【尚食】3話・4話・5話のネタバレ。朱棣に痩せて騎馬が出来るよう命じられた朱高熾のために料理を作るも好物を禁じられた朱高熾は料理に手を出さず。そこで姚子衿が考えたのはもどき料理でした。さらに、出自を偽り宮中入りした者がいると聞きつけた游一帆が姚子衿を怪しんだものの出自を偽ったものは別にいたのです。
3話ネタバレ
姚子衿が行くよう命じられたのは、静寂を好む朱瞻基のため瓊苑の角に建てられた行雲草舎でした。
従者からは余計なことをせずに食事だけを届けるよう忠告されましたが、行雲草舎の美しさに見とれた姚子衿がその場を離れたところで朱瞻基が通り過ぎます。
行雲草舎は、朱瞻基が書を読む場所ということもあり、立ち入ることはできません。
そして日が暮れた頃、朱瞻基への食事が届けられます。
朱瞻基はまず、酒漬けにされた棗を食し「墨香に酒の香りが相伴す」と尚食局は気が利くと褒めました。
実は、その料理は姚子衿が作った物でした。
朱瞻基が料理を気に入ったことから、姚子衿は翌日も料理を直接持ってくるよう命じられます。
その後、姚子衿は殷紫萍から「目録にはない献立よ。出世したいの?」と言われましたが、姚子衿は「皇太孫さまが提鈴の刑を免除してくださった恩返しよ」と言い返しました。
それを聞いた殷紫萍は「孟尚食に訴える」と言いますが、姚子衿が「内訓は終わった?」と聞くと何も言い返せなくなってしまいます。
実は、宮仕えする者は書物で礼儀作法を学ぶことになっており、内訓をひと月以内に憶えなくてはならないのですが、殷紫萍は知らない文字が多く苦戦しているようでした。
そこで姚子衿は、助けてあげる代わりに内緒にしてほしいと提案し、2人の間で取引が成立しすぐに勉強を始めます。
翌日、料理の仕込みの最中にも姚子衿は、殷紫萍に学び方を教えていました。
そんな中、蘇月華が孟尚食を引き留め蘇懐揄という名を知っているかと尋ねると、その瞬間 孟尚食の顔が曇ります。
実は孟尚食は蘇月華の生母で、蘇懐揄という名は蘇月華の本名なのです。
蘇月華は「父は私を改名させ、こう言いました。“肉や骨を削がれ命を失ってもお前とあの女(母親)の関係を断ち切る”と」と話すと、孟尚食は「何の話か、務めの邪魔よ」と背を向けました。
蘇月華は娘だと認めて欲しいとは思っていないと前置きした後、“母親は権力者との私通を伯父に暴かれ、その男と共謀して叔父を殺した。私たち家族は汚名を着せられ苦しんだ”と聞かされて育ったことも話します。
「私の願いはひとつだけ、その人(母親)から真相を聞きたい」
すると孟尚食は、「宮中では言行を慎みなさい。妄信を吐くことは掟に反する。宮生司で処罰を」と立ち去ってしまったのです。
これに蘇月華は憎しみを覚えましたが、孟尚食は自分が母だと知れたら蘇月華に迷惑が掛かると、わざと突き放したのでした。
趙王 朱高燧は武錬場にいる朱棣に馬を献上しにやってきましたが、朱棣は皇太子(朱高熾)が未だに馬に乗れないことを口にします。
すると朱高熾は「試してみます」と馬にまたがりましたが、馬が暴走してしまいます。
朱瞻基が縄を使って朱高熾を救出し、再び暴走した馬を錦衣衛(警察機関)の游一帆が華麗に乗りこなして止めましたが、これにより朱棣は朱高熾の食事を減らすよう命じ、3ヶ月後も太ったままで騎馬もできないなら周りの者が死をもって償えと命じました。
その頃、姚子衿は、行雲草舎に料理を運んでいました。机の上の書にシミがあるのを見つけると司膳司の瓶から何かを持って行き、書のシミに塗り始めます。その様子を典膳の白金笙がずっと見ていました。
一方で、痩せて騎馬が出来るようにという朱棣の命令により食事を拒むようになった朱高熾の体を考え、司膳司では孟尚食が皆が順番で朱高熾の膳を用意するよう指示していました。
どの膳を見せても朱高熾は手を出しませんでしたが、唯一ひとつだけ喜んで箸をつけたものがありました。
その料理を作った典膳の趙嵐翠は褒美を与えられ、皆から羨ましがられましたがその直後に游一帆が趙嵐翠を捕えにやってきたのです。
