「長歌行」33話・34話・35話ネタバレあらすじと感想。李長歌と阿詩勒隼が2人だけで多数の配下に応戦しようとした時、流雲観の塀の外に弓隊が到着。その後から李靖がやってきて自分に任せるように言い……。
33話:黒幕の正体
李長歌と阿詩勒隼は2人だけで多数の配下に応戦しようとします。その時、流雲観の塀の外に弓隊が到着。その後から李靖がやってきて自分に任せるように言いました。
杜如晦は屋敷を訪ねても会えなかったのにここで会えるとはと嫌味を言いながらも、李靖に兵符を渡します。
李靖は塀の外から碁盤の目に例えて矢を射る位置を叫び、阿詩勒隼がそれに呼応して自分と李長歌は矢を避けられるようにしました。
策が成功して錦瑟夫人の配下は全滅。逃げようとする錦瑟夫人を阿詩勒隼が捕らえます。錦瑟夫人は阿詩勒部を裏切るのかと言いますが、大切な人を守りたいだけだと答える阿詩勒隼。
その時、晧都が裏口から兵を引き連れて流雲観に踏み込んで来る音がしました。阿詩勒隼は咄嗟に錦瑟夫人を気絶させ、李長歌を連れて逃げます。
続いて踏み込んで来た杜如晦は流雲観内に李長歌と阿詩勒隼が見当たらないことを不審に思いますが、司徒郎郎は最初からここには自分と靜澹真人しかいなかったと言い張りました。
その後、李楽嫣の妙策で洛陽内に潜んでいた錦瑟夫人の一味も全て捕らえられます。杜如晦からそれを聞いた錦瑟夫人は自分は前王朝の残党だと白状するのでした。
また、逃走した李長歌から李楽嫣のところに”皇太子は相撲館にいる”との手紙が届き、皇太子は無事に保護されます。
阿詩勒部では、弥弥古麗がヤギの放牧に行った時に倒れていた少年を自分の天幕に匿いました。その少年は何者かの指示で弥弥古麗を訪ねてきたようで……。
その日、穆金は弥弥古麗をある橋に連れて行き、ここに来た者同士は永遠に一緒にいられるという伝説を話して告白します。しかし弥弥古麗は私なんか釣り合わないと言って断ってしまうのでした。
実は弥弥古麗のところへ少年を行かせたのは可敦でした。また錦瑟夫人を唐に送り込んだのも可敦だったのです。可敦は阿詩勒部に嫁ぎながらも前王朝の復活を画策しているのでした。
34話:再び阿詩勒部へ
阿詩勒隼と李長歌は北の士族の兄妹ということにして雁行門と共に洛陽を離れることにします。同じ日、孫思邈と司徒郎郎も洛陽を発って旅に出るのでした。
また李楽嫣と皇太子も都に帰ることになります。そして李靖も一緒に都に戻り、杜如晦の後任を引き受けることにしたのでした。
都への道中、晧都は李楽嫣に食事を運びますが、利用されたことがまだ許せない李楽嫣は扉を開けようとしません。それを見た魏叔玉は代わりに食事を運び、李楽嫣にある事実を伝えました。
先日の流雲観では、いくら李長歌といえども官兵に包囲された中から逃亡することはできなかった。李長歌と阿詩勒隼は観内で死体のふりをして隠れていた。官兵が晧都に動いている死体があると報告したが、晧都はそれをわざと見逃した。
その頃、阿詩勒部では弥弥古麗が匿った少年がかかっていた疫病が”鷹師”の天幕中に広まっていました。少年のことは弥弥古麗しか知らないため巫医が天の呪いだと言い、”鷹師”の幕営は大騒ぎになります。
”鷹師”の1人、亜羅が馬を走らせて旅の途中の阿詩勒隼にそれを知らせに行きました。話を聞いた李長歌は秦古に孫思邈を呼びに行かせ、”鷹師”の幕営に行くことにします。
少年は弥弥古麗の天幕で息を引き取りました。弥弥古麗が体を拭いてやるための水を汲みに行っている間に少年の存在が”鷹師”の人々に知られてしまいます。
