柴田牧場で育てられることになり懸命に働いていたなつは、泰樹にも認められ学校にも通うことが出来るようになりました。
本日は登校初日ということもあり、剛男が学校まで同行することに……。
東京から来たなつをクラスの生徒たちはどう見るのか?
『なつぞら』
5話あらすじ
搾乳が終わると、なつは泰樹から学校に行けと言われます。
綺麗な洋服を用意してもらい、なつは柴田家の兄弟たちと一緒に学校に向かいます。初日ということもあり、先生に挨拶するために剛男も一緒に学校に向かうことに。
校長先生と担任教師に事情を話し、いつかは京大と一緒に暮らせるよう、なつは養女ではなく現時点では柴田家で預かっている”奥原なつ”として通わせたいということも話します。
教室では、なつの自己紹介も終わり夕見子の隣に用意された席に座りました。あれ以来、夕見子はなつを拒否することもなく、夕見子らしく接しています。
休み時間には、クラスの男子たちがなつにいろいろと話しを聞いてきました。その中で、なつにバイ菌があるかも?という誰かの言葉で急に態度を変える子もいましたが、なつはフフフと笑顔。
そんな男子たちに夕見子は、あんなことを言われてなんで言い返さないのかとキレ気味。それでもなつは、怒るということがどんな事なのか?と首をかしげのんびりしていました。
クラスの中にもひとり、東京から疎開してきた男の子がいました。彼は馬の絵をまるで生きているかのように描いており、なつは興奮します。
男の子は「生きているように書かなければ意味がない」といい、なつに笑顔を見せたのです。
学校が終わると、夕見子となつは帰宅。家の近くまで来た頃、なつが急に走り出しました。なつが気が付いたのは郵便配達。
兄からの手紙を首を長くして待っているものの、今まで一度も届いてなかったのです。
『なつぞら』5話の感想
なつは離ればなれになった兄と妹に会いたい想いをずっと抑え込んでいたのでしょう。東京までの郵便代は10銭。
兄に手紙を出したいと思っても、その10銭すらなつには用意することが出来ません。9歳の子供が気を使いながら、富士子に10銭貸してくださいと頭を下げる姿は、富士子にとてもたまらなく切ない想いを感じたことでしょう。
本来、自分の子供が頭を下げるような気を遣うことはありません。富士子は、「自分たちがどれだけ親になれるか」と思っていただけに、なつにそんなことをさせてしまった自分を情けなく思ったのでしょう。
なっちゃんは今この家で暮らしてるけどなっちゃんはなっちゃんでしょ。東京にいるお兄さんだって、親戚の家にいる妹さんだってなっちゃんにとっては大事な家族でしょ。そういう気持ちを隠す必要ないの。そういうなっちゃんをおじさんもおばさんもここで育てたいの。わかる?なっちゃんは自分の思っていることを素直に言えばいいのよ。いくらでも手紙を出しなさい。書きなさい。謝らないで。お金のことなんて気にしないで。
NHK連続テレビ小説『なつぞら』5話から引用
今回もまたジーンとするセリフを頂きました。
なつはいつも「すみません」と謝ってばかり。なつはそうやって謝りながら生きてきたのだろうと思うと、現代との違いに考えさせられます。
悪いことをすれば謝るのは今も昔も変わりませんが、生きていくだけで謝らなくてはならない、謝ることで生き永らえた時代だったのでしょう。
現代人には想像もつかない時代ですが、そういった状況も『なつぞら』を通して知るいい機会だと思います。
5話の視聴率は22.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。