有翡(ゆうひ)33話・34話・35話あらすじネタバレと感想。謝允を救うための薬材を集める周翡は、途中で地煞山荘の七荘主の陸天曠や四象山の木小喬などに絡まれながらも何とか火蓮の花を手に入れます。次なる薬材を求めて擎雲溝を目指す周翡の後を、五荘主の胡天瑛が追います。一方、李晟の妹の李妍は思わぬ形で海天一色が隠される場所を知るのでした。
有翡 33話あらすじネタバレ
零陵。李晟の妹の李妍は、客舎の食事処で血を流す老人が地煞山荘の六荘主の童天仰に絡まれているのを放っておけず、間に入ります。
李妍は適当に童天仰をあしらいながら大薬谷の応何徒から預かっていた蛇を使い、部屋にいる応何徒と擎雲溝の掌門の楊瑾に助けを求めました。異変を察知した応何徒が大量の蛇を放ち童天仰を追い払うと、一同は荒寺へとやって来ます。
そこには戦乱で家族と離れ離れになった数名の子どもたちが身を隠しており、彼らは自分たちを助けてくれた通りがかりの先生の帰りを待っているところでした。
負傷した老人は子どもたちの話から皇帝や陛下が自分の記憶と異なることを知り、戸惑いを隠せません。それというのもこの老人は20年に渡り海天一色の守り人をしており、親交のあった斎門道長の沖霄からも山を出ることを危惧して朝廷が覆ったことは聞かされていませんでした。
老人は劉有良という名前で、20年も海天一色の守り人をしてきましたが、そんな彼でさえ海天一色が何なのかはわからないとのことでした。そんな劉有良が童天仰に追われる身となった経緯は、劉有良が連絡の取れない沖霄の身を案じて下山したことから始まります。
下山した劉有良は滅煞大会で水波紋が再び江湖に現れたと聞き、黄大都督が手を尽くして隠した物が公になるのはあってはならぬとの思いから、滅煞大会に潜り込んで状況を探ろうとしました。
しかしそこで地煞山荘の四荘主の楚天瑜に見つかった劉有良は、地煞に追われる身となったのです。その時、馬のいななきが響き渡り、すぐそばまで童天仰がやって来ていました。すると劉有良は海天一色について記された地図を李妍に手渡し、直ちに地図の裏に書かれた詩を暗記するよう命じます。
火蓮の花が咲く雪山。周翡は謝允(蕭川)を救うために必要な火蓮の花を求め、険しい雪山を登っていました。その後を地煞山荘の七荘主の陸天曠と、四象山の朱雀主の木小喬が追います。
何とか山頂まで辿り着いた周翡が火蓮の花を摘もうとしたところ、木小喬と陸天曠が現れ慎独印を巡った三つ巴となります。
一方、李晟は思わぬ形で自分の手に払子が渡ったことから沖霄の身を案じ、斎門を訪れていました。李晟が1人になったのを見計らい、封無言は後を追います。
有翡 34話あらすじネタバレ
斎門。李晟は斎門の迷踪林を抜け、洞窟の館へと辿り着きます。李晟を追ってきた呉費将軍の娘の呉楚楚は近くの食事処で李晟に関する情報を尋ねますが、店主は李晟の姿を見ていないようでした。
いよいよ手掛かりもなくなり困り果てる呉楚楚でしたが、李晟を見たという封無言に話しかけられ、迷踪林へと案内されます。ところが、呉楚楚が迷踪林の進み方を知らないとわかると、封無言は時間の無駄だったとぼやきながら立ち去ってしまいました。
その一方で、四象山の殷沛(清暉真人)は呉楚楚の行動を配下に見張らせており、逐一報告を受けます。その後、殷沛は迷踪林を抜けられずに彷徨っていた呉楚楚を救うべく、木こりのふりをして李晟の元へと案内しました。
