【鶴唳華亭~Legend of Love~】13話・14話・15話のあらすじとネタバレ感想。
皇帝は李柏舟の腹心の軍を異動させると言い出しました。李柏舟は反対しますが皇帝は将軍を呼び出します。
蕭定権は将軍が刃物を隠し持っていることを疑い……。
13話のあらすじネタバレ
皇帝は一同の前で突然、この行宮を守る呂翰の軍を長州を守るために異動させたいと言い出します。李柏舟から腹心である呂翰の軍を引き離して力を削ごうと考えたのです。
驚いた李柏舟は事前に相談もなくご決断されるとはと言って反対しますが、皇帝は今すぐ呂翰を呼んで意見を聞くと言うのでした。
同じ頃、陸文昔は盧世瑜を訪ねて李明安が帰京したという父からの伝言を伝えていました。盧世瑜は陸文昔に、蕭定権との縁談について私からもう1度父上に話してみようと言います。
しかし、陸文昔はもし自分が皇太子妃になれば父や兄が攻撃を受けることになるから家族を守るために李明安とともに長州へ行くと言うのでした。
盧世瑜は、それでは都を出る前に頼み事があると言い、1つの印を取り出しました。そして、この落とし物を持ち主に届けてほしいと言ったのです。
陸文昔がその持ち主を聞こうとした時に来客の知らせがあり、盧世瑜は陸文昔を待たせて部屋を出て行きました。
その頃、行宮では……。
実は前夜、李柏舟と呂翰の間である密談が交わされていたのでした。射柳を続けるために馬を走らせていた蕭定棠と蕭定権は、皇帝に呼び出された呂翰の馬とすれ違います。
蕭定棠はそのまま的へと向かいますが、蕭定権は呂翰の脚に太陽が反射したのを見て刃物を隠し持っているのではと疑いました。
蕭定権は呂翰を止めようと馬を引き返させますが、間に合いそうもありません。切羽詰まった蕭定権は呂翰に向かって弓を引こうとします。
ところが、一同は蕭定権が皇帝に向かって矢を射ろうとしていると勘違いし場内は騒然となってしまいました。皇帝も蕭定権に向かって弓を構えます。
次の瞬間、蕭定権の矢は呂翰の肩を射ぬき、皇帝の矢は蕭定権の馬を射殺し、蕭定棠の矢は的に命中しました。
蕭定権と呂翰は落馬。蕭定権は落馬で腕を痛めながらも”呂翰を捕らえろ!”と叫びます。捕らえられた呂翰は衣の下に密かに鎧を着用していたことが判明。呂翰の部下たちも皆同様に衣の下に鎧を着用していたのです。
一方、盧世瑜を訪ねて来た客は蕭定楷でした。蕭定楷は文書庫にあった盧世瑜の奏状から文字を写して書いた千字文を見せ、弟子にしてほしいと言いました。
盧世瑜は寄る年波で筆を置いたので、皇帝に他の優秀な師匠を探してもらうようにと言います。蕭定楷は私に才能がないから弟子にできないのですねと言い、盧世瑜は慌ててそれは誤解ですと否定しました。
再訪すると言って帰ろうとする蕭定楷に盧世瑜は、なぜ今年は射柳の宴に参加しなかったのかと尋ねます。
蕭定楷は、皇帝が兄たちだけで十分だと思ったのでしょうと答えました。行宮では、捕らえられた呂翰を李柏舟が誰の差し金かとわざとらしく問い詰めていました。
前夜の李柏舟の指示により行動を起こした呂翰は、その時、李柏舟にハメられたと気づいたのでした。ところが、それを聞いた皇帝は”鎧の着用は私が許可した”と言い出したのです。
そして、皇帝は呂翰に”異動先は長州か都か選ぶがよい”と言いました。皇帝のおかげで命拾いした呂翰は拒むことができず、都への異動を選択するのでした。これは軍を異動させようとしたら必ず阻止しようとするであろう李柏舟に対する皇帝の策だったのです。
