【鶴唳華亭~Legend of Love~】58話・59話・60話のあらすじとネタバレ感想。皇帝から中秋節の件は蕭定棠の仕業だったと言われ、謝罪される蕭定権。その後、蕭定権は顧思林を説得するために屋敷に向かい……。
58話のあらすじネタバレ
再び軟禁状態に置かれた蕭定権は裸足で床に座り込んでいました。
そこへ皇帝が来て、一緒に茶を飲むか?と言って手を差し伸べます。
蕭定権が茶を点て始めると、皇帝は中秋節の件は蕭定棠から聞いた、私が悪かったと言って謝罪しました。
茶の点て方が下手なのを見兼ねた皇帝は蕭定権から茶を受け取り、自分が点て始めます。
茶を点ながら皇帝は蕭定権になぜ自分の罪だと認めたのかと言いました。
そして皇帝は、罪を被ったのは中秋節の件を私が蕭定棠に命じたと疑ったからかと尋ねます。
黙っている蕭定権に、皇帝は今夜は君臣ではなく父子として語りたいと言いました。
蕭定権は長州で何が起きるかわかりませんと言います。
すると皇帝は急に本来皇太子はお前ではなかったのだと切り出しました。
蕭定権が兄上だったのでしょう?と言うと、皇帝は蕭定棠も長男ではなかったと言います。
驚く蕭定権に、皇帝は顧思林から何も聞いていないのか?と聞き返しました。
蕭定権が席を立って皇帝の横にひざまずくと、皇帝は忠と孝は両立できぬ、お前は忠を皇帝に、孝を伯父に捧げた、苦しかっただろうと言って涙します。
それを聞いて蕭定権も涙するのでした。
その頃、戦地では李明安が敵の来襲に気づきますが、兵たちは食糧庫を守るだけで前線に行こうとしません。
李明安が兵たちにどうしてか尋ねると楊盛の命令とのこと。
そこで李明安が楊盛を呼ぶように言うと不在だと言い……。
宮廷では、皇帝が蕭定権に引き続き茶の点て方を教えていました。
蕭定権は子供の頃に皇帝が蕭定棠にばかり教え自分には教えてくれなかった茶の点て方を習うことができてうれしそうに微笑みます。
皇帝は、すでに李重夔を長州に向かわせたと言い、顧父子も軍営に戻らせると言いました。
そして皇帝は蕭定権に、お前が顧思林の企みに言及したのだから自分で伯父のところへ行って解決するようにと言いました。
また皇帝は、顧思林のところへは手かせをつけて行けと指示します。
一方、都へ向かう旅の途中で顧逢恩は李夫人に看病されていました。
その時、敵の来襲を知らせる花火が上がり、顧逢恩は様子を見るために戦地に戻って行きます。
都では、訪ねて来た蕭定権が手かせをはめていることに驚いた顧思林が何があった?と尋ねます。
蕭定権は大丈夫ですと言って、自分が血のついていない靴を履いているのを見せました。
顧思林は蕭定権の言いたいことを悟り、それが皇太子の選択かと尋ねます。
蕭定権が肯定すると、顧思林は皇帝の命でここへ来たのかと言うのでした。
その頃、戦地では李明安がたった300人の兵で大軍を迎え撃ち、敵の城門への侵入を防ぐために時間を稼いでいました。
都では蕭定権が顧思林に、皇太子は本来自分ではなく、蕭定棠も長男ではなかったのかと尋ねていました。
顧思林は過去の出来事を語り始めます。
- 今の皇帝がまだ皇子だった頃、王妃が第1子を懐妊。
- ところが王妃は当時の皇太子の死を知って流産。
- その後、都であの歌が流行った。
- 先帝は激怒し、今の皇帝を皇太子に定めないまま崩御した。
- 当時、今の皇帝はふさぎこみ、王妃と疎遠になって側室として趙氏を娶った。
- 翌年、蕭定棠が生まれ趙氏は寵愛を受ける。
- そんな中、朝廷の最高職にあった王妃の父、顧玉山が顧家を栄えさせるために嫡子がもう1人必要だと諭して蕭定権が生まれた。
自分が誕生した経緯を知ってショックを受ける蕭定権。
その様子を見た顧思林は、顧一族が申し訳ないことをしたと謝罪しました。
蕭定権は顧思林に話してくれたことを感謝して立ち上がろうとしますが、ふらついてしまいます。
58話の感想
皇帝と蕭定権の母が不和になった理由がやっとわかりましたね。
また、皇帝と顧思林の微妙な関係もきっとこの出来事から来ているのでしょう。
自分の過去を知った蕭定権は今後どのような選択をしていくのでしょうか?
