【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】27話・28話・29話・30話のあらすじとネタバレ感想。趙禎は女官30人を宮中から追放し、その中には、趙禎の髪結い係もいました。妃たちは、空いたその座に自分の近しい者を推薦しますが……。
27話のあらすじネタバレ
曹丹姝は、苗心禾から勧められた髪結い係の董秋和(尚服局の女官)に化粧と髪結いを施してもらいました。
董秋和の技術は優れているものの、新入りの董秋和が異例の昇進を果たしたのは理由があるはずだと思う曹丹姝は、張茂則の抜擢があったからだと気づきます。
そこへ、趙禎がやって来ました。
趙禎はいつもと違う曹丹姝の姿に見惚れ、一緒に食事をすることに。
趙禎らが食事をしている間、徽柔は梁懐吉と雑談しながら笑い声をあげました。
その笑い声を聞いた趙禎は、徽柔を心から愛する男性に嫁がせることを決意し、遼から要求された徽柔との縁談を断ることにします。
一方、趙禎が徽柔の縁談を断ったことを知った張妼晗は「陛下は徽柔だけを愛し、楚玥の死には関心がないのか」と不満を漏らします。
賈玉蘭がなだめると、張妼晗は少し落ち着きを取り戻し、夏竦について話しました。
夏竦が夫人から訴えられ、賄賂を受け取った罪に問われているというのです。
そのことは多くの大臣の知るところとなり、趙禎の耳にも入るのでした。
端午節の日。
梁懐吉は徽柔に絵を届けに行きました。
すると、徽柔は「父上から詩の書写を命じられているの。書写が終わらなければ遊びに行けないから、私の筆跡を真似て手伝ってほしい」とお願いします。
梁懐吉は気が乗りませんでしたが、筆を渡されたので仕方なく書いてあげました。
27話の感想
董秋和が施した曹丹姝の髪結いはとても素敵で、趙禎も見惚れていました。
でもまさか、董秋和の抜擢が張茂則の配慮だったとは。
ここまでされたら張茂則の気持ちに気づきそうなものですが、曹丹姝は気づいていなさそうです。
張茂則は曹丹姝から「平甫」と字で呼ばれて、ますます想いが募ってしまうのでは?
それにしても、梁懐吉と徽柔のやり取りが微笑ましい限りでした。
28話のあらすじネタバレ
端午節の開宴前、趙禎は度を越した女官30人を宮中から追放しました。
追放された中には、趙禎の髪結い係も……。
張妼晗は空席となった趙禎の髪結い係に、自分と近しい女官・許静奴を推薦します。
それに対し、苗心禾はすかさず董秋和を推薦。
趙禎は許静奴と董秋和、そして他の妃の推薦する者も含めて競わせることにし、七夕の日に決着をつけると宣言しました。
張妼晗は宮に戻ると、我慢できずに泣き出します。
趙禎が突然女官を厳しく処分したことで恐怖を感じたうえに、趙禎が自分の推薦に応じてくれなかったため不安になったのです。
一方で、曹丹姝は苗心禾に、いつもは人と争わないのに なぜ今日は張妼晗に対抗したのかと尋ねました。
苗心禾は、「張妼晗が徽柔を仇と見なしているから、張妼晗の側近を陛下のそばに置くのは怖い」と答えます。
趙禎は梁懐吉に、今回の女官の追放について自ら教えを説きました。
教えを賜り感激する梁懐吉に趙禎は、いつか最興来(趙禎の息子)の友になってほしいと頼みます。
28話の感想
「髪結い対決」という意外な方向にストーリーが進んでいます。
皆が、張妼晗の側近だけは陛下の髪結い係にしたらあかん!と必死なのが少し面白かったです。
かつては子供のように騒がしかった張妼晗も、すっかり落ち着いてきたな……と思いきや、宮に戻った途端に突然泣き出すとは(笑)
まだまだ子供でした(笑)
そんな彼女をなだめる賈玉蘭が、本当の母親のように見えてきました。
初めの頃は、賈玉蘭は張妼晗を利用しているだけかと思いましたが、近頃の賈玉蘭を見ていると、張妼晗に対して情があるように感じられます。
一方の曹丹姝と苗心禾は、まるで姉妹のような関係性ですね。
後宮で本音を言い合える関係は貴重だと思うので、2人にはずっとこのままでいて欲しい!