弥弥古麗は呪いの根源として火あぶりの刑に処されることに。その寸前、阿詩勒隼が戻ってきて鎖を解くように命じます。
李長歌は疫病がこんなに広まっているのに、ずっと少年のそばにいた弥弥古麗が感染していないことを疑問に思うのでした……。
夜になり、子が疫病に侵された母親が弥弥古麗を逆恨みして鎌で襲います。弥弥古麗をかばおうとして負傷してしまう穆金。
翌朝、穆金も高熱と斑点が出てて疫病に感染したことがわかります。その時、孫思邈が到着するのでした。
診察した孫思邈は10日以内に薬湯を飲ませれば治ると言って処方を書きます。その中の1つ、”紫草”がここにはない薬草でした。
弥弥古麗は自分は紫草を日常的に使う民族の出身だと言い、なぜ弥弥古麗だけが感染しなかったのかが判明します。
阿詩勒隼は延利可汗に紫草をもらいに行くと言いますが、李長歌は阿詩勒隼がここを離れたらまた弥弥古麗が襲われると言って反対します。そこで亜羅が紫草をもらいに行くと名乗りを上げました。
阿詩勒隼は亜羅に、延利可汗宛てに錦瑟夫人のことを記した手紙も託します。
35話:想い人
都に戻った李楽嫣は李世民に民の惨状を報告するとともに、農耕と養蚕を視察に行きたいと申し出ます。李世民はそれを許可し、二度とさらわれないよう腕の立つ護衛をつけると約束しました。
一方、亜羅が薬草を取りに行くと、雷蒙が延利可汗は可敦の天幕にいると言って案内します。ところが可敦の天幕に延利可汗はおらず、雷蒙はいきなり亜羅の首を斬りつけました。
亜羅の懐にあった延利可汗宛ての手紙は可敦に奪われてしまいます。その頃、延利可汗は体調が優れずにいました。
延利可汗の天幕に行った可敦は阿詩勒隼の消息を尋ねられますが、阿詩勒隼が戻ってきていることを隠します。そして可敦は延利可汗に薬湯を飲んで眠るように勧めました。
延利可汗が深く眠ったことを確かめた可敦は可汗の印を天幕から持ち出します。また可敦は雷蒙に延利可汗の腹心である炻辛思力を暗殺するように命じるのでした。
都から視察に行く李楽嫣に李世民がつけた護衛は晧都でした。まだ許してもらえていないと思っている晧都は李楽嫣から少し離れて付き添っていました。
李楽嫣はそんな晧都を呼んで李長歌を助けてくれたお礼を言い、また私を近くで守ってと言うのでした。
阿詩勒部では可敦が可汗の印を使って延利可汗が書いたように見せかけ、次のような手紙を阿詩勒隼に届けていました。
”勝手に阿詩勒部を離れておきながら薬草をねだってくるとはどういうつもりか。配下は投獄した”
李長歌は雁行門と一緒に紫草が手に入る漠北という地域に行くことにします。それを聞いてずっと素性を隠していた弥弥古麗が自分は漠北人だと打ち明け、李長歌に同行すると申し出ました。
視察中、李楽嫣は晧都に、もし想いを寄せている人にずっと前から想い人がいても自分の想いを打ち明けるべきかと尋ねました。それが誰のことか察した晧都は視察先に魏叔玉を呼びます。
翌日、魏叔玉と一緒に視察した李楽嫣は「まだ李長歌が好きなの?」と尋ねました。魏叔玉は「もう李長歌とは道をたがえた」と答えます。
それを聞いた李楽嫣は「私では共に生きられない?」と問いました。魏叔玉が答えに困って黙っているのを気持ちを受け入れてもらえたと思い込んだ李楽嫣は魏叔玉の手を握ります。晧都はそれを遠くから複雑な表情で見ていました……。
李長歌たちが漠北に着くと数日前に紫草の売買が禁止されたとのことで、どこにも売っていないのでした。