【尚食(しょうしょく)】6話・7話・8話あらすじネタバレと感想。胡善祥の過去、そしてなぜ彼女が朱瞻基を避けているのかが少しずつ分かってきました。また、殷紫萍と姚子衿の話を盗み聞いた蘇月華が、出自を偽る者の正体を孟尚食に話してしまい……。
6話ネタバレ
殷紫萍から壮絶な半生を聞いた姚子衿は、彼女が自分の師匠に似ていると感じ許し誰にも言わないと約束しました。
一方で、胡善祥が自分に少しずつ毒を盛って死のうとしていることを知った胡善囲は、胡善祥のいる洪慶宮を訪れます。
胡善祥は、かつて父親の操り人形になるのが嫌で医者である祖父の家に行っていましたが、そこで祖父の代わりに診察を行ったりしていました。
ところが、胡善祥が薬を処方した身重の女性が、お腹の子と共に命を落としてしまったのです。
違法に医術を施し命を奪ったことは胡善祥の父が手を回して隠蔽しましたが、結果的に胡善祥は父の言う通り皇太子妃にならざるを得なくなったのでした。
しかし、胡善祥は祖父から「胡善祥を縛るために胡善囲たちが患者の薬の量を増やし殺した」と聞き、その卑劣さへの怒りを胡善囲にぶつけます。
胡善祥が自分に毒を盛っていたことは前にもあり、その時は胡善囲に阻まれましたが、今回は朱瞻基をも巻き込んだことで毒を続けていたことが発覚したのです。
毒の件は朱瞻基も気づいたようで、洪慶宮まで足を運びましたが中には入らず引き返していきました。
胡善囲は、事が露見しなかったことを感謝するよう論すと共に、母や弟や妹たちも巻き込むことになる。いい妃でいなさいと警告したのです。
司膳司では、部屋の外で姚子衿と殷紫萍の会話を聞いていた蘇月華が孟尚食に全て話してしまい、殷紫萍は厨房から出て行くよう命じられてしまいます。
ただ、游一帆に”司膳司には出自を偽る者はいない”と断言した以上、殷紫萍のことは伏せておかなければなりませんでした。
しかし、殷紫萍が出自を偽っている者だと言うことは司膳司の中で知られることとなり、女官たちから避けられるようになってしまいます。
姚子衿は寝る場所も失った殷紫萍に毛布を届け、自分の師匠の話をしながら”決して諦めないように”助言しました。
すると殷紫萍は、姚子衿に自分が間違っていたと謝罪し慕うようになったのです。
翌日、朱瞻基の移動に出くわした姚子衿は思わず顔を背けたものの、どうしても朱瞻基の顔を見たくなり先回りしてそっとのぞき見ます。
その一方で、姚子衿の助言を受けた殷紫萍は諦めることなく孟尚食に頭を下げ、厨房に戻る許可を得ていました。
それを見た蘇月華が「自尊心はないの」かと言いましたが、殷紫萍は蘇月華を睨みつけ何も言わずに立ち去っていきました。
姚子衿は、先ほど朱瞻基の顔をそっと見ていたことを殷紫萍に話しながら、子供の頃のことを思い出します。
姚子衿が子供の頃、母が病気の時に祖父母の家に預けられていましたが、窮屈な暮らしが嫌で小作人の子と遊んでいました。その時、朱棣が朱瞻基に農業を学ばせるために村にやってきていたのです。
姚子衿は、そこで初めて朱瞻基と会ったことが運命だと感じたようでした。
夜、孟尚食の部屋に漢王 朱高喣がやって来て、宮中に泊まると言いましたが孟尚食は「ここはなりません」と断ります。
戻るようドアを開けると、朱高喣は”命の恩人に冷たい”と出て行く気配すら見せません。
実は、蘇月華に孟尚食が母だとばらしたのは朱高喣でした。さらに朱高喣は、かつて孟尚食が、酔って暴力を振るおうとしてきた夫の兄を身を護るために殺してしまった時、孟尚食を死罪から救ったのです。
それを恩に着せ、孟尚食に「あるものを作ってほしい」と頼みに来たようでした。
昼餉の時、朱棣に届けた料理が戻され胡善囲が確認すると、その中にひとつだけ孟尚食が自ら作った大救駕という点心が含まれていました。
遠征の際に度重なる陛下の危機を朱高喣が己の身も顧みずに戦い、事態を好転させたと言われてました。ゆえに朱棣はこの点心を見ると朱高喣の孝行や功績を思い出すようです。
