【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】21話・22話・23話あらすじ ネタバレ感想。宮殿に残るためなら手段は選ばない太皇太后サフィエは側女キョセムの父の命さえも利用し、キョセムに急遽の決断を迫ります。そんな中、驚きの人物が生きていたことが発覚し、イェディクレの牢に収監されるクリミア・ハン国のギライ兄弟に接触を図りました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」21話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトが留守のトプカプ宮殿はそれぞれが策略を巡らせ、混沌と化していました。皇子ムスタファを玉座に据えることを目論む太皇太后サフィエ派と、アフメトの玉座を死守する母后ハンダン派に分かれ互いに火花を散らします。
これまではサフィエを慕っていた側女キョセムもアフメトの玉座を守るべくハンダンに協力し、逆に協力関係にあったハンダンと先帝の妃ハリメの関係は終わりを告げました。元よりハンダンはそれほどハリメを信頼しておらず、ハリメが騎士隊の隊長らと密会していたことが決め手となり、関係を精算して厳罰を下します。
ハリメは旧宮殿に追放、隊長らは地下牢への投獄が命じられました。終始ハリメは何も知らなかったことに加え、騎士隊との密会はサフィエが仕組んだ罠なのだと訴えかけますが、ハンダンが聞く耳を持つことはありませんでした。
その夜。
皇子ムスタファは宦官に命を狙われます。幸いにもキョセムと後宮出納官ドゥドゥが駆けつけたため、ムスタファは九死に一生を得ました。
しかしドゥドゥは宦官に腹部を刺されて重症を負い、治療院へと運ばれます。直ちにキョセムは刺客を送ったであろうサフィエの元へ怒鳴り込みに行きますが、その裏ではハンダンと後宮宦官長ハジュが大変なことになったと頭を抱えていました。
反乱者の野営地。
側女ラシャの救出にやって来たアフメトは、自ら軍を率いて反乱者と戦います。アフメトは無事にラシャの救出には成功したものの、反乱者の主要人物であるカラ・サイトたちは逃してしまいました。
すると、そこへアフメトの後を追っていた海軍提督デルヴィーシュも合流し、一同は宮殿への帰路に着きます。
*
イスタンブール、イェディクレの牢。
クリミア・ハン国の兄王子シャーヒンと弟王子メフメトは脱獄する術もなく途方に暮れていたところ、驚くべき救世主が現れます。食事を配膳する者に成り済まして現れたのは、かつての後宮宦官長レイハンでした。
レイハンはデルヴィーシュによって海に投げ込まれ死亡したものと思われていましたが、実際には漁師おかげで奇跡的に助かっていたのです。デルヴィーシュに復讐を果たすべく戻ってきたというレイハンは、兄王子シャーヒンの力を借りるため脱獄を約束します。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」21話の感想
ほんの少し皇帝が宮殿を留守にするだけでここまでの抗争が起きるとは思わず、皆の身勝手さには驚きを超えて呆れました。そこまでして自分にとって都合の良いようにできたとしても、本当にそこに幸せや安息を感じられるのかは疑問です。
そもそも強引な手段に出れば代償を伴うのは明白であり、次は常に自分の身を案じなければならないので決して安息など訪れないでしょう。そして何よりも驚いたのは、前後宮宦官長レイハンが生き延びていたこと。
デルヴィーシュに対してより強い恨みを抱くレイハンの登場は更なる波乱を呼びそうですし、クリミア・ハン国のギライ兄弟を脱獄させられるのかは今後注目したいポイントのひとつです。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」22話のあらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトは側女ラシャを無事に救出し、宮殿へと戻ってきました。皇帝の第一皇子を産む可能性のあるラシャの存在はオスマン帝国にとって希望そのもので、国を挙げてラシャの懐妊が祝われます。
宮殿ではラシャの懐妊を祝う宴が開かれ、母后ハンダンと先帝の妃ハリメも駆けつけるなど皆が祝福モードの中、アフメトから寵愛される側女キョセムだけは浮かない顔をしていました。