李柏舟は帰京してから再検討をと願い出ますが、皇帝はそれを無視して蕭定棠に”早く褒美を取りに来い”と言いました。褒美は、なんと皇帝と皇太子にしか着用が許されない玉帯でした。
皇帝は蕭定棠に”特別に着用を許す”と言ったのです。蕭定棠は感激しながら玉帯を受け取りました。蕭定権は複雑な想いでその光景を眺めるのでした。
庭で印に彫られた民成という文字を見つめながら持ち主について考えていた陸文昔は、池で水の音がしたのを聞いて何事かと顔をあげます。
そこへ、蕭定楷が”昨日お会いしましたね”と声をかけてきて、”人違いをしないように音をたてたのです”と言いました。続けて蕭定楷は”絵は完成しましたか?完成したらぜひ見せてほしい”と言います。
陸文昔は”完成品だったら絵を返す気はなかった?”と尋ねました。蕭定楷は陸文昔に”また会うための口実ですよ”と言い、”なぜここにいるのですか?”と尋ねました。
陸文昔が答えないと蕭定楷は”では予想しましょう。あなたはこの屋敷の侍女”と言い、侍女と若君の恋物語を講談師のように調子よく語って聞かせます。思わず吹き出してしまう陸文昔。
それを見た蕭定楷は、突然”これは所詮夢物語。そうでしょう、陸さん”と言ったのです。陸文昔は驚いて”なぜ私の名前を?”と尋ねました。蕭定楷は推測の過程を説明します。
- 盧世瑜に若い女子の親族はいない
- 人付き合いを好まない盧世瑜の屋敷に出入りする女子といえば親しい弟子の親族に違いない
- 都にいる盧世瑜の弟子は陸英と張陸正だけ
- 張陸正とその息子の人柄を鑑みれば張家の娘とは思えない
”どうです?”と尋ねる蕭定楷に、陸文昔は”失礼の段、趙王(蕭定楷の身分)にお詫びします”と言いました。
その言葉に驚いて”なぜ私の身分を?”と尋ねる蕭定楷に、陸文昔は蕭定楷が帯につけている玉牌に目をやります。
蕭定楷は笑って”私も偽るのはやめましょう”と言いました。そして、蕭定楷は”書画が気に入ったのは本心。私にも同じ絵を描いてもらえないか?”と尋ねます。陸文昔は”光栄ですが、同じ絵はもう描けません”と答えました。
盧世瑜に弟子入りを断られたのに続き、陸文昔にも断られた蕭定楷は”しばらく眠れなくなりそうだ”と言って帰ろうとします。
陸文昔は蕭定楷を呼び止め、”民成という人をご存じですか?”と尋ねました。それを聞いた蕭定楷の表情は変わり……。
民成が蕭定権のことだと知った陸文昔は印を盧家に置いて帰ろうとします。しかし、思い直して印を手持ちの巾着にしまって大事に持ち帰るのでした。行宮では、馬を失った蕭定権に皇帝から馬が下賜されます。
顧逢恩は蕭定権に”調教されてない馬だから気をつけろよ”と言うのでした。
13話の感想
相変わらず何を考えているのか心が読めない皇帝。蕭定権は皇帝のためを思ってとった行動がいつも空回りしてしまうのが辛いです。
また、蕭定楷は皇族らしくなく飄々とした人物だったのですね。今後、陸文昔にどのように関わってくるのか楽しみです。
14話のあらすじネタバレ
李柏舟は、軍の行宮から都への異動は自分から力を削いだ上に顧思林をも牽制する皇帝の一石二鳥の策だと悔しがります。
次の手を考えた李柏舟は、翌日の邸報※で呂翰の軍の異動は伏せ、蕭定棠が玉帯を賜ったことを掲載して外戚である自分の威光を天下に示すことにしました。
射柳の宴後、行宮内で皇帝のやり方を批判的に話す顧逢恩。蕭定権は顧逢恩の胸倉を掴み”命が惜しくないのか”とたしなめます。その手を顧逢恩に振り払われた蕭定権は落馬のせいで腕が痛む様子。
