【新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜】42話・43話・44話あらすじネタバレ感想。地下牢に投獄されていた太皇太后サフィエは宮殿外の乙女の塔へと移動させられ、太皇太后付き宦官ビュルビュルは一般の宦官へと降格させられました。また、長らく空位のままだった大宰相にはデルヴィーシュが任命され、帝都新兵軍団新兵のイスケンデルは歩兵常備軍兵士の非正規騎兵となって遠征から戻ります。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」42話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝アフメトにより、皇子ムスタファの処刑が命じられます。早速ムスタファの部屋に処刑人が送られますが、そこにムスタファの姿はありませんでした。
実は、ムスタファは鳥のさえずりで目を覚ましており、1羽の鳥を追って部屋を飛び出していたのです。ムスタファが居なくなったことは直ちに皇帝アフメトにも知らされ、アフメトは自らムスタファを捜索します。
世話係の女人からムスタファは庭に居ると聞かされたアフメトは、庭へとやって来ました。庭にはキョセムとムスタファの姿があり、仲睦まじい2人のやり取りを眺めていたアフメトは、幼い頃に聞かされた兄マフムトの誓いを思い出します。
自分が玉座についても父上のようにはならない、決して兄弟を殺さない
アフメトはこの言葉で初心に帰ると、かつて兄マフムトがしてくれたようにムスタファを抱きしめ、決して弟を殺さないと誓いました。
一方、処分が決まった太皇太后サフィエは地下牢から出され、小姓頭ズルフィカールに宮殿の外へと連行されます。小舟に乗せられたサフィエが辿り着いた先は、宮殿の向かいに浮かぶ小島にそびえ立つ乙女の塔と呼ばれる牢でした。
サフィエは身につけていた豪華絢爛な装飾品や洋服を没収され、乙女の塔で生涯を終えることになりました。
翌朝。
アフメトは新たな勅命を下します。それは、皇子ムスタファを別の場所に移すというものでした。
さらに、今後は母ハリメと皇女ディルルバ、ハリメ付き女官メネクシェはムスタファに会うことを禁じられます。
その一方で、地下牢に残された太皇太后付き宦官ビュルビュルの元にも迎えがやって来ます。処刑を覚悟するビュルビュルが連れて来られたのは、皇帝アフメトとキョセムの前でした。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」42話の感想
太皇太后サフィエが宮殿から連れ出され、ようやくトプカプ宮殿にも平穏が訪れそうです。とはいえ、まだサフィエの配下の者たちを全て排除できたわけではないですし、皇帝アフメトたちが安心して暮らせるのはもう少し先になるでしょう。
サフィエの脅威が去っても皇帝妃キョセムは、今後は権力を巡って母后ハンダンと対立することになりそうです。確かに最近のキョセムはまるで母后かのような立ち振る舞いをしており、目に余るのも事実なのでハンダンが眉を顰めるのも無理はありません。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」43話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
先帝の妃ハリメは皇帝アフメトが下した新たな勅命に従い、皇子ムスタファを別の場所へと連れて行きます。まだ事態を把握できずにはしゃぐムスタファとは裏腹に、ハリメは我が子との別れに胸を痛めていました。
ムスタファのために用意された新しい部屋に着いたハリメはムスタファに事情を説明し、これからは1人で過ごすのだと告げます。ハリメは泣き叫ぶムスタファをなだめながら、いつか必ず迎えに来ると再会を約束してその場を後にしました。
その後ハリメは皇帝妃キョセムの元を訪れ、せめて時々ムスタファに会わせて欲しいと懇願します。キョセムはできることはないとしつつも、ムスタファの安全には万全の配慮をすることを約束しました。
*
母后ハンダンは、近頃宮殿内で力を増すキョセムを目障りだと感じ始めていました。こうしたハンダンの異変にはキョセムも気づいており、キョセムはハンダンに対抗すべく手を打ちます。
