオクタヴィウスに、ヴォレヌスの妻ニオベの不倫を相談した後、2人はエウァンドロスを拉致拷問してニオベとの関係を問いただした。
真実を確信した2人はエウァンドロスを殺し、下水に捨てる。エウァンドロスが行方不明になり動揺するニオベとリュデに、プッロは「悪い奴らに殺された」と話す。
ニオベは最初は苦しんでいたが、次第にヴォレヌスの愛を受け入れるようになる。
【ROME】前編 クレオパトラ
ポンペイウスの最期
カエサルはポンペイウスに勝利した。
キケロとブルートゥスはカエサルに降伏し許される。ポンペイウスはエジプトに逃れるが、プトレマイオス13世の側近に殺されてしまう。それを知らずエジプトに入ったカエサルの元に、貢物としてポンペイウスの首が贈られる。
カエサルは激怒して殺した者の処刑し、ポンペイウスを手厚く葬った。(史実)
クレオパトラ救出
エジプトは、プトレマイオス13世と共同統治である姉のクレオパトラ7世が対立していた。カエサルは2人の和解への仲裁を申し出るが、プトレマイオス13世はクレオパトラの行方を知らないと答える。
そこでカエサルは、ヴォレヌスとプッロにクレオパトラを見つけるよう命じたが、プトレマイオス13世一派は先を越されまいとクレオパトラに刺客を送った。
彼らがクレオパトラを軟禁しているだろうと見当をつけていたヴォレヌスは刺客を追い、刺客からクレオパトラを救い、カエサルの元に連れて行った。
道中、カエサルを繋ぎとめるための受胎日は今と考えたクレオパトラはヴォレヌスを誘惑したが、ヴォレヌスは誘惑に打ち勝ち、代わりにプッロにその役割を命ずる。
プッロは喜んでその命令に従った。
その後、カエサルの元に着いたクレオパトラは、首尾よくカエサルと結ばれ、9か月後に男の子が生まれカエサリオンと名付けられる。
【ROME】前編 カエサル凱旋後
セルウィリアの企み
セルウィリアはカエサルの弱みを握るためオクタヴィアに近づき、弟を誘惑してカエサルの秘密を聞き出すようそそのかし、オクタヴィアは弟を誘惑した。
しかし、姉が哀れになったオクタヴィウスは、プッロと殺人を犯したことを伝える。それを聞いたセルウィリアは、ポンペイウスの息子を家に招き入れるなど、着々と復讐の準備を進めた。
ブルートゥス
ブルートゥスはローマ内戦時、敵対したカエサルに許され忠誠を誓っていたが、セルウィリアやカッシウスからカエサル暗殺を説得されていた。
彼は拒否するが、ブルートゥス名でカエサルを批判する文書が出てしまう。
そして、カエサルからマケドニア行を示唆されると、カエサルが自分を疑っていることにショックを受け、母たちの説得を受け入れてしまった。
【ROME】前編 カエサル暗殺
終身独裁官に就任
紀元前42年、カエサルは共和制の改革に着手し、平民や属州民に議席を与え、元老院の機能・権威を低下させた。
代わって自らが終身独裁官に就任し、統治能力の強化を図った。(史実)
カエサルはヴォレヌスを元老院に抜擢し、ボディーガードとして側におく。
暗殺
カエサルを暗殺したいカッシウスたちにとって、ヴォレヌスの存在は邪魔であった。そこでセルウィリアは、ヴォレヌスの妻の秘密を思い出して一計を案じる。
そして、紀元前44年2月15日、カエサルはヴォレヌスを伴い議場に向かった。
カエサルの後ろを歩くヴォレヌスにセルウィリアの召使が「お孫さんのこと」で耳打ちし、ヴォレヌスはカエサルの側を外れる。
アントニウスはトレボニウスによってカエサルから引き離された。(史実)
カエサル、ブルートゥス、カッシウスによって刺殺される。(史実)
同じ頃、ニオベの元に向かったヴォレヌスはニオベの元に向かっていた。彼はニオベに「違うと言ってくれ」と詰め寄り、ルキウスの顔を目に浮かべてナイフを手に取る。
しかし、ニオベは「あの子に罪はないわ」と言い残し身投げしてしまった。
【ROME】前編 感想
ローマ内戦からカエサル暗殺まで、史実とフィクションをうまく絡ませている。また、クレオパトラが退廃的なジャンキー娘に描かれているところが面白い。
アティア、セルウィリアも実在するもののキャラクターは全くのフィクションだが、歴史を変えるのはこんな女たちなのか!と思わせてくれるくらい生き生きと描かれている。
後編は絶望に陥ったヴォレヌスのその後、歴史上の人物ではアントニウスとオクタヴィアヌスの戦いが中心となり、ますます目が離せない。
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