顧逢恩は”私のことより自分の心配をしろ。今後、皇太子の立場が危うくなるぞ”と言って、自分の帯で蕭定権の腕を吊ってやりました。蕭定棠が玉帯を賜ったことを朝廷や師匠に知られたくないと言う蕭定権。
蕭定権は自分が責任をとるので、玉帯について邸報への掲載を阻止するように顧逢恩に頼みます。邸報を管轄する通政司の司長は顧思林のかつての部下だったのです。
翌朝、行宮に届いた邸報に玉帯のことが載っていないのを見た蕭定棠は李柏舟の部屋に怒鳴り込みます。李柏舟は落ち着き払って、通政司の司長はかつて顧思林の部下だったなと言いました。
蕭定棠はその言葉から玉帯の件を伏せたのは蕭定権の仕業だと気づき、皇帝に訴えに行こうとします。李柏舟はそれを制し”邸報はもう皇帝に届けさせた。それを見たら皇帝が蕭定権を叱責するはず”と意味深なことを言いました。
一方、蕭定権は皇帝が起床するのを部屋の前で待っていました。起床して朝一番に邸報に目を通す皇帝。
蕭定権は皇帝の読んでいる邸報の内容が自分が指示したものだと思い、皇帝に”自らの行いには全て責を負います”と言いました。
ところが、その邸報には”呂翰の軍は異動し、蕭定棠は領地へ赴任する”という内容が書かれていたのです。
蕭定権は驚いて自分は蕭定棠が玉帯を賜ったことを伏せるように命じただけですと言いますが、皇帝は信じようとしません。実はその邸報は李柏舟が密かに作らせて配布させた偽物でした。
李柏舟は偽の邸報を見た皇帝が、蕭定権が軍の異動を聖旨が下る前に公表することで阻止しようとしていると思い込ませようとしたのです。
また、その企てには異動により牽制される顧思林が蕭定権の伯父であるという裏付けもありました。
そこへ、李柏舟から指示された蕭定棠が来て邸報の内容を受けて皇帝に”世間の不信を買った私は玉帯を返上して領地に赴任します”と言って泣くダメ押しの演技をしたのです。
その時、李明安が来て呂翰の軍の名簿の作成には2ヶ月かかるそうですと報告します。蕭定権はそれは時間稼ぎの口実だと言いますが、皇帝はお前が望んだことだろうと言い放ちました。
皇帝は蕭定権が軍の異動を阻止しようとしているとまだ思い込んでいるのです。そして皇帝は蕭定棠に自分と一緒に帰京するように言い、蕭定権には行宮に残って反省文を書くように言いました。
また、皇帝は蕭定棠の手にあった玉帯を蕭定権に渡し、そんなに玉帯が大事ならこれを持って先帝の墓守に行き許しがあるまで帰京するなと言ったのです。
都では偽の邸報を見た陸英と顧逢恩が盧世瑜の屋敷を訪ねていました。盧世瑜は不在でしたが、盧夫人の荷造りを手伝いに来ていた陸文昔は2人の会話を聞いてしまうのでした……。
事件の対応策として陸英は家臣たちに蕭定棠が都から去らなければ朝廷は平穏にならないと話し、弾劾の奏状への署名を募ることにします。
また、顧逢恩は偽の邸報を印刷したのは都で一番大きい印製局ではないかと推測し、そこへ向かうことにします。顧逢恩が印製局に着いた時には組版はバラバラになり紙は燃やされていて、職人は逃げた後でした。
そこへ、陸文昔が顧逢恩を追ってきます。一足遅かったと言う顧逢恩に、陸文昔は組版と職人の数と一定時間に印刷できる量を調べた方がいいと言うのでした。
14話の感想
皇帝の策に悔しがりながらも次々と対応策を企てる李柏舟もかなり悪知恵が働きますね。陸英と顧逢恩は行宮に閉じ込められそうな蕭定権を救うことができるのでしょうか。
また、陸文昔の落ち着いた分析力が真相を解明する糸口になりそうですね!
