『ヒューマンズ』シーズン2のネタバレあらすじと感想。人間とアンドロイドは共存可能なのか?

ヒューマンズシーズン3 SF
(C)Kudos Film & Television Limited
*記事にはプロモーションが含まれています
作品情報
  • 製作:2015-2018年/アメリカ
  • 原題:Humans
  • VOD[Prime Video]

海外ドラマ『ヒューマンズ』シーズン2。”シンス”と呼ばれるアンドロイドが人間の代わりに仕事や家事をこなし、人間にとってなくてはならない存在となっていた世界。

しかし、意識のあるシンスの存在が明らかとなり、人間とシンスの関係は複雑化。人間とアンドロイドの共存は可能なのか……。

PR

「ヒューマンズ」シーズン2のあらすじ

意識のあるシンス達は、それぞれの道を進みニスカは兄弟と別れベルリンへ。別れるときに持ち出した禁断のコードをネットにアップし、世界中で徐々に意識あるシンスが増え始めました。レオ達は、イギリスで身を潜めながら、意識を持ち始めたシンスを保護しようと奔走していました。

ある日、レオ達の隠れ家に一人の意識を持ったシンス・へスターがやってきます。へスターを仲間に招き入れたレオでしたが、へスターは少し凶暴な性格を持ち、それが後に大きな事件へと発展していく事になります。

世界では、ミア達のような意識を持つシンスを生み出す研究をしている人がいました。AIを研究するアシーナ・モロー博士もその一人でした。モロー博士の技術力が欲しいクオリア社のCEOマイロ。2人は手を組んで研究を進めることにするのですが、実はお互い秘密にしていたことがあったのです。

一方、ホーキンス家は新しい家に引っ越し、心機一転やり直そうとしていました。しかし、末っ子のソフィーの行動に違和感を感じるようになった両親は、シンスが及ぼす意外な影響に悩まされることとなるのでした。

PR

「ヒューマンズ」シーズン2のネタバレ感想

ミアの初恋と失恋

ミアは生活費を稼ぐために、普通のシンス”アニータ”として街の海沿いのカフェで働いていました。長い時間オーナーであるエドと過ごすうちに、恋心が芽生えていきます。

アニータとして接していたミアでしたが、恋するがゆえにミアの部分を見せてしまい、エドに正体がバレてしまいました。自分の気持ちを正直に伝えたミアをエドも戸惑いながらも受け入れます。人を愛することを初めて知ったミアでしたが、初恋が実ることはありませんでした。

体の関係も持った2人。しかし、人間らしい喜びを共有できなかったと感じたエドの心は徐々に離れていく事になってしまいました。結局ミアはエドから裏切られることとなってしまいます。

店の経営難でお金が必要になったエドは、意識を持ったシンスが高く売れる事を友人から聞き、ミアを騙して売ろうとしたのです。深く傷つくミアは、売り飛ばされる前に自ら意識を飛ばしアニータとなるのでした。

アンドロイドとして見てるのだけれど、ミアの恋する喜びや裏切られた悲しみが深く伝わってくる胸キュンなストーリーでした。

意識をもって悩むオディ

オディは、シーズン1で長年ミリオン博士に仕え、ミリオン博士は意識のないただのシンスのオディをとても大切にしていました。ミリオン博士はシーズン1で死亡してしまいますが、マティがオディをシンスのゴミ捨て場から拾ってきて修復します。

さらに意識を与えるのですが、博士のいない世界で自分の存在意義にオディは悩みます。マディから自由に生きていいと言われたものの、生きる意味を見いだすことができず結局自殺してしまいました。

意識を持ったオディの悩みや孤独がとっても人間くさく、胸にジーンときました。マディ、反省……。オディのためにと思った行動でしたが、意識を与えるということがどういうことなのか、身に染みたと思います。

身に染みた、そう思っていましたが、シーズン最後ではミアを救うためにマディは大きな決断を迫られることになります。

その他の意識を持ったシンスも大変!

ニスカは、ベルリンでアストリッドという女性と恋人関係になり、アスリッドを愛したニスカはシンスの人権を獲得しようと決意しました。自らの殺人の罪を利用して人間と同等に裁いてもらおうとします。

ローラに協力してもらって裁判を受けようとしますが、結局人間のシンスに対する意識は変わらないと気付いたニスカはまた逃亡生活へと逆戻りしました。また、カレンの心の葛藤も見どころです。

恋人の死に直面して涙するシーンは本当に切なくなりました。更に、過激な性格のへスターが今回荒らしまくります。人を殺すことをあまり悪いと思っていないへスターにレオが心で訴えかけようとしますが、結局失敗に終わり、レオは命の危機に陥ることになってしまいます!

子ども達に影響を及ぼし始めたシンスの存在

いたる所にシンスがいる世界で暮らす子どもたち。世の中では、”幼児期のシンス過剰同一視(JSOD)”という心理障害が生まれることになります。

”シンジー”と呼ばれるこの症状は、何かの出来事をきっかけに子どもがシンスと自分を重ね合わせ、シンスのようになってしまうです。

人間と違って、いつも完璧で優しく穏やか、争わず怒らず、常に冷静で約束も守る、そんなシンスになり、感情をシャットダウンすることで、無意識に自分を守る行動のようです。ソフィーも、シンジーになってしまい、ローラは自分達のせいだと落ち込みます。

ジョーは、なんとか前のソフィーに戻ってもらおうと、シンスのいない街へ遊びに行ったり、生卵を割り食べ物を部屋中にまき散らすというクレイジーな遊びにソフィーを巻き込みますが、ソフィーのシンジー化は回復せず、2人は頭を抱えてしまいます。

トビーのクラスメイトも、両親の離婚などが原因でシンジーとなっていましたが、トビーが一生懸命関わってあげたことで、闇から脱出することができました。

現実の世界で、もしシンスと共存するようになったとしたら、絶対にこのような現象が現れる!と思いました。こういった身近でリアルに起りそうな問題を上手く組み込んでいるストーリーは本当に見事です。

PR

「ヒューマンズ」シーズン2のまとめ

とにかく見どころ満載のシーズン2でした。沢山のシンスが意識を持ったことで、とにかくそのシンス達の心の葛藤や悩みが溢れてきます。意識ある子どものシンスを作り出すことが目的だったマイロでしたが、どうなんでしょうか。すごく考えさせられます。

全シンスを覚醒させるプログラムを、マティが完成させました。このプログラムを作動させてしまうと、全世界が一瞬でカオス状態になることは分かっているマティ。しかし、レオを助けるために自らを犠牲にしたミアを救うため、プログラムを起動させてしまいました。

これにより、全世界が意識を持ったシンスで溢れ大混乱となる……という所で今シーズンが終わりとなりました。次のシーズンでは、どのような世界が待っているのでしょうか?ドキドキです。

Photo:「ヒューマンズ」(C)Kudos Film & Television Limited