【解憂(かいゆう)~西域に嫁いだ姫君~】11話・12話・13話のあらすじ。漢からの圧力もあり、ついに解憂は鳥孫国王との婚礼を挙げました。彼女はそつなく婚儀をやり遂げたものの、目はずっと翁帰を追っていて……。この記事ではネタバレ感想をお届けします。
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【解憂】11話のあらすじネタバレ
生きて王宮に戻ってきた翁帰は、鳥孫国王(昆弥)に“ことの顛末”をすべて話します。
とはいえ、まさか「解憂と駆け落ちしようとした」とは言えないため、適度に嘘を織り交ぜながら匈奴人が襲ってきたことを強調しておきました。
話は解憂のことになり、昆弥は解憂との婚礼についてどうすべきか相談すると、翁帰は同盟関係にひびを入れないためにも盛大に執り行うべきだと進言します。
昆弥は進言を聞き入れ、漢の文化に詳しい翁帰に婚礼準備を任せることにしました。
一方で、婚礼の話を耳にした胡姑は、左夫人の地位を解憂に取られるのではないかと不安になり、匈奴派の長山に会いに行きます。
「左夫人の地位を得るために協力してほしい」
長山は快く応じ、必ずや力になると約束します。
さっそく長山が手を回したのか、宮中の倉庫で火事が発生し 解憂の婚礼品が焼失しました。
翁帰は婚礼品を買い直すために、淮将軍を通じて商人の馮嫽に会わせてもらい新しい婚礼品を買いつけます。
その頃、漢の皇帝は鳥孫の国境に派兵し、圧力をかけて盛大な結婚式を挙げさせようとしていました。
*
解憂と昆弥の結婚式が草原で執り行われました。
解憂は婚儀をやり遂げたものの、目はずっと翁帰を追っていました。
翁帰もまた痛切な思いを抱いていましたが、他人の前ではその痛みを隠すしかありませんでした。
最後に昆弥は解憂を踊らせることにし、漢の文化に詳しい翁帰に曲目を決めさせます。
翁帰は、以前に解憂が踊れると言っていた曲目をリクエストしました。
表向きは昆弥に献上する舞でしたが、彼女が誰のために踊っているかは2人だけが分かっていました。
【解憂】11話の感想
このドラマは、登場人物にセリフで“はっきり”と言わせない部分も多いように感じます。
たとえば今回、昆弥は翁帰の話(匈奴に襲われた話など)を聞きながらどこか信じていない様子でした。
昆弥は心のどこかでは、翁帰と解憂の仲をすでに怪しんでいるのかもしれません。
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予想より早く、馮嫽が再登場しました。
相変わらず淮天沙は彼女に塩対応ではあるものの、以前よりはいいコンビになっていて、2人の軽快なやり取りが面白かったです。
一方の解憂はようやく婚礼を挙げることができましたが、まだ翁帰を愛していることは明白で、ずっと彼を目で追っていました。
翁帰にしても、別の男に嫁ぐ彼女のために婚礼の準備をしなくてはならないなんて、さぞ複雑な心境だったことでしょう。
感情を抑え込もうとしても溢れ出てしまいそうになる彼の姿には、胸が締め付けられるものがありました。
【解憂】12話のあらすじネタバレ
式が終わると、酔った鳥孫国王(昆弥)は解憂の体を乱暴に扱いました。
ショックを受けた解憂は、隣で眠りについた昆弥を殺そうとして“短刀”(翁帰の短刀)を取り出したものの、人影に気づいたため部屋の外へと出て行きました。
すると、黒服集団の刺客が現れて解憂を襲います。
そのうちの一人は昆弥が眠っている部屋に侵入して暗殺を試みましたが、気配を察した昆弥に返り討ちにされました。
そのまま部屋を出た昆弥は、刺客を撃退しつつ解憂を守ります。
淮天沙が到着し 刺客が次々と撤退する中、昆弥は刺客を生け捕りにしろと命じました。
しかし、残っていた最後の刺客は矢で射抜かれて死亡します。
矢で息の根を止めたのは、駆けつけた胡姑でした。
淮天沙は遠回しに“胡姑が口封じのために殺したのではないか”と疑いを口にしましたが うまくかわされます。
各々が自室へと戻る中、解憂の身を案じる淮天沙は夜を徹して警護にあたりました。
翌日。
解憂が太后に挨拶をしに行くと、ちょうど翁帰も来ていました。
翁帰はすぐに退出しようとするも太后に呼び止められ、そろそろ身を固めるようにと言われます。
翁帰は縁談の世話は不要だと拒み「誰が好きかは自分が一番わかっている」と伝えて去りました。
入れ違いで現れた胡姑は、太后にうまく甘え、解憂に昆弥の寵愛をひけらかします。
太后の部屋を出てからもマウントを取り続けてくる胡姑に、解憂は字が読めない胡姑の弱点をついて黙らせました。
「王に必要なのは国事を語る相手よ。あなたは読み書きができる?(できないわよね)分からない字があれば教えてあげるから聞いてね」
