【風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~】全話のあらすじ一覧とネタバレ感想を最終回まで紹介します。本作は日本でも大ヒットしたドラマ「陳情令」の演出家が手がけた宮廷ラブ史劇。美男美女の競演と栄華を極めた唐時代の豪華絢爛な衣装や装飾が評判となり、中国で視聴率1位を獲得した作品です。
【風起花抄】あらすじ概要
唐の第2代皇帝、李世民の時代。
裁縫の才能をもつ娘、琉璃は突然母を亡くし、男装して出自を隠します。
琉璃を助けるのは後に唐の名臣となる裴行倹。次期皇帝を巡る権力争いや、第3代皇帝高宗の皇后であり後に女帝となる武則天の活躍を背景に、母の死の真相究明を通じて惹かれあっていく瑠璃と裴行倹を描いたラブストーリーです。
辛い境遇でも強く生きる瑠璃役を抜群のスタイルと美貌で大人気のグーリー・ナーザーが演じます。
【風起花抄】の全話あらすじ一覧
1話のネタバレあらすじ
唐の第2代皇帝、李世民の時代。
瑠璃(グーリー・ナーザー)は裁縫の才能があるにも関わらず、母から針仕事を禁じられていました。
ある日、瑠璃の母である安四娘(マイディーナ)と伯父の安四郎(アーリーム―ジアン・トゥーアルス―パイコー)が営む衣裳店に、武元華(後の武則天)(シー・シー)が入内のための婚礼衣装の注文に訪れます。
ところが、宮中の礼服と聞いた安四郎は、この店の仕立て師では力不足だと言い訳して注文を断ろうとしました。
その話を立ち聞きしていた瑠璃は店に飛び出して行き、母の腕は天下一だと武元華に訴えます。
武元華は瑠璃を賢い子だと言って気に入り、安四娘は仕方なく注文を受けることにしました。
実は、安四娘はかつて宮廷の尚服局※で刺繍と服作りの匠として活躍していましたが、今はそれを隠して暮らしていたのです。
その頃、宮廷では現在の尚服局の長である林尚服がこれまで軽んじてきた楊妃(シー・ユーリー)が新皇后に封ぜられるという噂に頭を痛めていました。
かつて安四娘の弟子であった卓錦娘(リー・シンイー)はその様子を見て、冊封の儀で着用する衣を新皇后の正式発表前に用意することで楊妃に取り入ることができるのではと提案します。
林尚服はその提案を受け入れることにし、卓錦娘は尚服局内での昇進を狙って自分がその衣を作ると申し出るのでした。
卓錦娘は衣を完成させますが、その刺繍は林尚服が納得できる出来栄えではありませんでした。
林尚服は激怒し、卓錦娘に安四娘を探し出して刺繍を直させるように命じたのです。
安四娘を探し出した卓錦娘は、協力してくれなければ今の娘との穏やかな生活を脅かすと脅迫し、刺繡を直すことを約束させるのでした。
さらに、卓錦娘は安四娘が在職中に賜った”天下第一針”の称号の証しの金針を自分に譲ってほしいと懇願しますが、安四娘はそれを拒否します。
卓錦娘が帰った後、外に遊びに行っていた瑠璃が帰って来て、持ち出していた金針をこっそり箱に戻しました。
それを見た安四娘が問いただすと、瑠璃は刺繍がしたかったけど針箱の針は母上が管理していて持ち出せないから、金針を使ったと答えます。
安四娘は瑠璃が飾り用の刺しづらい金針を使って繊細な刺繍を仕上げているのを見て驚きますが、優れた技は災いの元になると言って瑠璃を叱りました。
そして、自分が宮廷を出たのも、技を持っていることで宮中の闘争に巻き込まれたくなかったからだと涙ながらに打ち明けたのでした。
一方、科挙を受けるために都に来た青年、裴行倹(ティミー・シュー)は名高い将軍、蘇定方 (ユー・イエンカイ)を見かけ、弟子入りしようと追いかけます。
裴行倹は、蘇定方が滞在しようとする寺の前で追いついて弟子入りを願い出ますが、弟子はとらないとあっさりと断られてしまうのでした。
それでも諦めない裴行倹に、蘇定方は川の向こう岸の椿の樹の最も美しい花を一矢で射落とせたら弟子にしてやると言います。
蘇定方は対岸の椿の樹を見つめる裴行倹に”5歩近づいても良い”と言いますが、裴行倹は逆に馬に乗って椿の樹から遠く離れ、駆ける馬の上から見事に矢を命中させました。
自信満々な裴行倹でしたが、蘇定方の副将が対岸から拾って来た矢に刺さっていたのは本物と見まごう椿の刺繍がされた手巾だったのです。
実は、その手巾は以前に瑠璃が刺繍した手巾を異母妹がほしがり、渡そうとした時に風に飛ばされたものでした……。
手巾を見た蘇定方は縁がなかったと言って寺の中に入ろうとしますが、寺の住職に諭され、裴行倹にもう一度機会を与えることにします。
蘇定方は寺に何日滞在するかは決めていないが、もし、また偶然に会うことができたら真の縁があったことにしようと言いました。
ただし、”寺に足を踏み入れて待ってはいけない”と言うのでした。
瑠璃の家では、安四娘が刺繍の直しを引き受けたことを聞き、夫の庫狄延忠(スン・ウェイ)が自分も災いに巻き込まれるのではないかと危惧します。