そんな最中、キョセムは太皇太后サフィエから呼び出され、父の無惨な姿を目の当たりにします。
キョセムの父は衛兵に捕えられ、喉元に短剣を突きつけられていました。サフィエは最後の切り札に残しておいたキョセムの父を盾に、父かハンダンの命のどちらかを選ぶようキョセムに迫ります。
キョセムがハンダンの犯した皇子ムスタファの殺害未遂をアフメトに告白すればハンダンは処分を受けるため、サフィエは宮殿に残る手段としてキョセムの父の命を利用したのでした。キョセムは父とハンダンの命という究極の選択に加え、サフィエが宮殿に残れるようアフメトを説得しなければならなくなり葛藤します。
*
皇女ファーリエは、恋人であるクリミア・ハン国の弟王子メフメトの解放に向けて動き出します。海軍提督デルヴィーシュの部屋を訪れたファーリエは先帝を殺害した旨が記された手紙を手渡し、メフメトの解放を要求しました。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」22話の感想
先帝の妃ハリメや太皇太后サフィエを見ていると、つくづく嫉妬に駆られた女性の怖さを思い知らされます。ハリメが皇子ムスタファを玉座に据えるには皇帝アフメトの子が邪魔なのはわかりますが、どんな理由があれどもお腹の子を狙うのは卑怯です。
ここまでハリメの玉座に対する思いが強いとなると、今後アフメトの子を身籠る可能性が最も高いキョセムも身を案じなければなりません。また、キョセムは父とハンダンの命のどちらを選ぶのか、はたまた他の方法で2人とも救うことができるのか注目していきたいところです。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」23話のあらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトの子を身籠る側女ラシャは懐妊を祝う宴で倒れ、治療院へと運ばれました。流産の可能性が疑われるラシャでしたが、幸いにもお腹の子に支障はありませんでした。
とはいえ、ラシャの体調不良の原因は食あたりだったことから、何者かがラシャの流産を狙って犯行に及んだことが判明します。
一方、側女キョセムは太皇太后サフィエによって捕らわれた父を救うべく、後宮女官長ジェンネトを呼びつけます。キョセムは宮廷用人ギョルゲと協力してジェンネトを拘束すると、毒に見せかけた水を使って父の監禁場所を聞き出しました。
すぐさま父が監禁されている牢に向かったキョセムは、父を牢から解放することに成功します。ところが、出口を目指すキョセムたちの前に、衛兵を引き連れたサフィエが立ちはだかります。
そして、キョセムは短剣を突きつけられて死を決意した父の前で、究極の決断を迫られるのでした。
*
皇帝アフメトの元に、オーストリア大公の使いであるヘルベルシュタインがやって来ます。オーストリアはオスマン帝国との戦争の終結を望んでいるとのことで、直ちに和平の条約が結ばれることに。
しかし、オーストリア大公が神聖ローマ帝国皇帝として承認するよう望んでいることがわかるとアフメトは憤慨し、交渉は決裂しました。興奮冷めやらぬアフメトはオーストリア周辺の異教徒を一掃するよう命じ、先祖が成し遂げなかったローマ帝国の征服を自分が果たすと息巻きます。
*
イスタンブール、イェディクレの牢。
獄中生活を送るクリミア・ハン国の兄王子シャーヒンと弟王子メフメトの元へ、海軍提督デルヴィーシュが現れます。ようやく解放されると喜びを露わにするシャーヒンでしたが、アフメトが解放を許したのは弟メフメトだけでした。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」23話の感想
最近のキョセムは頑固に拍車がかかり、かつてのアナスタシアの頃よりも我が強くなったように感じます。芯があるのは良いことですが、あまりに我が強すぎるとただの自分勝手にも見えますし、太皇太后サフィエや母后ハンダンが忠告しているよう少しは目立たぬ行動を心がけた方がいいでしょう。
いくら皇帝のお気に入りだとはいえ、このまま目立ちすぎてはキョセムの身も危険です。そして、ようやくクリミア・ハン国のギライ兄弟の解放が決まり、弟王子メフメトが解放されました。
デルヴィーシュの口添えにより兄王子シャーヒンを牢に残すことができ、上手くアフメトを誘導したデルヴィーシュの頭の良さが窺えました。