【清越坊の女たち~当家主母~】21話・22話・23話あらすじネタバレと感想。翠喜は良弓に死の悲しみに浸る時間もまま、次々と起こる問題に対処しなければなりませんでした。それでも如風と舒芳の縁談が決まるなど嬉しい出来事も……。
【清越坊の女たち】21話あらすじネタバレ
宝琴は亡くなった良弓と対面し涙を流して別れを惜しみます。そして、表立って良弓を見送ることができない翠喜に代わり、離れの裏扉から遺体を引き取り見送ることにしました。舒芳は、良弓を失い何日も飲まず食わずの翠喜を心配する小欄に、「癒えるには時が必要よ」と今はそっとしておくよう言います。
そして良弓の葬儀の日、翠喜は人目を避けて良弓を見送ろうと身支度をしている所、知府から呼びだされ斎場に向かう前に知府に会うことに。曹文彬は、李照が江寧に向かった。自分たちが対立しているのは翠喜のせいで今年留任するために力を貸せと言うのです。
文彬は、嫁ぐ娘のための生地を織ることを要求し、翠喜はそれを約束しました。その後、馬車で着替えながら急いで斎場に向かいギリギリのところで間に合います。
本来、人目を避けて見送るつもりでしたが、位牌を前に翠喜は線香を焚向けながら「蘇州の任家がお見送りいたします」と叫んだのです。良弓は、彼の母の隣に埋葬され、翠喜は紙銭ともに鴨の刺繍も燃やしました。
任家に戻った翠喜と方膳は良弓の死を悲しみながら共に酒を交わしました。良弓と過ごした幸せな時を振り返りながらの翠喜の話は、死を望んでいるように聞こえると宝琴に指摘されます。
翠喜は、良弓を失い生きる希望も見いだせなくなっていましたが、宝琴は問題はまだ山積みにある、良弓も息災を望んでいると元気づけました。それからしばらくして、清越坊の河東分店が開業し翠喜も元気を取り戻し商いに打ち込んでいました。
そんななか、如風との婚礼話を聞きつけた舒芳の兄 林大虎が妻と任家を訪れ舒芳を呼び出します。舒芳が、如風と婚礼はしないと告げると大虎は「なぜ捨てられた?懇ろになって俺の金づるを逃したな」と舒芳を責め立てました。
実は、大虎は舒芳が任家に嫁ぐと聞いて賭け場の負けをツケにしていると言うのです。これを舒芳に肩代わりさせようとしたのでした。舒芳が反論すると大虎はキレて殴りかかり、舒芳は顔に傷を負ってしまいます。このことを聞きつけた如風は、舒芳の元へ駆けつけ誰にやられたのかと問いました。
一方で、翠喜は文彬の娘の織物に加え、曹夫人や使用人の衣も用意して届けます。そのおかげで、娘の結納の日が華やかになり客人からもてはやされた文彬は清越坊を称賛しました。
【清越坊の女たち】22話あらすじネタバレ
清越坊は文彬に称賛されたことで客足がさらに増え、商いが繁盛していました。そんななか、舒芳の家を書墨と見張っていた如風は、舒芳の給金からして家が貧し過ぎることに疑問を抱いていました。そこに大虎が男と出てきます。如風と書墨が隠れて聞いていると、舒芳の身売り証文が手に入ればすぐに呼び戻るという話をしているではありませんか。
これを聞いた如風と書墨は2人の後をつけ、証文屋に乗り込んで証文を奪い確認しました。如風が大虎を蹴り上げてる間に書墨は証文屋に金を渡して内容を書き換えさせ、大虎に印を押させます。そして、舒芳は任家の者になったからお前とは縁を断つと言い200両を渡したのです。商売が繁盛するにつれ忙しくなった任家では注文が絶えず、翠喜は織物作業に追われていました。
一方で、宝琴は姑蘇筆談を読んでいる中で、双面緙を復元した翠喜が石碑を立てさせることを知り翠喜の元へと向かいます。宝琴は、投獄されていた時に母親から殺されそうになったこと、その母は翌朝に首をつっていたこと、行院に売られた時のことを思いだしながら、2匹の狼(李照と文彬)に狙われてるのに目立ちすぎると災いを招くと忠告したのです。
それでも翠喜は、「良弓に顔向けできるようしっかりと生きたい」と気持ちが変わることはなく「曽宝琴、失ったものを返してあげるわ」と真剣な顔で伝えました。任家に戻った翠喜は、感傷的になるのが嫌だからと入らなかった雪堂の部屋に、過去を清算するために入ります。そこで自分宛ての文を見つけました。
その文は、宝琴が見たら傷つくような内容でしたが雪堂は翠喜に感謝し幸せを約束したかったことが伝わってきました。でも、雪堂が愛しているのは宝琴です。単に文は自分を慰めただけだったものだと翠喜はすぐに分かり文を燃やしてしまいました。