原因は、朱高熾に作った料理にありました。
朱棣は朱高熾に肉や魚を食べることを禁じたにもかかわらず、趙嵐翠は野菜の中に少しの肉を忍ばせたため勅命に反すと言うのです。
さらに游一帆は、その場から逃げようとした殷紫萍も捕えようとしましたが姚子衿が止めに入り、危ないところに孟尚食が戻ってきました。
孟尚食は游一帆に反論すると、「それではどう勅命を守るかをここで見せてもらう」と食事作りを見張ることにしたのです。
肉が好きな朱高熾に、肉も魚も使わずに食べてもらう料理を作るのは至難の業。罰せられるのが怖くて誰も手を上げません。
先に手を上げたのは蘇月華でしたが、游一帆は他2人に姚子衿と殷紫萍を指名しました。
蘇月華は何かを作り始めましたが、姚子衿と殷紫萍はまだ手を付けていません。
「何を作れば?」という殷紫萍に姚子衿は、麺を作るよう指示し「私はもどき料理を考える」と言ったのです。
4話ネタバレ
卵や湯葉、落花生、野菜などを使った姚子衿の”もどき料理”や蘇月華と殷紫萍の料理を、朱高熾はとても喜んで食べ、尚食局の心配りに褒美を取らせました。
そんな中、朱瞻基から書のシミを取った者を連れてくるよう命じられた袁琦が司膳司に出向き、近くにいた白金笙が対応します。
袁琦から、行雲草舎に行った者を聞かれた白金笙は、姚子衿のことを思い出し「私が膳を運びました」と嘘をつき、手柄を横取りしようとしたのです。
行雲草舎に連れて行かれた白金笙は、朱瞻基から「どうやってシミを消したのか」と聞かれ、昨年届いた恵山の水を使ったのだと答えました。
すると白金笙はすぐに捕えられ、杖刑20回と追放を言い渡されたのです。
白金笙がウソをついていることはすぐ見抜かれてしまいました。
シミ落としに使うのは3年放置した梅雨の雨水でなければならないのに、白金笙が言った恵山の泉水はまだ2年経っていなかったのでした。
本物なら知っているはずなのに、白金笙はただ”恵山の泉水”と言っただけなので見抜かれてしまったようです。
朱瞻基は、書いていた鼠の絵を途中で書き止め、「誰かが使うかもしれない」とそのまま朱棣のところに向かいました。
一方で、司膳司では朱高熾への料理が認められたこと、殷紫萍の口添えもあり姚子衿は司膳司に残れることになりました。
姚子衿は、今回朱高熾に作った”うどん”の秘密を殷紫萍にだけ話し、器の回収と薬を貰うという理由で、再び行雲草舎に向かいます。
そこで先ほど朱瞻基が書いていた鼠の絵を見つけました。
「姚さん、殿下から伝言です”墨をのこしておいた”と」(回想:声)
姚子衿が絵を書き足していると、そこに朱瞻基が戻ってきました。
しかし、行雲草舎に姚子衿の気配を感じ取ると、「今日は月が綺麗だ」と中に入らずその場から離れていったのです。
翌日、2名の典膳が去ったことにより空きが出て、新たに2名の典膳が選ばれることになりました。
ひとりは掌膳の禾黍が典膳に昇格し、もうひとりは新人も対象にした試験で決めることになります。
そして翌日、游一帆に「かつて女官採用に賄賂を受け取り出自を偽る者を合格させた。その者は既に宮中にいる」との情報が入り、游一帆は真っ先に姚子衿の顔が浮かべます。
部下に調べるよう指示すると、それが噂となり殷紫萍の耳にも入りました。
殷紫萍は姚子衿の様子を伺いながら蘇月華に「容姿端麗で女子の徳や料理の知識もある。字も達筆で何でもできる」と、まるで姚子衿に疑いをかけているかのように話しました。
5話ネタバレ
司膳司では試験が終了し、女官たちが戻るとそこには游一帆が待ち構えていました。
今年採用した者たちが集められ、出自を偽る者を探すため名簿の確認をされましたが、それぞれの話が名簿と一致したため游一帆は「あやしい」と思いつつその場を後にします。
光禄寺はひとつの料理を極めることを貫いてきた一方、尚食局は各地の料理に精通しているため、先祖代々の料理を得意とするものの、姚子衿の名簿には”祖父はかつて国子監の監丞で父親は検校。料理は母親から教わった”とあり、厨子の家系でもない女子が蘇家をしのぐ知識をなぜ持っているのかが気になっていたようです。