59話のあらすじネタバレ
蕭定権は顧思林に抱き留められますが、蕭定権は早く長州へ行けと言って手を振り払い、再び立ち上がりました。
顧思林は蕭定権の背中に向かって、それでよいのか?と尋ねます。
続けて顧思林は、蕭定棠が死なない限り永遠に決着がつかず対立はさらに激化すると言いました。
蕭定権は顧思林に、長州へ出立せよ、これは皇太子の命令だと言います。
顧思林は城門を出た後に城の方へ向き直り、皇太子にひざまずいて挨拶をしてから長州へ向けて発って行きました。
その後、蕭定権は皇帝のところに行きます。
皇帝は蕭定権の右手の人差し指の爪が赤くなっていることに気づいてどうしたのかと尋ねました。
蕭定権は手かせで遊んでいて怪我をしたと言ってごまかします。
そして蕭定権は皇帝に蕭定棠の処分について尋ねました。
皇帝は領地への赴任を起草させたと答えますが、蕭定権はそれでは不十分だと言います。
蕭定権は私の仕業だと信じておられた頃、どう罰しようとしていたかと尋ね、蕭定棠への罰もご裁断をと言いました。
皇帝は顧思林の長州到着後、改めて話そうと言って話を終わらせようとします。
それを聞いた蕭定権は血文字で書かれた書状を見せました。
そこには顧思林がもし長州を守れなければ自分は皇太子を廃されてもいい、しかし守れた時は蕭定棠に対し公平な裁きをしてほしいと書かれていたのです。
蕭定権の右手の人差し指の爪が赤くなっていたのはこの血文字のためだったのでした。
続けて蕭定権は長州から知らせが届き、朝議が開かれたらこの書状を提出すると言います。
一方、戦地では顧逢恩、李重夔、顧思林が加勢して敵を打ち負かし、戦死したと思われていた李明安も一命をとりとめていました。
都に長州からの軍報が届き、朝議が開かれます。
朝議ではまず陸英父子の件について張陸正が職権を乱用して李柏舟の妻の族譜を偽造、無実の罪を着せて殺したと報告され、張陸正は死罪となるとのこと。
何士釗が皇太子の罪について問いますが、皇帝は張陸正に陥れられただけだと答えます。
その答えに納得できない何士釗は皇太子が自ら罪を認めたのは誰かをかばうためではないかと言いました。
皇帝は、皇太子は蕭定棠の計略にはまったのだと答えます。
そして皇帝は蕭定棠を親王から降格させて領地へ遣り、生涯帰京を許さないと言いました。
蕭定権は用意していた書状を出すのをやめ、張陸正の事案に関わった配下への処分については全て私にお任せくださいと皇帝に申し出ます。
刑部では、張陸正が刑の執行を前にして陸文昔のことを誰だかどうしても思い出せないとつぶやいていました。
陸文昔は張陸正に、あなたには敵が多いからだと言います。
張陸正から死にたくないのではないかと尋ねられた陸文昔は、あなたと同じで私にも気がかりな家族、弟がいると答えました。
それを聞いた張陸正は、なぜ弟のために己をごまかして生きずに私を道連れに死のうとするのかと尋ねます。
陸文昔はあなたがいなくなりさえすれば弟は自分をごまかして生きずに済むからだと答えました。
張陸正は死を恐れないのは救いに来てくれる人がいると妄念を抱いているからだろうと言います。
その時、張陸正に面会の知らせがありました。
面会に来たのが蕭定権だと思った張陸正は陸文昔に、言っておくが今回はあの方もお前を救えないと言って牢を出て行きます。
張陸正が出て行った後、陸文昔は私たちはここで初めて会った、だからここで別れるとつぶやくのでした。
実は蕭定権が刑部の前に着いた時、1人の女子が父と兄に会わせてほしいと門番に願い出たものの断られたところでした。
実はその女子は張陸正の次女、張頌之でした。
姉の婚礼で見て皇太子の顔を知っていた張頌之は、蕭定権に同行させてほしいと懇願していたのです。
面会に来たのが娘だと知った張陸正はとても驚きます。
張頌之は皇太子に会って同行させてもらったと説明しました。
そして張頌之は持ってきた衣を張陸正の肩に掛け、皇太子の供述を翻せとの伝言を伝えます。
”印は張韶筠が盗み、文は自分が書かせたもので、あの女子はただ伝言しただけ”と証言すれば死罪から流罪に減刑するとのこと。
あの女子は一体何者なのだと尋ねる張陸正に、張頌之は正体を耳打ちします。
正体を知った張陸正は報いだと言って涙するのでした。
その後、長安が陸文昔を迎えに来て皇太子の尽力で流罪に減刑になったと伝えます。
陸文昔がどこへ?と尋ねると、長安は長州と答えるのでした。
59話の感想
顧思林が蕭定棠を排除したいのは蕭定権のためというよりもむしろ顧家の繁栄のためなんでしょうね。
皇帝の跡継ぎ問題は、皇族内だけでなく外戚の家のことも絡んできて複雑ですよね。
最終話を前にして陸文昔の願いだった陸英父子の冤罪が晴らされて本当によかったです!
