「長歌行」27話・28話・29話ネタバレあらすじと感想。晧都は都で拾った李楽嫣のお守りを返しますが、李楽嫣はそれは持っていてと言います。皇太子が洛陽に来ると知った李楽嫣はしばらく洛陽に留まることにし、滞在中の護衛を晧都に頼み……。
27話:流民の救済
寝台に運んだ後もうなされ続けている李楽嫣を哀れに思った晧都は揺り起こします。小五が助からなかったのは自分のせいだと言う李楽嫣を晧都は慰めました。そして晧都は以前都で拾った李楽嫣のお守りを「これが私を導いた」と言って返します。李楽嫣は晧都にそのお守りを持っていてと言って渡しました。
その後、李楽嫣の元に皇太子が李世民の代理で洛陽に慰問に行くという知らせが届きます。皇太子が腕白なことを心配した李楽嫣はしばらく洛陽に留まると言い、滞在中の護衛を晧都に頼みました。一方、羅十八から雁行門に”友”を連れて行くとの連絡が入ります。
その”友”は阿詩勒隼で、李長歌を探すために阿詩勒部を後にして唐へとやってきたのです。緒風は公孫恒の敵である阿詩勒隼を見て刀を抜こうとします。しかし、秦古は阿詩勒隼が公孫恒の願いに応じたことで朔州の民は地獄を見ずに済んだのだと言ってそれを制しました。
そして阿詩勒隼は雁行門と共に李長歌を探すことになります。洛陽に皇太子が着いた時、流民が集まり騒いでいました。皇太子は魏叔玉が止めるのも聞かずに威厳を見せると言って流民の前に出て行きます。皇太子の周りに集まる流民たち。
その中の1人がわざと赤い木の実の汁を額につけて皇太子の護衛に乱暴されたと大騒ぎし、事態は収拾がつかなくなります。騒ぎを聞きつけた李楽嫣は晧都に護衛を頼み、そこへ行くことにしました。李楽嫣は必要な衣食住は全て用意すると言って流民たちを落ち着かせます。
その後、李楽嫣は流民の中に額が赤くなっている者がいるのを見て、自ら治療しようと近づきました。晧都はすぐにそれが偽装した傷だと気づいて流民を煽った罪だと言ってその者を殺そうとしますが、李楽嫣に止められます。
騒動後、再会を喜び合う李楽嫣と魏叔玉。晧都はそれを複雑な表情で見つめるのでした。一方、李長歌は孫思邈、司徒郎郎とともに洛陽で流民を救済している流雲観に滞在することになります。流雲観で李長歌は飲まず食わずで部屋に閉じこもってしまうのでした。
観主の靜澹真人(サー・ディンディン)が部屋を訪れると、李長歌は自分が争わなければ多くの大切な人を失わずに済んだと気づいたがもう遅いと言いました。靜澹真人はそれに気づいたなら過去にはとらわれずより多くの流民を救済するため私たちを手伝ってほしいと諭します。
それ以降、李長歌は食事を摂るようになるのでした。流雲観の仲間に名前を尋ねられた李長歌は偽名を使って”阿離”と答えます。
28話:再会
洛陽到着早々に怖い思いをした皇太子は仮病を使い、代わりに李楽嫣を視察に行かせるのでした。それにも関わらず皇太子は街へ相撲見物に行き、褒美だと言って金をバラまきます。民が金に群がり、倒れて手を負傷してしまう皇太子。
その時、1人の少年が皇太子の手を取って人混みの中から助け出してくれました。少年は皇太子の手に薬を塗ってくれますが、護衛が近づいてくると走り去ってしまうのでした。一方、雁行門が旅を続ける中で、公孫恒の遺児、公孫媛は阿詩勒隼に懐き始めていました。
それを見た緒風は公孫媛にとっては親の敵である阿詩勒隼が彼女に近づくことを非難します。そこで阿詩勒隼は公孫媛に阿詩勒部に伝わる笛を渡し、何かあったらこれを吹くようにと言いました。
夜になり、公孫媛が行方不明になってしまいます。雁行門一同が必死に探す中、阿詩勒隼が渡した笛の音が聞こえました。公孫媛は花を摘もうとして穴に落ちてしまっていたのです。阿詩勒隼は無事に公孫媛を助け出しました。
その後、李楽嫣は皇太子が起こした騒ぎで怪我をした人々に薬を寄付するため、侍女だけを連れて流雲観に行きます。なんとそこには李長歌がいたのです!