15話のあらすじネタバレ
偽の邸報は許昌平の案で、李柏舟が趙壅に命じて作らせて配らせたものでした。実は趙壅が必要な量よりも多くの邸報を発注していたため、印刷は2ヶ所の印製局で行われていました。
陸文昔の勧めで印製局の印刷可能枚数を調べた顧逢恩は別の印製局でも印刷が行われていたことを突き止め、そこの職人たちを捕らえます。
顧逢恩は職人の”趙壅に命じられて邸報を印刷した”という自供書を持って行宮に向かおうとしますが、皇帝の使いを名乗る者に拘束されてしまいます。
一方、盧世瑜は行宮にいる皇帝を訪ね、蕭定権の処遇について再考してもらえるように直訴していました。皇帝は退官した身で余計なことに首を突っ込むなとあしらいます。
それでも盧世瑜は状況を調べ法に基づいて処分するべきですと言って、2つの邸報を見せました。皇帝は盧世瑜に”もし、そちの息子が同じことをしでかしたらどうやって諭す?”と尋ねます。
盧世瑜は、”私は息子を亡くし、もう息子を諭すことはできません”と言いました。そして”どうか父子の情を大切にし、後悔はしないようにお願いします”と言うのでした。
顧逢恩は連行される時、職人の自供書を李重夔に届けてほしいと捕らえに来た武官に託していました。しかし、その武官が自供書を届けたのはなんと李重夔ではなく許昌平だったのです……。
行宮では皇帝と盧世瑜の話声を聞き、蕭定権が反省文を書いていた部屋から出てきます。そこへ、皇帝の帰京のための準備が整ったとの知らせが入りました。
皇帝は盧世瑜を一緒に帰京するように誘います。盧世瑜は皇帝に”軍の異動に皇太子を利用するつもりで?”と尋ねました。皇帝は”退官した身で政に干渉するのか!”と激怒します。
盧世瑜はひざまずき”ご再考を”と言い、蕭定権もその横にひざまずき”怒りを鎮めてください”と懇願しました。皇帝は蕭定権に”謝罪文は?”と尋ね、家臣たちに蕭定権を部屋に連れ戻すように命じます。
盧世瑜は”謝罪文を書くために書を教えたのではありません。どうか皇太子に釈明の機会を”と言いました。蕭定権は家臣たちに部屋に連れ戻されながら、盧世瑜に”巻き込みたくないのでお帰りください”と叫ぶのでした。
皇帝が帰京する時、蕭定権は部屋の中から本音を話しますと言って語り始めました。
蕭定棠が玉帯を賜わったのを見た時の戸惑い、陸文昔を愛する気持ち、そして、父上にとって自分がどんな存在かずっと聞きたいと思っていたこと……。
その時、李明安が皇帝に偽の邸報と職人の自供書を見せに来ました。そして、明言はしないものの趙壅の背後には李柏舟がいると暗に伝えます。
皇帝はその自供書を呂翰に見せ、これ以上軍の異動を先延ばしにすれば趙壅と共に罰すると脅すことにしました。そう決めた後、皇帝はふと疑問に思い李明安にその自供書はどこから手に入れたのかと尋ねます。
実は、顧逢恩は拘束される前に自供書を陸文昔にも託していたのです。陸文昔は以前蕭定権の頼みで女官に扮した時の衣装を使って行宮に潜入し、李明安に直接自供書を渡していました。
その後、役目を終えて李明安とともに行宮を出る時、陸文昔は蕭定権の印の入った巾着を行宮内に落としてきたことに気づきます。
陸文昔が1人で行宮内に戻って探していると、巾着を拾ったらしい蕭定権と行き会いました。しかし、陸文昔の顔を知らない蕭定権は気づきません。陸文昔は思わず”お待ちを!”と声をかけてしまいます。
蕭定権が答えるより早く王内侍が陸文昔に”巾着はお前の物か?”と言って、蕭定権の手から巾着を取って投げてよこしました。
王内侍に急かされて去って行く蕭定権を見つめる陸文昔。その時、行宮の閉門の時刻となり陸文昔は翌日まで都に戻れないことになってしまいます。
15話の感想
邸報の偽造の証拠がつかめてよかったです!また、盧世瑜は息子を亡くした過去があったから、蕭定権に実の息子のように目をかけていたのですね。
ついに蕭定権と運命的に再会した陸文昔ですが、蕭定権が陸文昔の顔を知らないという致命的な問題が……。今後、2人がどうなっていくのか続きが気になります!
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