ドラマ『きのう何食べた?』5話では、ケンジが静かな怒りを見せました。
贅沢な愚痴を言って「実家に帰りたくない」と話すシロさんに対して怒ったのです。
珍しく真剣に怒ったケンジの真意は?
また、年末年始を別々に過ごしながらも、信頼が揺るがない2人の関係性にも注目です!
ドラマ『きのう何食べた?』5話のあらすじ
シロさんの父親が食道ガンになってしまい、手術をすることに……。手術は無事に成功し、術後も体調は安定していました。
その後、ようやく退院できることになったシロさんの父親。医者に「CTでも異常なし」と言われて、シロさんの母親は心から安堵します。
退院してからは、より父親の健康に気をつかうようになった母親。シロさんは、そんな母親と父親の姿を見て「夫婦っていいものだなって初めて思ったよ」と話しました。
すると母親は、「この機会に、本気で考えたらどう?一緒に住んでる……矢吹さんとの将来や老いじたくのこと」と核心をついた話をします。続けて、一度ちゃんと話がしたいから年末に帰ってくるようシロさんに釘をさすのでした。
しかしシロさんは、年末に実家に帰るのは乗り気ではない様子。家に帰ってからケンジに「年末に帰ってこいって言われたけど帰りたくない」と話します。
「年末に帰ると高校生かっていうぐらいメシが出てくるし、太る」と愚痴を続けるシロさん。するとケンジは、いつになく真面目な表情で「シロさんはさ、ちょっと贅沢だよね。いつもお母さんのことケチつけてるけど」と怒りを滲ませるのでした。
ドラマ『きのう何食べた?』5話のネタバレと感想
ケンジの静かな怒り
いつも母親のことを愚痴っているシロさん。今回も、「いつも、高校生かっていうぐらいメシが出てくる。帰りたくない」とケンジに愚痴をこぼしました。
そんなシロさんに対して、ケンジは「シロさんの愚痴は贅沢」と言って、どこか怒っている様子を見せます。
「ひとり息子が孫の顔を見せてくれないことを分かってて、そのうえで、うわべだけでも理解ある言葉をかけてくれるなんて、ありがたいよ」
というケンジのセリフから察するに、ケンジの親は理解してくれていないのかな?と思いました。ケンジは、長い間実家に帰っていないようですし、家族の話自体をあまりしません。
シロさんは、ケンジがいつになく真剣に怒っていることを感じ取ったようです。ケンジは、声を荒げて怒るタイプではなく、きっと静かに怒るタイプなのですね。
それにしても、ケンジの再現度が相かわらず素晴らしいです。静かな怒りを感じさせる口調や、あのピリッとした空気感は原作そのままでした。
本気のときはオネエ度がなくなるところも、演技のこだわりを感じます。
シロさん流の謝り方
シロさんの愚痴に対して、ケンジは”強く言いすぎてしまった……”と後悔。そんな気持ちのまま帰宅すると、食卓にはケンジの好きなものばかりが並べられていました。
いつもなら絶対に作ってくれないような、こってりメニューが満載。シロさんは、言葉では「ごめん」と言いませんが、きっとこれがシロさん流の仲直りの仕方なのだろうと思いました。
そして、朝のケンジの言葉が響いたのか、シロさんは年末に実家に帰ると決めたようです。年末に実家に帰ると太るのはあるあるですし、シロさんが冗談っぽく愚痴るのも分かる気がしました。
それぞれの年末年始
シロさんは実家に帰り、ケンジは職場の人たちと忘年会。それぞれ別の年末年始を過ごします。
忘年会にてケンジは、2次会を断り、ルンルン気分で帰宅。何をそんなにルンルンしているのだろうと思ったら、“サッポロ一番”を食べたくてルンルンしていたようです。
帰ってさっそくサッポロ一番のラーメンを作るケンジ。(ケンジの料理姿は貴重!)
シロさんから電話がかかってきても、「今は無視無視ぃ~」と言ってラーメン作りを優先するケンジにクスッときました。ベタベタしすぎない2人の距離感が絶妙ですね。
年末を一緒に過ごせなくても寂しい表情を見せないケンジが、最初は意外でした。ですが、シロさんが絶対に帰ってくるという安心感と信頼があるからこそ、ひとりでも平気なのでしょう。
どこかあっさりしつつも、相手のことを深く思いやれる関係。そんな2人の距離感はいつも見ていて気持ちが良いです。
具だくさんのラーメンが美味しそう!
5話の冒頭で、サッポロ一番のラーメンは何味派かという議論がなされました。ケンジはそのときからずっと、ラーメンが食べたくて仕方なかったようです。
ケンジは、袋ラーメンに限り、自分で好きなように作りたいというこだわりを持っている様子。
そんなケンジが作ったラーメンは、とても美味しそうでした!具だくさんなので野菜も摂れますし、ボリュームも満点。
自分でもたまに具だくさんのラーメンを作ることはありますが、味噌・みりん・鶏がらスープなどの調味料を加えるという発想はありませんでした。塩分とカロリーが心配ですが、たまには好き放題して食べるのも良さそうです。
それから、半熟たまごの作り方がとても簡単だったので覚えておきたいですね。
さりげない変化に心温まる
シロさんが年末年始を実家で過ごしていると、近所の子供たちが訪ねてきました。
子供たちと楽しそうに過ごす両親を見たシロさんは、きっと胸が痛んだでしょうね……。自分に兄弟がいれば、兄弟が孫の顔を見せてあげられたかもしれませんが、シロさんはひとり息子なので、より罪悪感を抱いたはず。
帰りぎわに「そう言えば、老いじたくの話してないけどいいの?」と言うシロさんに、「もう分かったでしょ」と言う母親。
つまり母親は、孫がいなくても近所の子供たちを可愛がるから大丈夫、ということが言いたかったのだろうと思います。ハッキリと言葉にはしなくとも、シロさんを想う母親の気持ちが伝わるシーンで、ジーンとしました。
帰宅後。初めは実家に帰ることを嫌がっていたシロさんですが、「帰ってよかったよ」とケンジに伝えます。
そのあと、大量に持ち帰ったお餅を消費することに。キナコ餅やピザ餅などなど、餅料理のレパートリーの多さに感心しきりでした。
初めは美味しそうに食べていたケンジも、餅が続きすぎてさすがに飽きてしまったようで。ついに「お餅以外のものを食べたい」と言い始めるケンジ。
「あの憎い女の店のパンでもいいから!!」というセリフには思わず笑ってしまいました。
以前は元カノのことをかなり気にしていたのに、元カノの店のパンでもいいだなんて、よほど餅以外のものが食べたかったんですね(笑)
ケンジの懇願がシロさんに届き、翌日の朝は食パンが出てきました。バターと栗きんとんを乗せたパン、とても美味しそうです!
シロさんの母親が作った栗きんとんを「来年もまた食べたい」と言うケンジ。「伝えとくよ」と笑顔で答えるシロさん。
前回のミニタオルと言い、今回の栗きんとんと言い、徐々にケンジとシロさん母の距離が近づいているように思えます。こういったさりげない変化が心温まるドラマですね。
ドラマ『きのう何食べた?』5話の視聴率
1話:3.2%
2話:3.5%
3話:2.7%
4話:2.9%
5話:2.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)