【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】10話・11話・12話あらすじ・ネタバレ・感想。先帝の妃ハリメの仕業で皇女ファーリエとの関係が発覚したクリミア・ハン国の弟王子メフメトは捕らわれ、処分は皇帝アフメトに託されます。ファーリエはメフメトを助けてほしいとアフメトに懇願するも、それは逆効果でした。一方、アナスタシアは帝都新兵軍団新兵のイスケンデルと再会し、逃走の協力者を得ます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」10話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
側女アナスタシアは、後宮女官長ジェンネトの手伝いで訪れた彼女の部屋で、かつて自分が書いた両親宛の手紙を見つけてしまいます。前々からアナスタシアはジェンネトに手紙を託しており、ジェンネトは手紙を送ったと言っていたにもかかわらず、そこには宮殿に来てからアナスタシアが書き続けてきた全ての手紙がありました。
信じていたジェンネトに裏切られたとショックを隠せないアナスタシアは、他の側女を押し退けて皇帝アフメトの部屋に乗り込みます。アナスタシアは涙を堪えながら手紙の件と、改めて故郷に帰りたいとの胸中をアフメトに明かします。
アナスタシアが未だ故郷に帰りたいと思っていることを知ったアフメトは肩を落とし、アナスタシアに部屋から出ていくよう告げました。
アナスタシアが泣きながら部屋を出て行こうとした次の瞬間、何か覚悟を決めたかのような表情を見せたアナスタシアはベランダに向かって走り出すと、手すりに立って持っていた両親宛の手紙を全て投げ捨てました。
一方、母后ハンダンと先帝の妃ハリメは互いに敵対心を抱きながらも、宿敵である太皇太后サフィエを追放すべく急接近していきます。
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警備隊長デルヴィーシュの策により全ての忠臣を追放されたサフィエは、次なる手としてデルヴィーシュに皇女ファーリエとの縁談を持ちかけました。たちまち宮殿ではデルヴィーシュの縁談の話が広がり、ハンダンはデルヴィーシュに縁談についての意志を確認します。
ハンダンに対しては縁談を断る姿勢を見せたデルヴィーシュでしたが、その後サフィエの元を訪れたデルヴィーシュは縁談に際する条件をつけたいと申し出ます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」10話の感想
ようやく心が通じ合ったかのように思われたアナスタシアとアフメトでしたが、まだアナスタシアには故郷に帰りたいとの強い思いがあるので、この2人の関係は一筋縄にはいかなそうです。
アナスタシアもまだ若いとはいえ、そろそろ自分の気持ちを理解して欲しいところですし、そもそもアフメトを拒否していない時点で彼に対しての想いが芽生えつつあるのは間違いないでしょう。
そして、警備隊長デルヴィーシュの縁談の話は様々な波紋を呼びそうで、デルヴィーシュとサフィエの対立はもちろんのこと、その相手がファーリエとなればクリミア・ハン国の弟王子メフメトが黙っているはずもありません。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」11話あらすじネタバレ
帝都新兵軍団の兵舎。
帝都新兵軍団団長ズルフィカールからの連絡を受けて兵舎へとやって来た皇帝アフメトは、敵前逃亡した歩兵常備軍の兵士の発言について報告を受けます。その兵士は死に際、現地の司令官は裏切り者で嘘の報告をしていることに加え、歩兵常備軍が討ち取ったという反乱者の首は村人のものだと証言していたのです。
にわかには信じがたい証言ではあったものの死に直面した者は嘘をつかないとのズルフィカールの前置きを受け、アフメトは身近なところにも敵がいることを悟ります。
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トプカプ宮殿。
側女アナスタシアは、他の側女のシャイェステを差し置いて皇帝アフメトの部屋に押し入ったことが原因で争いとなり、髪を切られて顔に怪我を負い落ち込んでいました。この件は後宮出納棺ドゥドゥにより母后ハンダンには知らされましたが、アナスタシアをよく思わないハンダンがアフメトに知らせることはありませんでした。
宮廷用人のギョルゲから初めてその話を聞かされたアフメトは憤慨し、アナスタシアにシャイェステの処分を委ねます。しかし、アナスタシアはシャイェステは悪くないとして彼女を許しました。
