【孤城閉〜仁宗、その愛と大義〜】37話・38話・39話・40話のあらすじとネタバレ感想。王拱辰と欧陽修の対立はますます深まり、王拱辰は朝議で「滕宗諒が証拠の帳簿を燃やした」と報告しました。欧陽修はすかさず「言葉遣いがぞんざいだ」と王拱辰を侮辱し……。
37話のあらすじネタバレ
以前に過ちを犯し宮中から去った曹丹姝の侍女・繯児は今は幸せに暮らしていました。
曹丹姝は繯児の話を董秋和に聞かせます。
そして、董秋和を一途に想い続けている崔白をどう思っているかと尋ね、董秋和が望むのなら皇宮を出られるようにすると付け加えました。
王拱辰と欧陽修の対立はますます深まっていました。
そんな中、滕宗諒の汚職事件の調査を引き継いだ王拱辰は、朝議で「滕宗諒が証拠の帳簿を燃やした」と報告。
欧陽修はすかさず「言葉遣いがぞんざいだ」と王拱辰を侮辱します。
次に発言した范仲淹は滕宗諒の潔白を主張した後、水洛城の件で狄青将軍を召喚しました。
狄青は、水洛城の整備をするべきだと趙禎に訴えます。
趙禎はその訴えを聞き入れ、水洛城の整備を進めることに。
また、滕宗諒と劉滬に関しては、これまでの功績を鑑みて降格するにとどめました。
同じ頃、張妼晗の娘である瑶瑶は、女官たちとかくれんぼをしている最中に喘息の発作で亡くなってしまいます。
瑶瑶と一緒に遊んでいた幼い女官の1人は、死んでいる瑶瑶を発見して怖くなり宮中から逃げ出しました。
その後、瑶瑶は別の女官に発見されます。
瑶瑶の急逝により、朝議は7日間 休止されました。
趙禎は子を次々と亡くすのは、生母 李蘭恵への孝行が不十分だったせいだと思い詰めます。
そんな中、朝議が再開されるも、滕宗諒への軽すぎる罰に納得がいかない王拱辰は朝議を欠席し……。
37話の感想
瑶瑶までもが亡くなってしまいました。
子供を2人も亡くした張妼晗の悲しみを思うと、心が痛みます。
3人目の子は元気に育ってくれると良いのですが……。
それにしても、王拱辰と欧陽修の対立がますます深まっています。
欧陽修が科挙を受けた当時、首席で合格するだろうと言われていましたが、太后の圧力で14位に落とされてしまったんですよね。
その時に首席合格だったのが王拱辰なので、欧陽修は王拱辰に対して個人的な敵意があるのでしょう。
もう10年近く経っているのに、いまだに粘着しているなんて驚きです。
欧陽修の粘着質な性格はさておき、滕宗諒の件に関しては欧陽修サイドの主張が正しいと思われます。
38話のあらすじネタバレ
*一部、ストーリーが前後しています。
范仲淹は自ら辺境の地への赴任を申し出ました。
趙禎は一度保留としたものの、最終的に范仲淹を左遷します。
また、官史の富弼が宮学の講師 石介と結託して謀反を企てているとの噂が、趙禎の耳に入りました。
2人がやりとりした手紙は確かに存在したものの、謀反の証拠となる内容ではありませんでした。
富弼は何者かに陥れられたのだと察し 都から離れることを決意します。
苗心禾の息子 最興来は、昼間は徽柔と元気に遊んでいましたが、夕方になって寝込んでしまいます。
最興来の体調不良を知らない趙禎は、いつものように張妼晗のもとへ。
すると、王拱辰の妻と親しい張妼晗は「王拱辰を罰さないでほしい」と趙禎にお願いしました。
趙禎は、滕宗諒の件で抗議を続ける王拱辰に腹を立てていましたが、張妼晗の願いを聞き入れ「王拱辰を追放しない」と約束します。
翌日、張妼晗は賈玉蘭に、瑶瑶が亡くなった日に逃げ出した幼い女官を探すよう命じました。
その頃、徽柔がマダニに噛まれたことが判明し、侍医は急いで徽柔の体内から毒素を取り除きます。
そして侍医は、徽柔は軽症で済んだが、人によっては大病になる可能性があると話しました。
それを知った曹丹姝は、最興来も噛まれていないか調べさせます。