胡善囲はこれを皇太子妃に話すと、孟尚食はすぐに「朱高喣を助けたのは一時しのぎの策で、都にいる理由を探ります。」と弁明しました。
7話ネタバレ
孟尚食は、自分が従うのは皇太子妃だけだと頭を下げましたが、皇太子妃は孟尚食が裏切っていないか今後の仕事ぶりで様子を見ることにします。
姚子衿は行雲草舎に夕食を届けに行き、袁琦に声を掛けましたが留守なのか誰も出てきません。
そこで姚子衿は、中に入って料理を置き机の上にきちんと整えてある書を見つけ、気になって読んでいるところに朱瞻基が戻ってきます。
書がずれていることに気づいた朱瞻基は、周りを見回して料理が置かれていたことや、姚子衿の服の裾が少し見えていたことから、”料理を運んでくる女子”がいることに気づきました。
そこで朱瞻基は気づかないフリをして琴を弾いたり、本を顔に載せて寝たりふりをすることに。
静かになった頃、こっそり出て来た姚子衿は顔に載せてある本をそっと取って顔を見て、羽織を掛けようとしました。
その時、朱瞻基が目を開けずに姚子衿の手を握り「陳蕪、邪魔をするな」と言います。
実は朱瞻基はわざと「陳蕪」と呼び、姚子衿の反応を楽しんでいたのです。
その日は、皇太子妃主催の宴が行われることになっており、お題は皇太子妃が決めるため尚食局の面目を保てるよう奮闘せよと指示されました。
宴には、皇太子妃、皇太孫妻の胡善祥、朱棣の側室である韓荘妃、喩美人、李昭儀、皇太孫才人 呉妙賢など、多くの女性たちが出席します。
そこで皇太子妃が出したお題は、太祖が過酷な日々を忘れぬよう毎日食したという「豆腐」でしたが、ここに招待していない朱高熾の側妃 郭氏がやってきました。
一同が着席し、皇太子妃が孟尚食にお題を告げようとしたところ、郭氏が口をはさみ「せっかくの宴なのに粗末な料理を?皇太子殿下によると鮮魚が届いたというから私が決める。お題は魚がいい」と勝手に決めてしまったのです。
皇太子妃はこれに何も言わず孟尚食に「始めて」とだけ伝えました。
司膳司ではお題が「魚」と伝えられ、女官たちが腕を振るいます。しかし、皇太子妃が出したお題は「豆腐」という情報を得ていた殷紫萍は、姚子衿にもこっそり伝え豆腐料理を作ることに。
宴が始まり料理が運ばれると妃たちが食し、誰の料理を作った者が典膳に昇格するのにふさわしいかを話し合いました。
殷紫萍は、豆腐料理を作ったことで皇太子妃から大変褒められ、自分が典膳に昇格する自信を持っていましたが、典膳に選ばれたのは蘇月華でした。
さらに、姚子衿が掌膳に昇格することになったのです。落ち込んだ殷紫萍を見た姚子衿は、王遙清に「宴の席では殷紫萍が選ばれたのにどうして自分なのか?」と聞きます。
すると王遙清から「わざと勝ちを譲ったからだ」と言われてしまいました。姚子衿は、殷紫萍に花を持たせるため皇太子妃が出したお題の「豆腐」をわざと使わなかったのです。
姚子衿は、殷紫萍が調べたものだから盗むわけにはいかない、掌膳の座を殷紫萍に譲ると言いましたが聞き入れてもらえなかったようでした。
その夜、「朱棣の夜伽に喩美人が召された」という情報を得た女官が皇太子妃に「もし郭氏の生意気さを喩美人が陛下に告げ口したら皇太子に火の粉が飛ぶのではないか」と伝えます。
その時、乾清宮が火事だという声が聞こえました。
8話ネタバレ
翌日、喩美人やほかの妃たちが火事への関与が疑われ投獄され、錦衣衛が永寧宮に乗り込んで李昭儀を連行し、荘妃まで軟禁されているということが皇太子妃の耳に入ります。
皇太子妃は、喩美人ごときに陛下暗殺が企めるわけがない黒幕がいるはずだと考え、すぐに宮門を閉じさせます。これは皇太子を巻き込まないためのものでした。
姚子衿と殷紫萍は、妃たちが捕えられているのを見て驚き怯え、司膳司でも皇太子妃や荘妃を守るための対応が求められていました。
早くしないと荘妃が飢え死にしてしまう…それを聞いた殷紫萍は、自分に試させてほしいと願い出ます。