一方、父親から解憂が暗殺されかけたことを聞いた翁帰は、居ても立っても居られず解憂の無事を確かめにいきます。
しかし、淮天沙が「会わせない」と阻んだため戦闘になり……。
【解憂】12話の感想
解憂を守るために、徹夜で警護した淮将軍が健気すぎました。
笑顔が苦手でいつも仏頂面な彼ですが、解憂に笑えと言われて笑ってみようとするシーンも可愛かったです。
でも、まったく笑えていませんでしたが!(笑)
解憂を守ることに徹し、彼女を第一に考える淮天沙にとって、翁帰という男は抹消したい存在なのかもしれません。
翁帰という存在そのものが、いつか解憂を危険にさらすかもしれないから……。
実際に翁帰は、解憂が襲われたと聞いて わき目もふらずに会いにきました。
ただでさえ2人同時に失踪した件があり駆け落ちだと疑われてもおかしくない状況なのに、翁帰が軽率に解憂に会いに行けば、周囲の疑念がさらに深まってしまいます。
居ても立っても居られない翁帰の気持ちも分かりますが、もう少し慎重に動いたほうがいいかもしれません。
無理やりにでも解憂に会おうとするものだから、淮天沙が力づくで止めようとしました。
この2人、顔を合わせるたびに決闘している気がします。
シリアスな戦闘シーンの中、突然、淮天沙が服を脱ぎ始めたのには笑ってしまいました。
【解憂】13話のあらすじネタバレ
解憂の抗議
解憂は戦う2人(翁帰と淮天沙)を止めに入りました。
すると、翁帰は解憂が無事だと分かった途端にすぐにこの場を去ります。
*
解憂が鳥孫国王(昆弥)に嫁いでから日が経った頃、胡姑が左夫人に冊封され、解憂は右夫人の位を与えられました。
これに納得がいかない解憂は、その夜 昆弥に抗議します。
「先に結婚の約束をしていたのは漢の自分なのになぜ胡姑を左夫人にしたのか、撤回してくれないのなら自害します」
解憂は漢の威信を傷つけたと憤慨し、自分の首に“短刀”を当て「死ぬ」と脅して撤回するよう迫ったのです。
昆弥は解憂から“短刀”を奪い、夫人の務めを果たしてもいないのに座を求める資格などないと言い放ち退出します。
(のちに昆弥は、解憂に「なぜ翁帰の短刀を持っていたのか」と問いただします)
翌日、昆弥は配下に、引き続き左夫人をしっかり監視するよう言いつけました。
昆弥は胡姑を左夫人に封じておきながら、同時に警戒もしているのです。
それをこっそり聞いていた解憂は、昆弥にも考えがあるのだと分かり、何も知らずに抗議してしまったことを謝罪します。
そこへ翁帰がやってきて、辺境で防衛に当たりたいと申し出ました。
昆弥はそれを却下し、「解憂と一緒に漢の一行が帰国するのを見送るように」と命じます。
その命令どおり、2人は漢の一行を見送りました。
翁帰は自由を恋しがる解憂に「自由が欲しいなら遠くへ連れ出す」と言いますが、すでに王に嫁いだ身だからと拒まれます。
辺境行きの勅命
このところ誰かに見張られているようだと感じていた解憂は、その日も人の気配を感じて部屋の外を見に行きました。
外には誰もいませんでしたが、簪がひとつ落ちていたのです。
亡き細君公主(漢の和親公主)の簪だと知った解憂は、阿彩と淮天沙を連れて墓参りに行きました。
すると、泣き声が聞こえた気がして周囲を調べてみましたが何も見つかりませんでした。
その夜、解憂は昆弥に細君公主のことを聞いてみようとしたものの、「細君公主の話はするな!」と激怒されてしまいます。
その後。
昆弥のもとに、大宛国のスパイから密書が届きます。
密書によれば、大宛国は辺境の兵を増やし臨時態勢をとっているとのことでした。
昆弥は翁帰に“辺境行き”の勅命を出しました。
【解憂】13話の感想
前回に引き続き、服を半分脱いだ状態の淮天沙は、オイルマッサージでもされたがの如く体がテカテカしていたのが笑えました。
せっかく解憂に手当てをしてもらえるチャンスだったのに、断るなんて根っからの真面目キャラ!(そこがまた良い)
一方の解憂は、左夫人に選ばれなかったことを昆弥に抗議しました。
漢の名誉のためだという解憂の主張もわかりますが、昆弥の「夫人の務めを果たしてもいないのに抗議する資格はない」という言い分もごもっとも。
解憂は嫁いでからというもの、昆弥に対して脅すか迫るかしかしていません。
これでは、昆弥に寵愛されるどころか疎まれてしまうでしょう。
しかし 本作の素晴らしい点は、解憂がちゃんと考えを改めたり、自分が間違っていたことを認めて謝罪するところ。
一度は考え無しの行動を取ってしまっても、のちに改めるといった描かれ方がされるので登場人物の成長を感じることができます。
一方、いまだにキャラクター像がつかめないのが昆弥です。
おそらく彼は、すでに解憂と翁帰が恋仲だったことに気づいている(あるいは疑っている)ような気がします。