【清越坊の女たち~当家主母~】3話・4話・5話あらすじネタバレと感想。雪堂は侍従たちと張飈を追って丹徒に向かったものの襲撃を受けてしまいます。さらに、飛んできた矢から張飈の後ろ盾に官吏がいることに気づき…。一方で、雪堂が行方不明のなか宝琴は男児を出産。
【清越坊の女たち】3話あらすじネタバレ
雪堂は張飈の足取りを追っていましたがなかなか見つからずにいました。そんななか、白木蓮の菓子を見て半年ぶりに宝琴の元へ行き、それを見た翠喜は長く冷遇したからと見ないふりをしました。
一方で、如意と急接近した書硯は彼女を娶りたいと思うようになり、その意志を雪堂に伝えます。翠喜が寂しさを紛らわせるため織機に向かっている所に雪堂が戻り、もうすぐ子が生まれるからケジメをつけるため宝琴を妾に迎えると言いました。
翠喜は、そう決めたなら従うと寂しそうに下を向きます。屋敷では婚礼の準備が進められましたが、宝琴はあくまで妾という立場での祝いとなり、深紅色を使うことは許されませんでした。
ある日、婚礼着の色がくすんでいるから高貴な色に換えてくれと戻されたと侍女の舒芳が持ってきました。すると翠喜は、「妾の仕事は旦那様を喜ばせることよ」と、侍女の巧児と舒芳に送り返させたのです。
しかし、どうしても納得できなかった宝琴は雪堂を頼りましたが、翠喜は雪堂に「宝琴は正妻として任家にはいるのではなく妾になるため。守るべき決まりがある」といいます。
さらに、毎日心を切り刻まれるなんて耐えられない一層のこと私を突き刺してと、雪堂にハサミを手渡すと、翠喜の真剣な表情に雪堂は何も言えなくなりました。
一方で、宝琴が暮らす妾用の住まいに”転桶”が作られていました。転桶は、扉に鍵をかけ穴を通じて食事などの授受を行う穴のことで、妾は中からも外からも出入りが出来ず他者との接触を断つのだそう。
これは名家の令嬢の習わしで、もし火事になったとしても着の身着のまま逃げる姿を見られたら任家の名を汚すことになるから妾はそこで亡くなった方がいいと聞かされます。
翠喜は名家の習わしを批判し、ただ分をわきまえて欲しいだけだと裏庭の塀に扉をつけるよう命じたのです。これを見た雪堂は、自分は翠喜を誤解していたのかもと感じたようでした。その後、宝琴に「側女としての本分を守れと」婚礼着を渡したのです。
すると宝琴は、妾は深紅の衣装や牡丹の飾りも付けられず正門から輿入れすることも出来ず、婚礼では夫と拝礼もできず夫と正妻に跪くだけ。毎朝正妻に挨拶し、正妻の許しが無ければ両親に会うこともできない。食事の時は夫妻が座る傍らで正妻の世話をする。共寝出来るのは多くても5日に1度、そんな暮らしを一生送るのかと雪堂を責めました。
しかし雪堂は”よその妾のそうしている”と言い、婚礼着を置いて逃げるよう去って行きます。雪堂の心は、翠喜か宝琴かで揺れ動いていました。
そんななか、雪堂の帰り待っていた舒芳から「張飈の行方が分かった」と知らせを受けます。張飈が丹徒で目撃されたとのことで、雪堂は翠喜に宝琴のことを頼み侍従を連れて丹徒に向かいました。
【清越坊の女たち】4話あらすじネタバレ
宝琴は、書硯から求婚された如意の幸せを祝福する一方で、雪堂と侍従たちは丹徒に向かう途中で張飈らたちの襲撃に遭ってしまいました。飛んできた矢から張飈の後ろ盾に官吏がいること気づいた雪堂は、書硯に翠喜への報告を託した直後 矢に当たり川に沈んでしまいます。