その日の夜、殷紫萍が見張りの隙を狙い荘妃に食事を届けようと身を隠しているところに姚子衿がやってきました。
姚子衿が考えたのは、炒り米と水をそれぞれ竹筒に入れたもので、見張りの隙を狙って渡しに行きます。(*竹筒だと袖に隠せるので見つかりにくいと考えた)
姚子衿は荘妃から、喩美人について変わったことがなかったかと聞きます。荘妃は親切にしてきたから陥れられる覚えはないけど、喩美人はここ数ヶ月はやけにイライラしていたということだけ聞きました。
次の日、料理をしていた姚子衿が食事の目録を確認すると、ここしばらく喩美人の食があまりにも細いことに気づきます。
そんな時、袁琦がやってきて朱瞻基が呼んでいるから来るように言われました。しかし、ちょうど東宮で騒ぎがあると報告が入ったため、姚子衿と朱瞻基はすれ違いになってしまいました。
東宮では朱高熾が首を吊ると自殺を図ろうとしていましたが、これは自分は潔白だと朱棣に知らせるための芝居だったのです。
朱瞻基は陳蕪に「喩美人」を調べるよう指示して草舎に戻りましたが、そこに姚子衿の姿はなく代わりに書の下に「喩」と書かれた紙が置いてありました。
翌日、司膳司に游一帆がやってきて「喩氏が白状した。皇太子が陛下に毒を盛らせ尚食局も協力した」と言い、孟尚食と王遙清、胡善囲の3名を連行したのです。
その時から司膳司は游一帆たちによる監視が始まり、料理を運ぶ時もすべて監視がついて来ました。
殷紫萍は、3日も荘妃に食べ物を持って行けていないことを心配し姚子衿に相談します。
すると姚子衿は、蘇月華がこっそり置いてくれた十日酔をたくさん使った鶏料理を作り、見張り番たちに振る舞いました。
番の男たちを酒で眠らせて、その間に荘妃の元に行こうと考えたのですが、実はその中の男ひとりは寝たふりをして姚子衿の行動を游一帆に知らせていたのです。
荘妃が軟禁されていた門が開かれると、そこには游一帆たちが待ち構えていました。
姚子衿は犬を使った脅しをかけられた後、朱棣の元へと連れて行かれます。
游一帆が朱棣に「孟尚食の命で荘妃に食事を届けていた。喩氏と荘妃、尚食は結託しています」と報告すると、姚子衿は「游殿、拷問は嫌です。言われたとおりに話します」と声を上げました。
するとその場にいた朱高熾が「錦衣衛は拷問を用いています。私は潔白です」と発言。
姚子衿は、このチャンスを逃すまいと「游殿は私たちが毒を盛ったと決めつけました。ただその前に喩美人が夜伽に召されたので放火に計画を変えたと。」そして次は喩美人に向かって「喩美人、私は何も言ってません。ご病気のことなど何も話していません」と言ったのです。
姚子衿は、この場で游一帆が拷問を行っていることや喩美人が病気であること、そして何かを企んでいることを朱棣に伝えようとしたのでした。
姚子衿は、なぜ喩美人の病気のことを知っているのかを問われると、「食が進まない様子だからみんなが喩美人は病気だと噂していた」と言い、さらに自分は先日宮中に入ったばかりだから、游一帆に捕えられ自白を強いられても何も知りませんと訴えたのです。
6~8話の感想
胡善囲は新人の姚子衿にいつも優しくしてくれるのでいい人かと思っていましたが、どうやら裏では胡家の権力を盤石にするために動いているようです。
ただもしかしたら、胡善囲は父親の言いなりになっているだけかもしれませんが。
主演カップルの姚子衿と朱瞻基はお互いに惹かれ始めているようですが、実はまだまともに顔を合わせていません。
思ったよりも恋愛模様が薄めで2人の関係が進まない一方、姚子衿と殷紫萍の友情が深まっている気がします。
陰謀や妬みばかりの宮中で心から信頼できる相手を得るのは難しいものですが、2人には真の友人になってほしいものです。
さて、7話では一気に嬪妃が登場しました。
誰が誰の嬪妃か分からず混乱してしまったので、整理も兼ねて一覧画像を作ってみました。
*ドラマの字幕で何氏と趙氏は「皇太子才人」と表記されましたが、中国のサイトでは「朱瞻基の嬪妃」と書かれているのでそちらに合わせました。