【ザ・ネバーズ】第1話ネタバレ。映画「アベンジャーズ」のジョス・ウェドンと「ゲーム・オブ・スローンズ」のHBOがタッグを組んだSFアクション【ザ・ネバーズ】がいよいよ配信開始。19世紀ヴィクトリア朝のイギリスを舞台に、特殊能力に目覚めた女性たちの活躍と苦悩を描いた本作はHBO MAXで史上最高視聴率を獲得しました。
【ザ・ネバーズ】第1話「タッチト」
はじまり
1896年8月3日、ロンドン。
多くの人々が空に浮かぶ巨大な何かを目撃します。
何かから小さな光の粒が降り注ぎ、特定の人物の体内に入っていきました。
そして三年後。
ロンドンの町は殺人鬼マラディ(エイミーマンソン)の話題で持ち切りでした。
救護院で生活しているアマリア・トルー(ローラ・ドネリー)とペナンス・アデア(アン・スケリー)は、ラヴィニア・ビドロー(オリヴィア・ウィリアムズ)の支援を受け、「タッチト(公式では”Touched”タッチド)」と呼ばれる不思議な力を持つ人たち(主に女性)を保護する活動をおこなっています。
*公式ではタッチド、字幕ではタッチトと表記。
発明家のペナンスはエネルギーの流れを見ることができ、さまざまな道具や武器を作っており、自分の身の回りのことには無頓着ですが性格は穏やかです。
ある日、アマリアとペナンスは、タッチトと思われる少女マートル・ハプリッシュ(ビオラ・プレテヨーン)に会うため一軒の家を訪ねます。
すると突然、アマリアは少し先の未来の映像を断片的に見ました。
マートルの母親が言うに、「彼女には悪魔が憑りついている、訳の分からない言葉は悪魔の汚物を吐き出している」と言うのです。
部屋に入ると彼女の足は鎖でつながれていました。
実は、彼女が話す言葉には中国語やロシア語、トルコ語が混じっていただけだったのです。
本人は英語を話しているのに、なぜか発せられる言葉は英語ではありませんでした。
状況を知ったペナンスは、救護院でマートルを預からせてほしいと申し出ます。
マートルも救護院に行きたいと意思表示をしたため、両親と階下で話をすることに。
するとそこでアマリアが異変に気づきます。
2階に上がるとマートルが何者かに連れ去られそうになっていました。
アマリアが止めようとした時 隠れていた敵に殴られて倒れ込み、2人の子供がアマリアを覗き込みます。
「これか!」
先ほどの予知に納得したアマリア。
格闘の末マートル奪還に成功し馬車で逃げますが、フードを被った気味の悪い男たちが馬で追ってきます。
逃げ切れないと思ったペナンスは馬車の中に仕込んだ試作品の自動車で脱出し、逃げ切ることに成功しました。
そして、アマリアは走る車の中でオペラを鑑賞している姿を予知し「オペラに行きましょ」と提案したのです。
タッチトを恐れる男たち
政府高官たちはタッチトについて話し合っていました。
首相が公式見解を発表したいと言っているためです。
皆がタッチトについての情報を語る中、マッセン卿は「公式見解を発表することはない。これはイギリスに対して仕掛けられた攻撃、だから相手の正体を突き止めなければならない」と力説します。
その頃、特別捜査官のフランク・マンディ(ベン・チャップリン)が、殺人事件の捜査のため地下鉄の工事現場に来ていました。
中には女性の刺殺体があり、壁に血文字で「見るがいい 我は死の天氏(誤字)なり」と残されていました。
マンディは「これはマラディの仕業ではない」と言い、工事現場の監督を疑って締め上げます。
*
アマリアたちは無事 救護院に戻ってきました。
ペナンスは、マートルに同世代の友達として身長が10フィート(3m位)あるプリムローズ(アンナ・デヴリン)を紹介します。
また、フードを被った君の悪い男たちに襲撃されたことからアマリアは救護院の守りを固めると言い、ペナンスは撃退装置を作ることにしました。
そして、アマリアとペナンスは、救護院を守ってもらうためとタッチトに関する情報を得るため”貧民王(ニック・フロスト)”を呼び出すことに。
*
アマリアが格闘中に刺された脇腹の傷を、タッチトの医師ホレイショ・カズンス(ザカリー・モモー)の治癒能力で直してもらっている最中、ラヴィニアからドレスとオペラ「ファウスト」への招待状が届きます。
一方で、ラヴィニア・ビドローの弟オーガスタス・ビドロー(トム・ライリー)は、高校時代の友人ヒューゴ・スワン(ジェームズ・ノートン)を訪ねていました。