また、書硯は川に打ち上げられ任家に運ばれましたがすぐに意識を取り戻し、雪堂の伝言を翠喜に届けました。また、お香の火が消えたことから雪堂の異変に気付いた宝琴は、入れてもらえぬ覚悟で任家に向かいます。そこで興奮したのが引き金になり産気づいたのちに、無事に男の子(秀山)を出産しました。
一方で、書硯から事情と雪堂からの伝言を聞いた翠喜は、蘇州の有力者は蘇州の織造局の李照と蘇州知府の曹文彬の2名、張飈の後ろ盾は誰なのかと考えます。
しかし、舒芳から雪堂の行方を捜すべきと言われて我に返り、任家で働く者は勢力をあげて雪堂を探すようにと命じました。そんななか、長老たちが任家にやってきます。長老たちは雪堂が行方不明と知り、任家の次の当主について話に来たようです。
雪堂が亡くなれば次の当主は若旦那の如風となりますが、それは雪堂に子がいないことが前提で宝琴が産んだ子がいるので、もし雪堂に何かあった場合その子が当主になれます。また、妾が産んだ子は形式上正妻の子となるため、翠喜は宝琴から奪う形で宝琴と子を引き離したのです。
【清越坊の女たち】5話あらすじネタバレ
翠喜が秀山を任家に連れ帰ると、子を見た長老たちも任家に跡取りができたと安堵していました。また、書硯は舒芳から「宝琴と李照は同門で、もし李照が任家を陥れた黒幕だったら?」と言われ、如意との別れを決意します。
一方、宝琴は翠喜に奪われた秀山を取り戻すため、蘇州織造局の高官で師兄と慕う李照に協力を仰ぐことに…。李照に、妾の子は摘母が育てるのが道理だが任家に入れるよう掛け合うと言うも宝琴は引き下がりません。
そして、息子と一緒に暮らすためにはただひとつ、清越坊を潰すことだと言うと李照は困った顔をしながらも宝琴に「わかった」と言ったのです。翠喜は長老たちを呼び出して過去5年分の帳簿を見せ、何者かが買い占めて生糸の値を釣り上げて私利を得ていると話しました。
蘇州では生糸の半分が消失し、不足しているから値が上がるのは当然だと言ったのです。しかし、まずは値を上げない方法として任家、そして長老たちの張家、陸家、趙家の4家で組合を設立し、適正な値を決めれば糸卸も織り元も利益を得られると提案しました。3家もこれに同意し、蘇州織染業組合が設立したのです。
その頃、宝琴のところに李照が来ていました。李照は組合設立の琴を聞くと「いいことだ、値の安定は暮らしの安定につながる。任家の女将は最大の功労者と言えよう」と翠喜を褒めます。
宝琴には「翠喜を貶めるようなことを言わず自分の道を行け」と伝えつつつも、翠喜と闘うつもりなら存分にやれ、私は支持すると伝えました。宝琴は、組合は私が潰すからその代わりに師兄は秀山を内弟子にしてほしいと頭を下げ、李照は成否はわからないが秀山は私が引き取ると約束したのです。
後日、宝琴は如風を呼び出し工房を開くから清越の名を貸してほしいと頼みます。また、清越坊には蘇州知府の曹文彬が見回りの一環としてやってきて、漏れ聞いたこととして「織造局が新たな領織を決める競技会を催すらしい」と話してくれました。人家は3代領織を務めて来たので、翠喜の代で逃しては先祖に顔向けできないぞと知らせてくれたのです。
【清越坊の女たち】3話~5話の感想
宝琴の執念はすさまじいもので、本来なら自分が正妻だったという思いに囚われているようにも思えます。元々は良家の娘だったからなのか、そのプライドが高いため翠喜のことが許せないのでしょうね。
また、雪堂は翠喜か宝琴かで揺れ動いていた時「どうすれば2人に申し訳が立つのか、出来ることなら今すぐこの世から消え去り しがらみから解放されたい」と思っていたのですが、雪堂に言いたい。
「あなたが自分で蒔いた種です」と(笑)
あまりにも無責任すぎて呆れてしまいます。