後日、翠喜は書硯に宝琴を迎えに行かせました。宝琴は先日の忠告に耳を貸さなかった翠喜に腹を立てながらも招きに応じます。翠喜は宝琴に、「あなたの言うことは正しい、任家の女主人は家を一番に考えるべきよね」と、宝琴に任家に入るよう言ったのです。しかも、妾である第2夫人としてではありませんでした。
その日から宝琴は西の離れに棲むことになり、何かあった時は書硯が命がけで守れるよう世話役に付きます。その他に宝琴は、秀山に会えるのを絶対条件に、任家の外には出ないから屋敷内は自由に歩かせること条件を出しました。
【清越坊の女たち】23話あらすじネタバレ
翠喜は、宝琴に”秀山のため”にと任家の緙絲や技術、商いなどを伝授しますが、宝琴は翠喜の考えが分からず不安を募らせます。
一方、舒芳の兄 大虎が如風との約束を破り何度も任家に来ていると聞いた舒芳は、書硯を連れて実家に向かいました。嫌気がさした舒芳は大虎に兄妹の縁を切ると断言し、そこに如風も駆け付けます。舒芳は、如風に身売り証文を買ってくれたことの礼を伝えると如風は、「君のことが好きだからだ」と心の内を明かすと舒芳は嬉しくて涙を流しました。
舒芳の涙をみて自分のことが嫌なのだと勘違いした如風は「そんなに嫌なら 待つよ」と言いうと、舒芳は「待たせません いいですよ」と返事をしたのです。任家では如風と舒芳の縁談が決まったことを喜び、婚礼は月末に行うことに決めました。
そんな中、翠喜は巧児の残した子供たちに贈り物を渡すために丁栄の家を訪ねます。翠喜は、子供たちを守ると巧児に約束していたのです。丁栄は翠喜に頭を下げようとしましたが、翠喜は子供の前で止めましょうと笑顔を見せ、子供たちと羽蹴りを楽しみました。
こうこうしている間に李照が江寧から戻り、曹文彬のことに方を付けたため生糸の処理を急ぐよう丁栄に申し付けました。そして、”古蘇談話”から翠喜と文彬が繋がっていることを知った李照は、生糸を売ったあとに翠喜を潰すと決めたのです。
一方で、文彬の元に両江総督から叱責の文が届いたことで翠喜は文彬から呼び出され、李照が戻った事を知ります。これにより文彬の留任に問題が出れば任家のせいだと、文彬は翠喜に「留任のための銀子を倍額だせ」と強い口調で言いつけました。
翠喜は「倍額の銀子はどんな富豪でも出せない」と反発し、とにかく見回りが大事なのだと言い続け、その解決策を述べたのです。文彬は、確かな情報を得たら見守りを再開すると約束し、情報が入らなかったら任家を破産させてでも銀子を持ってくるよう言い渡しました。
丁栄は、今夜の3回目の取引を行う前に李照に帳簿を見せに行き、今夜の取引には張飈が自ら来ることも伝えます。丁栄はもうすぐで生糸が捌き終わると思っていました。しかし、李照がその様子がないことに不安を募らせました。
その夜、張飈が自ら取引の場にやってきます。丁栄は張飈をもてはやし、荷が積み終わるまで酒で体を温めてくださいと勧めるました。張飈は、大量に飲んだわけではないのに眠くなり目をつぶってしまいます。実は、丁栄は飲んでいるフリをして実際は飲んでいなかったのです。
荷が積み終わったとの報告を受けた頃、張飈はフラフラな状態になり丁栄は先に帰ります。そこに見回りがやって来て、張飈と部下は捕まってしまいました。張飈を捕まえたとの連絡を受けた文彬は、李照の倉庫の生糸をすべて我が物にしようと目論みます。
その頃、丁栄は織造局に忍び込んで帳簿を盗み出していました。そしてその翌日、丁栄は任家を訪れ「自分は李照の配下だからいつ死ぬか分からない。巧児を安心させるために2人の娘を預かってほしい」と翠喜に頼みます。
しかし、丁栄の様子に心配した翠喜は「李照に仕えててもいいことはない。打倒李照を手伝って欲しい」と、李照と縁を切って任家に戻ってくるよう言ったのです。
もし丁栄の罪が露見しても全責任を負うと翠喜が約束すると、丁栄は「李照の生糸がある蔵と帳簿があれば罪に問えます」と伝えました。
【清越坊の女たち】21話~23話の感想
翠喜が宝琴にすべてを伝授しているのは、おそらくいずれ任家を宝琴に渡そうと考えているからでしょう。良弓と出会ったことで本当の愛を知った翠喜は、彼を失ったことでそれ以外の物を失うことが怖くなくなったのかもしれません。
そしてここでもまたクズな男が出てきました。舒芳の兄 林大虎はあまりにも最低過ぎて、もはや出て来てほしくないです(笑)
丁栄は少しは変わってきたのでしょうか?商売を続けるために李照の言いなりになっていたけれど、巧児を失ってから始めて自分のやってきたことをおかしいと認識したのか?
生糸を売ることが続くのを恐れて帳簿を盗み出したはずなので、翠喜に子供を預けようとしているのも自分が罪を負うのを覚悟で訴えようとしているのかもしれません。