そこで游一帆は、蘇州に行って誰が姚子衿に料理を教え宮中に送り込んだのかを調べるよう部下に指示しました。
そんな中、朱瞻基は咳が続き体調を崩しており、姚子衿は体の負担を考えて気を補う餅、寒気を取り除く葱、解毒効果のある酢を使った神仙粥を作ります。
朱瞻基は粥を美味しそうに食べると、その足で朱棣のところに向かいましたが、その帰りに喀血を吐いたのです。
侍医を呼び診察したところ、毒が見つかったとのこと。
今は何の毒かは断定できないものの、気づかれないようにわずかな量を盛ったと言うのです。
袁琦はすぐに料理を作っている女子を疑いましたが、朱瞻基は騒がないよう命じ侍医にも口止めしました。
その頃、游一帆は出自を偽った件を知っているという証人を尋問していましたが、最初の証人は報奨金目当てで不確かな情報だったため、次の証人を尋問することに。
また、司膳司では頭痛を起こした殷紫萍を姚子衿が別の部屋へを連れて行きました。
そこで殷紫萍は、隙を狙って姚子衿を絞め殺そうとしたのですが、姚子衿に反撃されてしまいます。
外には游一帆が、証人を連れて来ていて出自を偽る者を炙り出そうとしていました。
最初の証人は姚子衿の顔を見て間違いないと言いますが、2番目の証人は目元が似てるけど本人かどうかを判別するには左手のひらにホクロがあるかどうかと言います。
姚子衿の左手にはホクロがありませんでした。
尚食局に疑いを掛けられたことに孟尚食は反発し、「尚食局には出自を偽る者はいない」とキッパリ言い返しました。
その様子を陰で見ていた殷紫萍はホッとした様子でしたが、それに姚子衿が気づきます。
姚子衿は殷紫萍を先ほどの部屋に連れて行き、左手を確認すると血がにじんでいました。
殷紫萍はほくろを消すためにわざと手を切り、ほくろが見えないよう細工をしていたのです。
「ほくろを消すとは本当にあくどいわね」
姚子衿は気づいたのです。錦衣衛に出自を突き止められそうになたため、姚子衿が罰を恐れ自害したと思わせるために殺そうとしたことを。
ただ、殷紫萍は証人が来ることを予想していなかったため、慌ててほくろを消したのでした。
そして、ドアの外では蘇月華が2人の話を聞いていました。
3話~5話の感想
登場人物それぞれの背景が見えてきたことで物語に厚みが出てきました。
まず驚きだったのは、孟尚食が蘇月華の生母だという事実。
蘇月華は孟尚食のことを「男と密通して家族を苦しめた」と言っていましたが、これについては誤解している可能性がありそうです。
一方、よく分からなかったのが皇太孫妃 胡善祥と胡善囲の関係性です。
2人は異母姉妹とかではなく、全く血が繋がっていない赤の他人なのでしょうか。
そうだとすれば、なぜ、胡善囲は胡家の大姉上として入内することになったのか?
また、胡善祥は朱瞻基に心を閉ざしていますがこれにも何か事情がありそう。
話が進むにつれて様々な疑問が生まれる中、もっとも分からないのがヒロイン姚子衿の生い立ちです。
公式サイトの説明によれば姚子衿には秘められた過去があるようですが、5話現在、彼女の生い立ちや背景については何も語られていません。
本作と同じ制作陣である【瓔珞】や【玉楼春】は作中での騙し合いや「実はこうでした」という展開が多かったので、本作の登場人物の言葉もすべてを鵜吞みにはできず、つい深読みしてしまいます。
姚子衿が入局初日に言っていた「父が嫁がせようとするから宮中に入りたい」という台詞も本当かどうかわかりませんし、彼女の顔色が悪いように見えるのも(瓔珞の時より明らかに顔色が悪い)、もしかしたら何かの伏線なのかと勘ぐってしまいます。
それにしても、王一哲が演じる游一帆のキャラクター像には驚かされました。
それというのも、王一哲は【玉楼春】では純粋無垢で少年のような男性主人公を演じていたのですが、本作ではそれとは真逆の冷徹男!
【玉楼春】の時とは違う、刺すような彼の冷たい視線がクセになりそうです(笑)
游一帆が今後、物語にどう絡んでくるのか彼の動きに注目ですね。