流雲観で思いがけず李楽嫣と再会した李長歌はすでに過去の恨みは消えていて、従姉妹としての絆を取り戻すのでした。その時、李楽嫣を心配した晧都が流雲観に迎えに来ました。李楽嫣は慌てて李長歌と明日市場で会う約束をして逃がします。
李長歌の後ろ姿を不審に思い後を追おうとする晧都を、李楽嫣は咄嗟に腹痛を装って引き留めました。晧都は不審な人物の追跡を諦め、李楽嫣を抱き上げて馬車に運ぶのでした。
その頃、雁行門一行は洛陽に到着しましたが、阿詩勒隼をどうしても許せない緒風は決闘を申し込みます。殴り合いの末、緒風は負けを認め、2人は和解するのでした。
29話:それぞれの想い
皇太子は街に出るのも嫌がるようになり、今度は前王朝が贅を尽くした宮殿、梓微宮に行きたがります。そして皇太子はそこで一晩中多数のロウソクを灯し、魏叔玉にたしなめられてもやめようとしないのでした。
翌日、李楽嫣は李長歌に会うために1人で市場に行こうとしますが、心配した侍女が晧都に護衛を頼んでしまいます。
なんとか晧都を引き離したい李楽嫣は市場で客が行列している菓子店の菓子を買ってきてくれるように頼みました。その隙に李楽嫣は李長歌と落ち合います。
李長歌は今流雲観に滞在していると言い、李楽嫣はまた会いに行くと約束しました。また李楽嫣は洛陽には晧都もいるから気をつけるように李長歌に忠告します。
その後、菓子店から出てきた晧都は李楽嫣がいなくなっていることに気づき、いつもの冷静さを失って市場を捜し回るのでした。そこへ飴細工を持った李楽嫣が現れました。
李楽嫣はつい飴細工がほしくなって買いに行っていたと言い訳します。安心した晧都は思わず李楽嫣を抱きしめてしまうのでした。
2人が帰ると杜如晦が洛陽に到着していました。杜如晦は治安の悪い洛陽から李楽嫣をすぐに都に護送するように言います。しかし晧都は李楽嫣の気持ちを尊重して洛陽で慰問を続けられるようにしてほしいと意見するのでした。
皇太子は梓微宮に大道芸の少年を呼びました。なんとそれはあの日街で皇太子を助けてくれた少年だったのです。再会を喜んだのも束の間、魏叔玉が梓微宮に来たと聞いた少年は帰ってしまいます。
一方、流民の救済の手伝いを口実に、李長歌に会うために毎日流雲観に行く李楽嫣。ある日、流雲観に行った魏叔玉は、李楽嫣が李長歌と一緒にいるのを目撃します。
魏叔玉は再会を喜んで李長歌に2人だけで話がしたいと言いますが、李長歌は冷たい態度をとるのでした。梓微宮では皇太子があの日の少年を探し出し宮殿に滞在するように言っていました。
少年は晟辛と名乗り、仲間の大道芸人の少年たちも全員一緒に滞在させてほしいと言うのでした。
洛陽でしらみつぶしに李長歌を探し回った阿詩勒隼は最後に流雲観にたどり着きます。そこで阿詩勒隼は後姿が李長歌に似ている人物を見かけました。
しかし”阿離”と呼ばれているのを聞いて人違いだと思って帰ってしまうのでした。宿に帰った阿詩勒隼は緒風から孫思邈という老医が若い女性を救って流雲観に向かったらしいとの情報を聞きます。それを聞いた阿詩勒隼は急いで流雲観に引き返すのでした。