【ユニークライフ】シーズン4ネタバレと感想。自閉症スペクトラム症を抱えるサムはついに実家を出てザヒードとの同居生活を始め、かねてからの夢だった”南極探検”に行くことを考え始めます。また、サムの妹ケイシーはUCLA進学に対する周囲からのプレッシャーに押し潰されそうになっていました。サムとケイシーが下した決断とは……⁉︎
【ユニークライフ】シーズン4ネタバレ
サムとザヒードの同居生活
自閉症スペクトラム症というハンディキャップを抱えながらも多忙な大学生活を送っていたサムも、大学生活にも慣れてきたこともあり、実家を離れてザヒードと同居を始めることにします。初めての実家以外での暮らしに戸惑いながらも、自立のための努力を惜しまず適応しようと必死でした。
しかし、どんなに努力してもザヒードの自由奔放な暮らしっぷりに我慢の限界を迎えます。そこでサムは、同居のルールを決めて生活を始めますが、あまりにも細かすぎるルールに今度はザヒードが根を上げてしまいます。
お互いのストレスは限界を迎え、ついに大喧嘩へと発展してしまいました。
サム南極に行く
サムは幼い頃からの夢だった南極探検の夢を実現させるには、今しかないと考え始めます。1度は大学を退学することも考えましたが、周囲の反対を受けて大学の“南極アート体験プログラム”で南極に行くことを決めます。
まずは南極での暮らしを想定した様々な準備として、テントの張り方や南極での食事を体験することに。サムはこれまでは夢物語だと思っていた南極探検という大きな夢の実現が目前に控え、胸を躍らせていましたが、心配性なエルサだけはサムの夢に賛同できず、ひとり頭を抱えていました。
そんな中、南極出発の目前に、サムは自ら進んでお別れパーティーを開いたのです。これまで大きな音が苦手だったサムにとってパーティは苦痛でしかありませんでしたが、それはすべて海馬を鍛えるためでした。
南極探検を経験した者たちは、刺激の少ない南極での生活で海馬が衰えていたという研究結果がある。
そんな中、サムの参加する南極探検プログラムの中止が知らされ、突然の出来事にショックを隠しきれなかったサムは、驚きの決断を下します。
ケイシーの決断
名門UCLAへの進学を目指していたケイシーは、よりハイレベルな陸上の練習と勉強の両立を余儀なくされ、かつてないほどに追い込まれていました。UCLA進学が現実味を帯びるほどに家族や周囲の期待は増していきますが、反対にケイシーの瞳から輝きが失われていきます。
しかし、ケイシーはついにUCLAから正式に関心証明書を受け取り、次の大会にスカウトがやって来ることが決まりました。大会当日、ケイシーはいつになく緊張した面持ちでレースの出番を迎えます。
スタートの合図が切られ、皆が一斉に走り出す中、ケイシーだけはスタートラインから動き出すことが出来ませんでした。ケイシーは呆然とその場を後にし、自身の将来について今一度考え始めるのです。
生き方に正解なんてない、不器用でもいいんだ
とうとう最終シーズンを迎えた【ユニークライフ】(2017)。
【ユニークライフ】(2017)では、自閉症スペクトラム症の主人公サムの成長が描かれてきましたが、まさにサムの成長が感じられるラストを迎えました。最初のうちは何事も母に頼っていたサムが自らの意思で大学に進み、実家を出て独立していく様は彼の成長がひしひしと感じられます。
中でも、これまでは自分のことが最優先だったサムが周囲を気にかけたり、自分よりも他者を優先する姿に成長が感じられ、確実にサムが大人になっていることが見て取れました。
これまで支えてもらう側だったサムが今シーズンでは進路に悩む妹ケイシーや、ガンが見つかった親友ザヒードを支えるなど、苦手としていた他者への思いやりや相手の気持ちを汲み取ることができるようになっていたのも印象的です。
南極に行く直前には、恋人ペイジに対してこれまで支えてくれたことに対する感謝を述べたり、愛していると自分の気持ちを伝えたりと、きちんと自分を理解していました。
また、サムだけにとどまらず、ケイシーの両親との葛藤や成長がシーズンを通して上手く描かれており、まさにこれまでの集大成といえる最終シーズンに相応しいストーリーでした。サムの真っ直ぐな生き方を見ていると、例え不器用だろうが生き方に正解なんてないということをまざまざと感じさせられます。
実際に自閉症スペクトラム症を持つサムには、”当たり前のこと”が分からなかったり出来なかったりして苦労することも多く、側から見れば不器用な生き方に見えるものの当の本人は全く気にしていません。それどころか自分なりの解決方法を見つけたり、違ったアプローチで解決しており、いかに自分に素直に生きることが大切かということに気が付かされます。
様々な情報が溢れて自分で取捨選択しなければならない人生の中で、サムの真っ直ぐな生き方はきっと大きなヒントを与えてくれることに違いないでしょう。【ユニークライフ】(2017)は人生に少し疲れた時に、クスッと笑えて勇気を与えてくれるのでおすすめです。