【リバーデイル】シーズン7第13話あらすじネタバレと考察。リバーデイルで幅を利かせるシェリルの父たちの独裁っぷりはとどまるところを知らず、ソーントン先生に社会主義者の疑いをかけて懲戒免職にしたり、アーチーに詩を書くことを止めるよう促します。そんな中、ヴェロニカの元に父ハイラムが現れ助けを求めます。
【リバーデイル】シーズン7第13話のあらすじ
ソーントン先生の国語の授業中、突如として校長が保安官とシェリルの父を引き連れ教室へと乗り込んできました。突然の出来事に驚くソーントン先生に対して校長は外に出るよう促し、教室に残ったシェリルの父から説明がなされます。
ソーントン先生は社会主義者の疑いがあるため懲戒免職となり、後任が見つかるまでの代理はシェリルの母が務めるとのことでした。シェリルの父はまるでソーントン先生が大罪人かのような口ぶりで、彼女はアメリカの脅威となる存在だとまで言ってのけました。
アーチーはソーントン先生に詩を教わっていたことから校長室に呼び出され、洗脳を受けていたかの確認をされます。そこには校長、ワーザース博士、シェリルの父の3人の姿があり、ただ詩を教わっていただけだと説明するアーチーにワーザース博士はそれこそが敵のやり方なのだとソーントン先生を強く非難しました。
この件は校長を通じてフランクおじさんにも知らされ、アーチーは詩を書くことを止めるよう促されます。
その後アーチーはソーントン先生を訪ね、彼女がグリーンデイルの図書館で働くことを知ると物悲しげな表情を浮かべて今の世界は訳がわからないと嘆きました。そんなアーチーに対してソーントン先生はるつぼという本を手渡し、言葉には力があるから上手く使うよう助言しました。
ヴェロニカが家に帰ると、娘との再会を喜ぶ父ハイラムの姿がありました。しかしヴェロニカはなんの理由もなしにハイラムが自分に会いにくるわけがないことを見抜いており、本当の理由を尋ねます。
そこでは妻との喧嘩が理由だと説明するハイラムでしたが、間もなくしてヴェロニカはハイラムを尾行するFBIの存在に気づきます。すぐさまヴェロニカがハイラムに事情を問いただしたところ、ハイラムは共産主義者の疑いをかけられていることを明かしてヴェロニカに協力を仰ぎました。
大人たちが恐れているのは”言葉が持つ力”?
今回のエピソードは、言葉が持つ力と言葉によるダメージに焦点が当てられていたのが印象的でした。
冒頭でソーントン先生が共産主義者の疑いをかけられて保安官に連行されましたが、これも町を牛耳るシェリルの父らが言葉が持つ力を恐れたが故に起こした行動に見えます。事実、現状ではソーントン先生が社会主義者だと裏付けるような証拠はひとつも上がっていないため捕まることもなく、彼女は自らグリーンデイルへの移住を決めました。
恐らく最初からシェリルの父らはソーントン先生を捕まえる気などなく、ただリバーデイルから彼女を追いやることさえできれば満足だったのです。そのため社会主義者の疑いという適当な理由をつけ、ソーントン先生を町から追い出す方向に仕向けたのだと思われます。
さらに、国語の授業で特別講師を務めたヴェロニカの父ハイラムも「言葉には力がある」との発言をしていたり、アーチーが披露したるつぼのスピーチでヴェロニカの心を動かしたりと、至るところで言葉が力を持つことが強調されていたのはとても興味深いものがありました。
反対に言葉によるダメージについても描かれており、それはアーチーの詩に対する大人たちの反応が物語っています。校長とフランクおじさんはアーチーが誌を書いていることに否定的で、まるでよからぬことをしているかのようにアーチーを非難しました。
アーチーからすれば詩を書くことはやっと見つけたやりたいことですし、詩を書くのは悪いことでもないのに否定的な態度を取られるのはこの上ない侮辱だったに違いありません。ここまで”言葉が持つ力”に焦点が当てられているのは決して偶然ではなく、やはり言葉こそが物語の鍵を握るものだと言えます。
だからこそ、町を牛耳るシェリルの父らは自分たちの統率が脅かされるような言葉や思想を取り除こうと必死になっているのでしょう。
1950年代のアメリカでの動き
1955年のリバーデイルでは共産主義という言葉が度々出てきますが、これは実際の1950年代のアメリカでの動きを表しています。1950年代のアメリカでは、マッカーシズムという共産主義者や同調する者たちに対する取り締まり運動が行われていました。
今回ソーントン先生が共産主義者の疑いで連行された際には、代理の先生としてやって来たシェリルの母も「赤の脅威」との発言をしています。この赤というのは共産主義者を指しており、執拗な共産主義者の摘発のことは赤狩りと呼ばれていました。
赤狩りはハリウッドに最も強い影響を及ぼし、チャップリンやジョン・ヒューストン、ウィリアム・ワイラーを始めとする10人の映画産業関係者が議会侮辱罪で有罪判決を受け、業界から追放されています。