【デクスター】シーズン3では、デクスターが麻薬の売人フリーボを捕獲する為家へ侵入した際、自己防衛のため見ず知らずの男を殺してしまいます。この事件をきっかけに、やり手で有名な地方検事補ミゲル・プラドと親友関係を築く事になり、プライベートではリタの妊娠が発覚。将来を左右する選択を迫られます。“デクスターの掟”を守り、普通の人を装う生き方に慣れて来たデクスター。周囲の人々と心を通わす努力をしますが……それは新たな試練の始まりでした。
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【デクスター】シーズン3あらすじ
普通を装い生きて行く事が出来るようになったデクスターは、リタとの関係も順調で2人は幸せな日々を送っていました。
しかし、“シリアルキラー”のデクスターは、陰では新たな獲物、麻薬の売人で女子大生2人を殺害したフリーボーの追跡をしていたのです。
その頃、“ベイハーバー切り裂き魔”事件以来、評判の下がったマイアミメトロ警察に新しい変化がありました。
殺人課に新しいメンバーのクインが加わりデボラの捜査パートナーになります。
また、エンジェルはドレイクの後任として巡査部長に昇進し仲間から祝福されました。
新しいパートナーのクインは、デボラに個人的な情報提供者アントン・ブリッジスを紹介してくれたり、被害者からの事情聴取の仕方等を指南してくれたりと、デボラとパートナー関係を築こうとします。
しかし、クインは内部監査官から過去の同僚の死について監視されていました。
その事で、デボラはクインの情報提供を何度も迫られ悩まされる事になります。
デクスターは、フリーボーの儀式のため入念に準備を整え、いよいよ決行の日の夜……デクスターは彼の家へ侵入します。
するとフリーボーはナイフを持った男ともみ合っている最中でした。
フリーボーが隙を見て逃げると、男はデクスターに襲いかかってきます。
格闘の末デクスターは男の胸を刺し殺してしまい、急いでナイフを持ち、その場から逃げ去りました。
デクスターは瞬間的に掟を破り、見ず知らずの男を殺してしまった事に不安を感じます。
そして、事件が発覚するのに時間はかかりませんでした。
早朝、エンジェルから現場へ呼び出されます。
被害者の男の身元は、やり手で有名な地方検事ミゲル・プラドの末弟オスカー・プラドでした。
そして、上司のラゲルタとミゲルは旧知の仲だったのです。
オスカーはユースクラブのコーチをしており、子供達に麻薬を売るなとフリーボーに抗議に来た所、殺害されてしまったのです。
エンジェルは、フリーボーをこの事件の容疑者とし彼の行方を追う事を指示します。
一方、デクスターはフリーボーと自分を殺そうとしたオスカーに疑念を抱きます。
郡警察の犯罪者記録でオスカーの記録を調べましたが、軽微な交通違反しか見当たりませんでした。
ある日、ミゲルから「今すぐに会えないか」とデクスターに電話がかかって来ます。
ミゲルは、血痕分析専門のデクスターが郡警察の犯罪記録でオスカーを調べた事を不審に思ったのです。
デクスターは「今回の事件が気になって調べた」と答えるとミゲルは弟を亡くした苦しみを吐露し、デクスターにオスカーの通夜へ参列して欲しいと頼みます。
この出会いをきっかけに、ミゲルはデクスターに信頼を寄せるようになって行ったのです。
ミゲルは、デクスターにとって親友となり良き理解者となってくれるのか……
新しい生き方に期待を寄せるデクスターの前に、亡き養父ハリーが姿を現し警告を発します。
しかし、ミゲルは親友としてデクスターとの関係を深めようと何度も訪れ、デクスターも彼を受入れていきました。
【デクスター】シーズン3解説
ミゲル・プラドとの友情
オスカーの殺害事件をきっかけに、ミゲルは事件に関心を寄せるデクスターに対し信頼を抱くようになります。
デクスターがフリーボーの儀式を決行した時、警察の連絡で現場に突入してきたミゲルにフリーボーの殺害がバレてしまいました。
しかし、ミゲルはデクスターに心からの感謝を告げ、彼の犯罪を隠蔽します。
この事件をきっかけにミゲルは、唯一のデクスターの正体を知る理解者になります。そして、2人は罪を逃れた犯罪者を始末する協力者になって行きました。
しかしやがて、強引で独善的な面を持つミゲルにデクスターは疑念を持ち始めます。
犯罪者を次々と裁くスター地方検事ミゲル・プラドの素顔とは……
ラゲルタの苦悩
ミゲル・プラドとラゲルタはキューバ系移民同士であり、かつては恋人同士で、ラゲルタはミゲルの家族とも懇意にしていました。
しかし、事件責任者の彼女はミゲルや次弟のラモン・プラドから捜査の進展が無い事を何度も責められ、苦慮します。
その後、デクスターがフリーボーを殺害し、ミゲルはラゲルタを責める事はしなくなります。
そして、悪態をつくラモンを宥めるようになりますが、ラモンは納得できず重大な問題を起こし警官を辞職する事になってしまいました。
ラゲルタは友人の弁護士エレン・ウルフの殺害事件で、エレンと裁判で激しく戦ったライバルのミゲルに疑いを持ちます。
ラゲルタは、親友のミゲルを騙し彼の車から髪の毛を採取。
内密にデクスターに解析を依頼すると、結果はエレンの髪の毛と判明します。
ラゲルタは、犯人がミゲルである事を突き止め、ミゲルの親友であるデクスターに相談します。
ラゲルタは、正式に令状を取りミゲルを捜査すると言いますが、デクスターには彼女がミゲルの標的にされてしまう事が分かっていました。
デクスターは、「様子を見よう」と進言しますが、ラゲルタは「何もせずにはいられない……自分の事も見つめ直すわ」と苦悩します。
デクスターは、彼女の悩みを取り除くためにもミゲルを殺す事を決心します。
事件解決後、デボラは念願にしていた刑事に推薦される事になりましたが、担当事件の証人アントン・ブリッジスと深い関係になってしまったデボラ。
本来なら推薦を取り消されてしまう失敗を犯してしまいました。
ラゲルタに問われたデボラは「事件もバッジもどうでもいい。彼と一緒にいたい」と告白。
ラゲルタは仕事よりプライベートを選んだデボラに「正解」と理解を示し、彼女の刑事推薦を承認し2人は喜びを分かち合います。
【デクスター】シーズン3まとめ
シーズン2までは、養父ハリーは過去の思い出のシーンで登場しますが、シーズン3ではデクスターに忠告する存在として度々姿を現します。
それは、デクスターが悩んだ時に、心の葛藤が擬人化し訴えているようなイメージです。
人との心のつながりを求めたデクスターは、ミゲルと親友関係を築きますが、結局ミゲルは、自身の欲望に負けて掟を守る事が出来ず暴走を始めます。
デクスターは、自分というモンスターを作った養父ハリーと、ミゲルというモンスターを作った自分を重ね、ハリーが死を選択した苦悩を理解します。
そして、デクスターは父親になり生まれてくる息子や家族を愛したいという思いに駆られ、ハリーもまた、最善を尽くしデクスターを愛してくれていた事に気づき、彼を許す事が出来るようになります。
シーズン3は、“シリアルキラー”デクスターが、周囲の人達との心の通じ合いを通したヒューマンドラマとなっています。
あの心を閉ざしていたデクスターが、リタとの結婚式で人生で幸福な瞬間を噛みしめます。