オーガスタスは、姉ラヴィリアが支援するタッチトの救護院からアマリアとペナンスが来るのを不安に思い、ヒューゴに「今夜のオペラにいっしょに行ってほしい」と頼みに来たのです。
ヒューゴは渋々了承し、かわりにオーガスタスに自分の店で息抜きするよう勧めます。
ドレスアップしたアマリアとペナンスが、オペラに向かうための馬車に乗っていると、不意に何者かに進路を塞がれます。
乗り込んできたのは貧民王のデクランでした。
どうやら呼び出されたことに不満があるようでしたが、脅しをかけてくるデクランに強気なアマリアは一歩も引かず、協力報酬として自動車を渡すと約束し取引が成立しました。
そうこうしている間、劇場に到着。
ラヴィニアは精神分析医のベルドン博士やマッセン卿(ピップ・トランズ)と話をしていました。
その場にヒューゴがいることが意にそぐわないようでしたが、まずはアマリアとペナンスにマッセン卿に紹介します。
マッセン卿から”異変”について質問されると、ペナンスは「エネルギーが見えるからその流れに沿って正しく物を組み立てられる」と答え、アマリアに関してはラヴィニアが「未来が見える」と代弁しました。
以下、結末を知りたくない方はお気を付けください。
【タッチト】1話結末
オペラが始まりボックス席で観劇するアマリアを不穏な予知が襲っていました。
その時、首を十文字に斬られたファウスト役の俳優がステージ下からせり上がり、背後にマラディが姿を現します。
マラディは、「天使を殺しに来た。神を見た、神は歌を歌う」と、饒舌にしゃべりながら歩きまわります。
そして手下に命令し、男は銃を観客に向けて乱射し、女の方は炎を操り客席に向けようとしましたが、その直後 舞台上にいたひとりの女性がおもむろに歌い始めました。
澄んだその歌声に導かれるように青白い光が発生し、数人のタッチトと思われる男女の首元に同じような光が現れます。
少しの間マラディは聞き入っていたものの、すぐにその女性の口を押さえて舞台袖に連れて行ってしまいました。
アマリアはすぐに後を追い、ドレスを破きながら階段から飛び降りマラディたちの行手に立ちふさがります。
ふたりは一対一で格闘しますがマラディの頭突きの連発に意識が朦朧とし、ひるんだスキに逃げられてしまいました。
劇場には捜査官のマンディがやってきて、楽屋にいたヒューゴに話をききます。
ヒューゴはマンディに手を組もうと持ちかけ一度は断られますが、マンディは借金が返せると言われ差し出されたグラスを受け取ってしまいました。
路地裏では、女性を救い出すことが出来ず放心状態になっていたアマリアをペナンスが迎えに来ます。
連れ去られた女性はメアリー・ブライトン(エレノア・トムリンソン)という名でした。
ペナンスは、彼女の歌を聞いて「ここが居場所よ」と教えてもらったといます。
そしてラスト。
どこかの手術室でひとりの医師が人体実験をしていました。
助手のような男に、「多言語を話す女の子を連れてくればいい」と言ながら、マートルを攫おうとした男の脳天にドリルのような器具をつき入れていたのです。
すべての始まり
三年前、ロンドン上空に現れた未知の飛行物体。
そこから大量の光の粒子が地上に降り注ぎました。
メアリー・ブライトン、オーガスタス・ビドロー、ペナンス・アデア、ホレイショ・カズンス……。
マッセン卿の娘は倒れ、精神科病院に連れて行かれるところだったマラディはその光を見て興奮し暴れます。
湖に飛び込んで自殺を図ったアマリア・トルーは水中で息を吹き返し、岸にあがって横たわりました。
そのときと同じ姿勢で今夜もまたアマリアは、少女たちの眠るベッドの下、床に身体を横たえたのです。
【ザ・ネバーズ】1話まとめ
HBO史上最高視聴率を叩きだしたSFアクションと謳われるだけあって、見ごたえ十分なドラマでした。
ローラ・ドネリーのアクションシーンも軽快で、階段の真ん中部分を一直線に飛び降りるシーンは圧巻です。
彼女がかつて自殺を図ったという描写があったので、もしかしたら「問題や悩みを何かしら抱えている人」が変異したのかもしれません。
また、ヴィクトリア朝のロンドンが舞台になっているものの、上空に現れた巨大な物体は時代にそぐわないSF感漂うものでした。
その物体は一体何なのか、降り注がれた光は何なのか、今後少しずつ見えて来るのかもしれません。
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