そんなアナスタシアの寛容さに心打たれるアフメトでしたが、アナスタシアの世話を任せていた後宮宦官長レイハンと母后ハンダンに対しては、アナスタシアに何かあれば次は許さないと厳しい姿勢を貫きます。
皇女ファーリエは警備隊長デルヴィーシュとの縁談に反発し、秘密の恋人であるクリミア・ハン国の弟王子メフメトとの逢瀬に向かいます。
その一方で、メフメトは兄王子シャーヒンからアフメトによって軟禁状態にある自分たちの置かれた現実を見るよう忠告を受けます。さらに、もし本当にファーリエと結婚したいならば自分たちが強者になるべく戦うしかないのだとシャーヒンは告げました。
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反乱者のアジト。
オスマン帝国の玉座を狙うシャーヒンは、反乱者の首領であるカレンデルオールの元を目指していたところ、反乱者に襲われアジトへと連れて来られました。シャーヒンは反乱者の横柄な態度にも顔色ひとつ変えず、天下を狙う者同士で同盟を組もうと持ち掛けます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」11話の感想
いつの時代も権力に憧れる者は多く、時にそのための手段を選ばない者すらいるので改めて人の怖さを痛感しました。せっかく動物とは違って知性や理性がある人だからこそもっと理性的に解決できるはずですし、そうすることこそが人の在り方なのではないかと思います。
それにしても宮殿にも慣れつつあるアナスタシアに、まだ故郷に帰りたいとの強い思いがあったとは驚きました。ただ、今のアナスタシアの行動はアフメトを振り回してしまっているので、悪気はないのだとしても毅然とした態度を貫いてほしいものです。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」12話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトの剣術の稽古相手として宮殿に呼び出されたイスケンデルは、アフメトを待つ間に側女アナスタシアと再会を果たします。改めて逃走の手伝いを頼まれたイスケンデルは了承し、アナスタシアの逃走に協力することにしました。
アナスタシアは逃走を悟られないよう普通に過ごしながらも、宮廷用人ギョルゲにアフメト宛の手紙を書いてもらいます。
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クリミア・ハン国の弟王子メフメトは、太皇太后サフィエの娘の皇女ファーリエとの逢瀬の最中に海軍提督デルヴィーシュによって捕らわれてしまいました。
デルヴィーシュは、反乱者として処刑された前任に代わり海軍提督へと昇格した
実は、メフメトがファーリエ宛てに書いた手紙を偶然発見した先帝の妃ハリメが罠を仕組んでおり、ハリメはわざと手紙を婚約者のデルヴィーシュの部屋に置いていました。メフメトはアフメトの部屋に連行され、ファーリエとのことを問いただされます。
何の策略もなくファーリエにはただ純粋な気持ちを抱いていただけとのメフメトの弁明も虚しく、メフメトは牢に入れられることに。メフメトはチンギス・ハンの血統を引いており、オスマン一族とチンギス・ハンは友好と親愛で繋がっていましたが、メフメトが秘密裏にファーリエと関係を持つのは策略があると誤解されてしまったのです。
その夜。
ファーリエはアフメトの元を訪れると、メフメトを助けてほしいと懇願します。しかしアフメトが考えを改めることはなく、絶望したファーリエはアフメトに残酷だと口走ってしまいました。
アフメトはファーリエの無礼な態度に激怒し、明朝にメフメトの処刑を執行することを決めます。
翌朝。
メフメトの処刑が執行されようとしたその時、兄王子シャーヒンが駆けつけ処刑を止めます。シャーヒンはアフメトの弟ムスタファを発見した際に約束された褒美を使い、メフメトの命を許してほしいと願い出ました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」12話の感想
アナスタシアはイスケンデルと再会を果たし、ついに宮殿からの逃走が現実味を帯びてきました。まさかここまでアナスタシアの故郷に対する思いが強いとは思わず、何としても逃げ出してやるというアナスタシアの意志の固さには驚きます。
また、弟メフメトのピンチに駆けつけた兄シャーヒンはカッコ良かったですし、頼れる兄シャーヒンを垣間見ることができました。とはいえ、メフメトは処刑を逃れただけでクリミア送りが決まってしまったので、今後どうなるのか心配です。