そんな中、皇帝アフメトは長らく空位のままだった大宰相に海軍提督デルヴィーシュを任命します。しかしアフメトは直々にデルヴィーシュを任命するのではなく、西方司令官クユジュ・ムラトを通じて大宰相の国璽を授けました。
これはムラトがアフメトの寵臣であることを知らしめるためで、ムラトは総司令官として戦場に赴くことなりました。
*
ボスポラス海峡、乙女の塔。
乙女の塔に投獄された太皇太后サフィエは、食事に出されたパンの中から手紙を見つけます。その手紙は、唯一生き残ったサフィエの忠臣のディヤルバクル州軍政官ナスフからでした。
手紙にはサフィエを囚人にした者たちに報復するとの内容が記されており、最初のターゲットはキョセムとのことでした。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」43話の感想
太皇太后サフィエの次は、母后ハンダンと皇帝妃キョセムの対立が始まり、まだまだ平穏な日々は遠そうです。キョセムはいくら皇帝アフメトに寵愛されてるとはいえ、最近の立ち振る舞いはあまりに傲慢なのが気になります。
キョセムには干渉しすぎてアフメトに勘当された過去もありますし、今一度態度を見直した方がいいような気がします。また、サフィエの忠臣のディヤルバクル州軍政官ナスフが生き残っているのは最大の厄災で、さっさとナスフを排除しないと再び厄介な事態となりそうなのも気掛かりです。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」44話あらすじネタバレ
トプカプ宮殿。
皇帝妃キョセムはクリミア・ハン国の弟王子メフメトに呼び出され、先帝を毒殺したのは大宰相デルヴィーシュだと聞かされます。弟王子メフメトはその秘密を知ることからデルヴィーシュに命を狙われており、早いところデルヴィーシュを排除したいと目論んでいました。
そこで弟王子メフメトは強力な後ろ盾としてキョセムの力を得るべく、キョセムにデルヴィーシュの秘密を明かして先帝殺しの証拠を共に探すよう協力を仰いだのです。ところが、キョセムは証拠のない話は信じられないとして返答は後回しにしました。
そんな中、キョセムを訪ね町の娘メレキーがやって来ます。
メレキーは具合の悪い母がキョセムに会いたがっていると伝えにきたようで、キョセムは明日メレキーの家に行く約束をしました。
*
ユスキュダル、ヒューダーイー導師の修道場。
メレキーとの待ち合わせ場所に指定した修道場にやって来たキョセムは、ひと通りの手伝いを終えてメレキーの家へと向かいます。しかしメレキーは家を目前にして突然キョセムを引き止め、これは罠なのだと打ち明けました。
実はこれはディヤルバクル州軍政官ナスフによる罠で、母を人質に取ったメレキーにキョセムを誘き出させていたのでした。事態を把握したキョセムはメレキーを連れて直ちにその場から逃げ出しますが、複数の追っ手に取り囲まれてしまいます。
すると、そこへ遠征から戻った非正規騎兵のイスケンデルが現れ、キョセムたちを窮地から救いました。
*
真珠離宮。
母后ハンダンは大宰相となったデルヴィーシュを呼び出し、大宰相の就任を祝います。後宮宦官長ハジュからデルヴィーシュとの関係を疑われぬよう釘を刺されていたハンダンでしたが、ハジュの反対を押し切りデルヴィーシュと2人きりで会っていました。
そんな2人の関係を疑うハリメ付き女官メネクシェはハンダンの後を追い、デルヴィーシュがハンダンに恋心を抱いているとの発言を聞いてしまいます。
「新・オスマン帝国外伝〜影の女帝キョセム〜」44話の感想
危うく皇帝妃キョセムは、ディヤルバクル州軍政官ナスフが差し向けた暴漢により殺されそうになりましたが、非正規騎兵イスケンデルのおかげで助かりホッとしました。イスケンデルがキョセムを救うのはこれで2回目で、つくづくイスケンデルはキョセムを救う運命にあるようです。
とはいえ、イスケンデルがキョセムに寄せる想いは報われないだけに、イスケンデルとキョセムを見ていると少し切なくなります。そして何よりもこのタイミングで母后ハンダンに対するデルヴィーシュの恋心が判明したのは大きく、キョセムと母后ハンダンの対立にも大きな影響を及ぼすのは間違いないでしょう。