それにしても張陸正はここまで陸文昔の正体に気づかないなんて!
他にもたくさん悪いことしてきたんでしょうね……。
60話のあらすじネタバレ
荷造りが済んだ屋敷の前に呆然と座り込む蕭定棠とそれに寄り添う李和綽。
そこへ花嫁衣裳を着た張頌之が到着します。
蕭定棠は実家に帰せと言いますが、従者が実家は取り潰されましたと答えました。
次に蕭定棠は外で待たせておけと言いますが、従者は外は寒すぎますと言います。
それを聞いた李和綽が中に入れてと言って門を開けさせました。
その隙をついた蕭定棠は門を飛び出し、皇帝に直訴するために馬で駆けて行きます。
ところが城門についた蕭定棠は門の前で兵たちに止められてしまうのでした。
騒ぎを聞きつけた趙氏が出てきますが、従者たちに止められて外に出ることができません。
趙氏が自分の息子と別れの挨拶もできないのかと嘆いていると、蕭定権が来てこれは皇宮の掟で私の命だと告げて城門を出て行きました。
蕭定権が近づくと、蕭定棠は自分に母親がいないから嫉妬しているのだろうと言って高らかに笑います。
それを聞いた蕭定権は蕭定棠を平手打ちし、参内は禁じると大声を出しました。
趙氏は門の内側から外側にいる蕭定棠の手を握り、持ってきた上着を着せてやって閉門の時間まで別れを惜しむのでした。
その後、蕭定権は今夜は盧世瑜の屋敷に滞在している陸文昔に会いに行きます。
その姿を見た陸文昔は衝立の後ろに隠れ、刑部にいて何日も湯浴みしていないのでと言い訳しました。
蕭定権は衝立に筆で「権」と書き、盧世瑜に教わった文字の意味を説明します。
そして、私の名は蕭定権、そなたは何という?と尋ねました。
陸文昔が答えようとすると蕭定権は、やはり言うなと言い、祖父、母、皇太子妃、恩師たちを失い、答えを聞いたら今度こそ独りになりそうで怖いと言います。
蕭定権と陸文昔は衝立越しに手を合わせました。
しばらく後、蕭定権は衝立の反対側に手を伸ばして陸文昔の手を掴み自分の側に引き寄せます。
そして蕭定権は陸文昔に口づけするのでした。
一方、顧逢恩には今回の軍功により、軍人としての地位が与えられることになります。
1年後、顧思林から敵軍を掃討し、失った土地を回復したとの軍報が都に届きました。
皇帝と蕭定権が喜んでいるところへ、顧思林が凱旋中に敵に遭遇して戦死したとの急報が届きます。
それを聞いた蕭定権はショックのあまり吐血してしまいます。
陸文昔の待つ屋敷に戻った蕭定権は、明日、顧思林の柩を引き取り将兵を慰労するために長州へ発つと伝えました。
そして、蕭定権は伯父を失った絶望感と最後に笑顔で別れられなかった後悔を陸文昔に訴えます。
8ヶ月後、身重の陸文昔は表装した屏風絵を眺めながら蕭定権の留守を守っていました。
また、許昌平は灯籠を飛ばしながら、記憶を取り戻した母から聞いた話をいつ皇太子に告げようかと考えるのでした……。
60話の感想
蕭定権が陸文昔と再会してハッピーエンドかと思いきや、続編の【鶴唳華亭外伝】の予告を思わせる終わり方でちょっとモヤモヤします(笑)
全体を通しては、視聴者側にも真実が明かされないままストーリーが展開することが多く、誰が敵で誰が味方かわからずにハラハラする作品でした。
また、蕭定権が陸文昔の顔を見そうで見なかったり、顧内人の正体に気づきそうで気づかなかったりする絶妙に練られた脚本だったと思います。
そして主要キャスト以外の登場人物も個性豊かで魅力的でした。
続編では登場人物たちがまたどんな活躍をするのか楽しみです。