29話のあらすじネタバレ
苗心禾は張妼晗に対抗するため、冠にどんな宝石を使うべきか董秋和に相談します。
しかし、董秋和は、妃の愛用品は民の間で値が高騰してしまうことを理由に、華麗な飾りはつけないよう勧めました。
その頃、賈玉蘭は、夫人の訴えにより笑い者となってしまった夏竦のことで心を痛めていました。
張妼晗はそんな賈玉蘭のために、自分が趙禎の前で夏竦のことを褒めると言います。
しかし、賈玉蘭は「そんな発言をして陛下の怒りを買ってはならない」とたしなめました。
そこへちょうど、趙禎がやって来ます。
張妼晗は賈玉蘭を守るために「夏竦と賈玉蘭は許嫁だったけど、夏竦は先帝の勅命で夫人と結婚したから、今は賈玉蘭とは関係がない」と訴えました。
趙禎は、誰かを責めるために来たのではなく、夏竦本人から聞いた話を確かめに来ただけだと言い、張妼晗に席を外させます。
賈玉蘭と2人きりになった趙禎は、「夏竦はわざと夫人を怒らせ、離縁を切り出させて、そなたに想いを伝えたかったそうだ」と話します。
そして趙禎は「夏竦と夫人に離縁の詔を出す」と告げた後、今後は決して張妼晗をそそのかさないようにと釘をさしました。
賈玉蘭は泣いて感謝し、「これからは宮中のことだけに心を注ぎます」と叩頭します。
夏竦と賈玉蘭の不倫関係について趙禎から尋ねられた張茂則は、以前から知っていたがあえて趙禎には報告しなかったことを正直に答えます。
張茂則が統率する皇城司は宮中や大臣に関する情報に精通していますが、そのすべてを趙禎に報告するわけにはいかないので張茂則が厳選していたのです。
それを知った趙禎は突然怒り、これから皇城司の仕事は楊懐敏と分担するようにと命じ、さらに任守忠への報告も義務づけました。
そして趙禎は、今後は張茂世に自ら何かを命じることはないとまで言い、2人の間に溝ができてしまいます。
七夕節。
趙禎の髪結い係が選ばれる日がやって来ました。
兪婕妤の次に苗心禾が披露すると、趙禎は苗心禾の髪型や髪飾りに満足します。
ところが、彼女を結った董秋和が“張茂則の抜擢した者”だと知った趙禎は顔をこわばらせます。
29話の感想
張妼晗は子供のような性格だし浅はかでもありますが、賈玉蘭を守ってあげようとする優しさもあり嫌いになれません。
他の登場人物にしても、“極悪人”といえる人物は今のところいないように思います。
そのうち、楊懐敏や蘭苕が極悪人として頭角を現すかもしれませんが。
それにしても、趙禎と張茂則の間に溝ができてしまい辛い展開です。
以前から趙禎は張茂則を疑っている節があり、今回のことで決定的になってしまった感じでしょうか……。
張茂則すら信用できないなら、もう、誰のことも信じられないのでは?
それほど人間不信だからこそ、心が丸わかりな張妼晗をそばに置きたいのかもしれません。
30話のあらすじネタバレ
苗心禾の次に、張妼晗が装いを披露しました。
ところが、張妼晗の冠は禁忌を犯した不吉な色合いだったため、趙禎を不快にさせてしまいます。
張妼晗は泣いて謝罪し立ち去りました。
結果、兪婕妤の推薦した顧氏が趙禎の髪結い係に選ばれます。
徽柔がこの結果に疑問を持つと、趙禎は「董秋和は聡明だから選ばなかった」と言うのでした。
戦地の狄青将軍は、西夏と貿易した者たちを厳しく処罰しました。
そんな中、宮中では張妼晗が公主を出産します。
攻撃と同時に和睦を求めてきた元昊にどう対応するかで、大臣たちの間で意見が割れます。
趙禎は大臣たちと話し合った後、病に伏せっている呂夷簡を見舞うようにと促しました。
その後、富弼から無駄な役人が多いことを報告された趙禎は改革を行おうと考えます。
ある夜、趙禎は半年ぶりに曹丹姝の元を訪れました。
ところが、張妼晗のために曹丹姝が掟を破ったことについて話すうちに口論になってしまいます。
30話の感想
真っ白な冠が禁忌なことを、誰も張妼晗に教えてあげなかったのでしょうか。
趙禎は結局、優秀で聡明な董秋和ではなく、顧氏を髪結い係に選びました。
……なぜ?
趙禎は聡明な女性に苦手意識でもあるのでしょうか。
そういえば、前任の髪結い係も、聡明とは真逆な感じの女性でした。
趙禎は曹丹姝に対しても苦手意識があるように感じられますが、決して嫌いというわけではないと思います。
キッカケがあれば、もう2人の距離も縮まると思うのですが……。