38話の感想
富弼と石介の手紙は、以前に夏竦が欲しがっていました。
ということは、2人に謀反の濡れ衣を着せたのは夏竦でしょうね。
富弼の左遷が決まった時、夏竦は“悪い顔”をしていましたし(笑)
今度は最興来が床に伏せってしまいました。
現代でもマダニに嚙まれると感染症になることがあるようなので、最興来の病状が心配です。
39話のあらすじネタバレ
ようやく朝議に出席した王拱辰は、己の行いを趙禎に謝罪しました。
趙禎は、売名により身を滅ぼさないようにと警告するのみにとどめます。
趙禎が朝議を終えると、曹丹姝が外で待っていました。
曹丹姝は趙禎に、最興来がマダニに刺され疫病にかかったことを伝えます。
趙禎は慌てて我が子の元へ向おうとしましたが、感染の危険があるため曹丹姝に止められました。
「皇帝である前に父親だ」
趙禎はそう言うと、曹丹姝の制止を振り切ろうとしました。
しかし、曹丹姝は自らの命を懸けて看病すると誓います。
趙禎は最興来の疫病感染を伏せたまま、大臣を緊急招集して疫病対策について話し合いました。
その後、最興来の熱は下がったものの体は回復しておらず、徽柔も発熱してしまいます。
一方、夏竦に会いに行った賈玉蘭は、瑶瑶が亡くなった日に逃げ出した幼い女官は見つかったかと尋ねましたが、まだ見つかっていませんでした。
39話の感想
父として子供たちのところへ駆けつけたい趙禎の気持ちは痛いほど理解できますが、皇帝である以上は疫病にかかるわけにはいきません。
皇后として、趙禎を止めなければならない曹丹姝も心が痛かったことでしょう。
今回の曹丹姝の対応は素晴らしかったです。
一方の趙禎は、今回の件でますます、生母への孝行が不十分なせいで天の怒りを買ったのだと思い詰めなければ良いのですが……。
40話のあらすじネタバレ
最興来を一心に看病する苗心禾は、立太子の詔を届けにきた趙禎の使者を追い返します。
苗心禾が今 望んでいることは、最興来の立太子などではなく最興来の回復でした。
朝堂付きの宦官で梁懐吉と同期でもある張承照は、夏竦の指示で宮中の様子を探っていました。
張承照を見かけた蘭苕は、彼を通じて宮中の疫病の様子を夏竦に伝えます。
その知らせを受け取った夏竦は、最興来が疫病に罹ったことを知り、すぐに八大王を趙禎のもとへ向かわせました。
その狙いは、趙禎の前で八大王を騒がせること。
そうすれば、晏殊は間違いなく言動を慎むため、その機に石介を糾弾して流刑に追いやる算段でした。
(夏竦は、以前に石介が頌詞(功績などを褒め称える文章)の中で夏竦の名声を傷つけたことを恨んでいる)
八大王は夏竦の思惑どおり趙禎に会いに行き、最興来が疫病に倒れたのは、趙禎の生母への孝行が不十分だからだと訴えました。
趙禎は取り合わずに立ち去りましたが、その後すぐに最興来が亡くなったとの知らせが入ります。
趙禎は、八大王の言うとおり自分が親不孝だから子供が次々と亡くなったのではないかと思い詰め、生母 李蘭恵の弟である李用和をただちに昇格させました。
李用和の昇格を知った歐陽修は、大した功績もない高齢者の李用和は本来であれば削減対象なのに、なぜ陛下は昇格させたのかと不満を口にします。
40話の感想
シリアスなシーンなのに、八大王の熱演がすごすぎて思わず笑ってしまいました。良い役者だ(笑)
冷静に考えれば、子供たちの死と李蘭恵は何の関係もないと分かりそうなもの。
しかし趙禎は、李蘭恵への不孝が心のしこりとして残っているために、八大王の言葉が刺さってしまったのでしょうね。
心配なのは、趙禎が李蘭恵に償おうとするあまり、李用和やその親族を厚遇しなければという強迫観念に駆られるのではないかということ。
そしてそれが原因で、大臣らとの間に溝が生じてしまうのではないかと心配です。