【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】4話・5話・6話のあらすじとネタバレ感想。この二ヶ月、宋は干ばつで民が苦しんでいました。そんな中、范仲淹を始めとする大臣は、趙禎に親政を勧める奏上をしたものの途中で差し止められてしまい……。
4話のあらすじネタバレ
この二ヶ月、宋の民は干ばつで苦しんでいました。
応天府の書院では、学生たちが「陛下は食事を減らして寺で雨乞いしているらしい」と噂をしていました。
それを耳にした女子学生の曹丹姝は「食事を減らすのはただの人気取りよ。雨が降るわけない」と呟きます。
そこへ、現在は知府となった晏殊が、科挙1位合格者の王堯臣を連れてやって来ました。
出迎えた范仲淹は晏殊に、皇帝に親政(皇帝自ら政治を行うこと)を勧めたものの、その声が届かなかったことを相談します。
范仲淹は、太后 劉娥の垂簾聴政は潮時だと考えているのです。
ちょうどその頃、趙禎は韓琦から、親政を勧める范仲淹らの奏上文が途中で差し止められていると報告を受けていました。
それを聞いた趙禎は、すぐに太后のもとへ。(太后が差し止めていると思った?)
すると太后は干ばつについて話し、陛下は食事を減らす以外は何もしていないようだなと言いました。
その後の朝議で太后は、干ばつの原因は自分が最近 政をおろそかにしていたからかもしれないと言い、今後は今まで以上に政に関与する旨を大臣たちに伝えます。
すると、趙禎は立ち上がり、大臣たちに向かって「共に手を携え、国のために励もう」と呼びかけました。
大臣たちは「陛下をお支えします」と声を揃えます。
その中のひとり、老臣の張知白は、太后をけん制するためにわざわざこの場で趙禎を支えることを表明しました。
そしてその後、張知白は死の間際に、趙禎の師である晏殊の帰京を求めます。
一方、曹丹姝は1年ぶりに都に帰ってきました。
趙禎の政策で街が活気づいていることを知った曹丹姝は、趙禎に憧れの念を抱き、「もしも自分が男なら、全力で陛下をお支えできるのに」と思うのでした。
4話の感想
やはり、会話の要点をつかむのが難しく、一度では理解できないセリフも多々あります。
もう少し分かりやすい会話だと有り難いのですが。
今回は、もう一人の主役である曹丹姝にも焦点が当てられましたが、大胆さと聡明さを持ち合わせている印象を受けました。
1人芝居をする彼女がとても可愛かったです。
5話のあらすじネタバレ
*一部、シーンが前後しています。
母の付き添いで参内した曹丹姝は、皇帝・趙禎の姿を見て、より一層 憧れの感情を抱きます。
その後、曹家では曹丹姝の友人たちが集まりました。
曹丹姝は自分の婚約者の話になると、「好きな人とは結婚できないから、誰と結婚しても同じこと」だと言うのでした。
一方、本年度の科挙の試験官を務める晏殊は、あえて矛盾のある問題を出題しました。
その矛盾に唯一気づいた受験生の欧陽修は、晏殊に気に入られ、趙禎からも実力を認められます。
ところが……。
太后は“欧陽修が淫らな詞を詠んでいる”ことを理由に、欧陽修を首席合格させることに難色を示します。
劉娥の懸念は趙禎の耳にも入り、結局、欧陽修は14位での合格となったのでした。
明道元年。
趙禎の生母である李氏が危篤になりました。
その知らせを受けた趙禎は心を痛めながらも、元旦に開かれる大朝会をどうにか乗り切ります。
大朝会の後、趙禎は人を遠ざけ誰にも会おうとしませんでした。
そんな趙禎のそばにいてあげたいと思う苗心禾(趙禎の乳母の娘)は、趙禎に嫁ぐ決心をして彼のもとへ。
苗心禾が趙禎を抱きしめると、趙禎は母が危篤なのに会いに行けない苦しみを吐露します。
そして、趙禎は苗心禾にキスをし、2人は床を共にするのでした。
5話の感想
趙禎は皇帝としては少し繊細すぎるような気がするので、彼の行く末が少し心配です。
いつかその繊細さに、奸臣や悪女が付け込むのでは??
苗心禾のように、真心を持って接してくれる人ばかりなら良いのですが。
それにしても、苗心禾とのまさかのキスシーンに驚かされました!
6話のあらすじネタバレ
曹丹姝は自身の婚儀で初めて結婚相手の李植と顔を合わせました。
娶りたくないと言う李植に、曹丹姝は笑顔で離縁状を書かせて李家の屋敷を出て行きます。
李家を出た曹丹姝は、張茂則(趙禎お付きの宦官)の馬車を偶然見かけ、行く方向が同じだから乗せてほしいとお願いしました。
張茂則は曹丹姝に見惚れた後、彼女を馬車に乗せてあげます。
宮中。
生母・李氏の死去を知った趙禎は、葬儀がまともに執り行われないことに憤っていました。
また重臣の呂夷簡も、太后が李氏の葬儀を非礼に押し進めていると知り、太后に諫言します。
「陛下の李氏への情は慚愧の念にすぎません。その慚愧を、太后様への怨恨に変えるのですか?」
呂夷簡の言葉で心を落ち着かせた太后は、李氏を手厚く葬るよう命じました。
病が重くなりつつある太后はある日の朝議で、今度の祭祀で皇帝と同等の礼服である袞衣を着たいと希望します。
しかし、袞衣を着用しての参拝は規則に反するため、多くの臣下から反対されました。
散会後、太后の病が重いことを知った趙禎は晏殊に助言を求めます。
すると、晏殊は「袞衣の様式を変更し、皇帝の礼服と区別すれば良い」と提案し、他の大臣たちもその案に納得しました。
また、趙禎は太后の回復を祈る名目で恩赦を出します。
それにより、かつて太后と敵対していた者たちも、その恩赦にあやかり復職することに。
劉娥の病はますます重くなり、趙禎は太后のもとを訪ねました。
太后は趙禎に対して「私を恨んでいるのだろう!本当に回復を望んでいるのか」と感情的になります。
趙禎は「回復を望みます」と静かに答えました。
しかし太后は、自分と敵対していた者たちを復職させたことに憤ります。
趙禎は、恩赦を出したのは過去の確執を解消することが宋のためになり、太后の福にもなると思ったからだと説明します。
半月後、太后は袞衣を着て参拝したのちに息を引き取りました。
6話の感想
はっきりとは描かれていないのでこれは推測ですが。
もしかすると太后はずっと、趙禎が生母のことを知ったら、今まで築いてきた母子の情が壊れるのではないかと不安だったのでは?と感じました。
実際、趙禎は生母が李氏だと知ってからは太后に反抗していましたし。
ですから、太后が李氏の葬儀を非礼に押し進めたのは、母としての嫉妬や不安の表れだったのかもしれないと思いました。
そんな太后に対して、呂夷簡が「陛下の李氏への慚愧を、太后への恨みに変えてはいけない」と諫言したのがとても良かったです。
呂夷簡の言うとおり、趙禎の李氏への思いは“母子の情”というよりも慚愧の念が強いのでしょう。
趙禎は太后に反抗心を抱いたこともありましたが、やはり、20年間の母子の情は簡単に壊れるものではありません。
太后を見舞った時の、趙禎の優しい声と眼差しが、それを物語っていたと思います。
太后の死後、「悲しい」という言葉がなくても悲しみが伝わるラストシーンに涙を誘われました。
このドラマは、静かに感情を揺さぶられる作品ですね。