庫狄延忠の妾の曹氏(ラン・チエン)が入れ知恵し、安四娘は正妻にも関わらず離縁されることになってしまいました。
1話の感想
裁縫の才能がある瑠璃が針仕事を禁じられていたり、名誉なはずの入内用の婚礼衣装の注文を断ろうとしたりと最初は謎だらけですが、段々と安四娘の過去が明らかになり、状況に納得できます。
そして、刺繍の腕はないのに、かなり性格が悪そうな(笑)卓錦娘の企みに母が巻き込まれてしまい、瑠璃の人生には波乱万丈な予感がしますね。
また、これからヒロインを支えることになるであろう裴行倹が、瑠璃が刺繍した手巾を偶然手にし、今後2人がどのような形で出会うのか楽しみになります。
2話のネタバレあらすじ
安四娘は瑠璃を守るため、婚礼衣装の仕上げをするという口実で武元華の屋敷に瑠璃を7日間滞在させることにします。
そして、刺繍の秘訣や絶技を書いた帳面を渡し、瑠璃に武家の屋敷に滞在中に全てを暗記して帳面は焼き捨てるように言いつけました。
また、”天下第一針”の称号の証しの金針を託し大切に保管するように言うのでした。
もし、7日後に母が迎えに行かなければ、武元華にお願いして尼寺に行き、安四娘の娘であることは誰にも言わずに暮らすように言い聞かせました。
一方、門の外で蘇定方を待っていた裴行倹は、副将から寺の門は4つあり、将軍はどの門から出て行くかわからないと言われてしまいます。
裴行倹は”寺に足を踏み入れてはいけない”という言いつけを守り、建物の梁を伝って蘇定方の滞在する部屋が見張れる場所まで移動するのでした。
根負けし、梁の上の裴行倹に食べ物を差し入れてくれる副将。
裴行倹が梁の上で差し入れてもらった物を食べながら元凶となった椿の刺繍の手巾を眺めていると、1人の少女が寺に来ます。
それは、母の未来の吉凶を占うために御神籤を引きに来た瑠璃だったのです。
上から見ていた裴行倹は、悪い結果が出そうになるたびに石を投げて籤を戻し、大吉が出るように仕向けました。
しかし、籤に気をとられていた裴行倹は手にしていた手巾を落としてしまいます。
瑠璃は失くしたはずの手巾が戻ってきて霊験が現れたと言い、さらに籤に大吉が出たので怖いものはないと喜んで帰って行きました。
裴行倹は見事な刺繍をしたのが幼い少女だと知って感心しますが、我に返って部屋を見ると見張っていたはずの蘇定方の姿はもうありませんでした。
慌てる裴行倹に蘇定方が下から声をかけ、なぜあの少女の籤を変えたのかと聞きました。
裴行倹は梁から飛び降りてひざまずき、籤を変えても運命は変えられないが運命に向き合う勇気が持てるからと答えるのでした。
蘇定方はその言葉を聞いて勇気とは何だ?と尋ねます。
裴行倹は勇気とは成せぬと知って成すことと答え、蘇定方が過去に到底打ち破れないと思われた敵を打ち破った軍功を例に挙げたのです。
それを聞いた蘇定方は裴行倹を立ち上がらせ、弟子にしてやると告げました。
その後、裴行倹は幼なじみである武元華の屋敷に向かいます。
7日後、刺繍を手直しした衣を受け取った卓錦娘は林尚服とともに、楊妃のもとへ衣を献上に行きました。
その時、偶然、楊妃の部屋を皇帝(タン・カイ)が訪れます。
皇帝は、新皇后が正式発表されていないのに、楊妃が皇后の衣を作らせていたと思って激怒しました。
楊妃は尚服局が勝手に作ったと弁解しますが、皇帝は信じようとしません。
身の潔白を証明するために楊妃は自害しようとし、宮廷は大騒ぎになってしまいます。
林尚服と卓錦娘は罪をなすりつけ合い、ついには安四娘が宮廷に戻りたいがために画策したことだと嘘をついてしまうのでした。
皇帝は安四娘を捕らえるように命じます。
卓錦娘は役人を連れて安四娘の家を訪れ、娘を巻き添えにしたくなかったら罪を認めろと脅すのでした。
安四娘が連行された後、卓錦娘は金針を探しますが家の中には見当たりません。
卓錦娘に追求された曹氏は、瑠璃が武媚娘の屋敷に滞在していることを教えてしまいます。
役人が武家を訪ねて来た時、裴行倹はちょうど科挙に向けて屋敷を発つところでした。
武元華は裴行倹に瑠璃を連れて逃げてくれるように頼みます。
裴行倹は瑠璃を隠した箱を縄で馬に縛って逃げますが、それに気づいた役人たちが後を追ってくるのでした。
2話の感想
”寺に足を踏み入れてはいけない”という言葉を逆手にとって、梁の上で待つ裴行倹はなかなか強者ですね。
しかも、見ず知らずの少女のために籤の結果を変えてあげるところが素敵!
そして、そのことがきっかけで念願の弟子入りもできて本当によかったです。
卓錦娘は瑠璃の安全をちらつかせて安四娘に強引に刺繍の手直しを頼んだのに、計画が失敗したら、また瑠璃のことを持ち出して、今度は罪を被れなんて本当に悪女ですね。
瑠璃たち親子と裴行倹の運命は一体どうなるのでしょうか?