呉楚楚が李晟と合流して間もなく封無言も館に現れ、掌門の払子を返すよう迫ります。最初こそ刀を交えて敵対する李晟と封無言だったものの互いに生い立ちが近いことから仲良くなり、李晟は封無言に斎門の教えを伝授します。
そんな中、地煞山荘の二荘主の谷天顕も館に到着し、払子を渡すよう迫りました。
払子には海天一色が隠されており、そのことを知った大荘主の沈天庶は谷天顕に払子を託していた
火蓮の花が咲く雪山。地煞山荘の七荘主の陸天曠と四象山の朱雀主の木小喬と三つ巴になった周翡は、陸天曠の攻撃と雪崩を避け、木小喬と共に洞穴に居ました。
木小喬が周翡に食べ物や飲み物を分け与えたことから2人は腹を割って話すようになり、やがて周翡と木小喬の間に奇妙な友情が芽生えます。
木小喬は周翡の裏表のない性格や海天一色に興味を示さないところを気に入ったようで、慎独印を渡すことを条件に火蓮の花を摘む手伝いを買って出ました。木小喬が他の者と異なり悪人ではないと判断した周翡は、2つ返事で提案を受け入れます。
すぐ洞穴を飛び出した周翡と木小喬は慎独印を巡って争うように見せかけ、陸天曠の目の前で偽の慎独印を雪山の下へと放り投げました。
陸天曠が慎独印を追いかけに行った隙に、周翡は無事に火蓮の花を積むことができました。下山した周翡は零陵の客舎で慎独印を渡すことを木小喬に約束し、謝允の元へと急ぎます。
有翡 35話あらすじネタバレ
地煞山荘。大荘主の沈天庶と五荘主の胡天瑛は2人の出会いを振り返り、改めて海天一色を手に入れる目的を共有します。2人が出会ったのは沈天庶が安平軍の統領、胡天瑛が大薬谷から脱走した頃でした。
胡天瑛は師匠から”毒術ばかり身につけた悪徒”となじられ、”薬王経“や掌門の地位も与えられなかったゆえ大薬谷を捨てて沈天庶の元へとやって来ました。
沈天庶が海天一色を探すのは天下平定のためであり、ゆえに地煞は海天一色を探し続けています。しかし当時とは立場も変わったうえ、周翡のような有能な若者が現れたのは誤算だったと弱気になる沈天庶に対し、胡天瑛は自ら海天一色を奪うことを宣言しました。
胡天瑛は火蓮を手にした周翡が次に向かうのは朱明草がある擎雲溝だと読み、直ちに擎雲溝へと旅立ちました。
安平軍の軍営。周翡は皆が求める海天一色の秘密が気になり、父の周似棠を訪ねます。そこで周翡は海天一色が付きまとうのは自分ではなく、謝允(蕭川)であることを知りました。
それというのも海天一色は25年前に前朝で反乱が起きた際に黄沈編が大薬谷近くに隠した宮中の宝物のことで、後に謝允に令牌を託した王麟は当時、黄沈編の副将として安平軍を統率していたのです。
とはいえ王麟は反乱が起きた時に国外に居たため詳細は知らず黄沈編も亡くなり、海天一色を知る者は居なくなったはずが、何故か海天一色の秘密が漏れて殷家と大薬谷は滅ぼされてしまいました。
そこで王麟は海天一色を用いて王朝の復活を目指すも、結局手掛かりは見つかりませんでした。また、海天一色の正体については周似棠も知らないようですが、周似棠は前朝が滅びていることから皆が言う天地を覆すようなものではないとの持論を展開します。
こうして謝允の置かれた状況を理解した周翡は周似棠から贈られた宝刀を手に、謝允を救うことを決意しました。
擎雲溝。
李晟の妹の李妍は周翡からの文を通じて、周翡が謝允のために薬材を集めていることを知り、擎雲溝の掌門の楊瑾と大薬谷の応何徒と共に周翡を手伝おうと擎雲溝にやって来ました。
ところが、擎雲溝は部外者の出入りを歓迎してはおらず、李妍と応何徒は目隠しをされて中へと連れて行かれます。