「長歌行」39話・40話・41話ネタバレあらすじと感想。刺客の矢に倒れた阿詩勒隼を李長歌は徹夜で看病します。看病の甲斐あって阿詩勒隼は目を覚まし、今後は一生離れないと李長歌に約束するのでした。
39話:唐との結盟
阿詩勒隼を射た刺客は漠北兵に包囲されると自害し、身元はわかりませんでした。阿詩勒隼を手当てした漠北の医師は明日まで持つかわからないと言いますが、李長歌は徹夜で看病することにします。
阿詩勒部の状況を確認した穆金は秦古に、亜羅を投獄したというのは嘘ですでに殺害されていたこと、また阿詩勒部が定襄に移設されることを阿詩勒隼に伝えてほしいと頼みました。
そして穆金は弥弥古麗の弟、歩真の消息を探るために定襄の阿詩勒部に潜入することにします。
翌朝、李長歌の看病の甲斐あって阿詩勒隼は目を覚ましました。目覚めた阿詩勒隼は李長歌に今後は一生離れないと約束します。
その後、李長歌は阿詩勒隼、漠北王、漠南王に今の阿詩勒部は可敦に操られている、それに対抗するには唐と結盟するしかないと説きました。
しばらくして唐の使者として魏叔玉が漠北を訪れ、砂漠各部の首領を唐の都へ招いて結盟を協議したいと伝えました。漠北王と面会した後、宮殿内で李長歌と遭遇した魏叔玉は、李世民に砂漠各部との結盟を進言する匿名の密書を送ったのは李長歌だったと気づきます。
李長歌が魏叔玉と親し気に話すのが気に食わない阿詩勒隼。李長歌は本当の名を伏せて友達の”阿隼”だと紹介しますが、魏叔玉はすぐに”鷹師の阿詩勒隼”だと気づいて警戒します。
李長歌は魏叔玉に”鷹師の阿詩勒隼”が本当は生きていることは内密にしてほしいと頼みました。
李長歌は漠北王に、自分が漠北王の妹という形で結盟の使者として砂漠各部の首領とともに唐の都へ行くと申し出ます。阿詩勒隼と弥弥古麗も侍衛と侍女に扮して同行することに。
また珍珠も唐に行ってみたいとわがままを言い同行することになります。
40話:政変の真実
都に着いた李長歌は阿詩勒隼と、母の墓参りに行きます。李長歌は母は政変で命を落としたにもかかわらず墓の掃除や供物が行き届いていることを意外に思いました。
そこへ李世民も魏徴を伴って墓参りに来ます。李長歌は「いつか殺してやる」と言いますが、李世民は構わずに墓参りをしていくのでした。それを見た李長歌は母の墓の掃除や供物が絶えないようにしていたのは李世民だと悟ります。
李長歌と阿詩勒隼が墓から帰ろうとすると、魏徴が待っていました。魏徴は李長歌にもう逃亡しなくていいようにと唐での新しい戸籍を渡します。
李長歌は父の家臣だった魏徴が今は李世民に仕えていることを非難しました。すると魏徴はある物語を聞かせようと言って語り始めます。
昔、ある若い将軍が阿詩勒部との戦の援軍に行く途中、美しい女子を助けた。戦で大手柄をあげた将軍は女子を自分の家族に託して、たびたび出征することになった。出征中、酔っぱらった将軍の兄が女子を自分の妻と間違えた。将軍が帰還すると女子は身ごもっていた。しかし将軍は生まれた赤子をとてもかわいがり、赤子は本当の父には笑わないのに将軍には笑うようになった。
李長歌はその物語の将軍は李世民、女子は母、兄は李建成、赤子は自分のことだと察します。また、あの政変はもともと李建成が李世民を極秘に排除しようとしているのを知った李長歌の母が、それを李世民に伝えたために起こったとのこと。
魏叔玉の従者から、漠北で魏叔玉が旧友に会ったようだと聞いた李楽嫣はそれが李長歌ではないかと予想します。李楽嫣はそれを確かめるためにお忍びで砂漠各部の首領たちが滞在する館に行きました。
再会を喜ぶ李長歌と李楽嫣。李楽嫣を心配して離れて後をつけていた晧都も物陰から再会を微笑みながら見守るのでした。
その後、都に阿詩勒部の可敦が到着したことが館に伝わってきます。館にいた砂漠各部の首領たちは唐との結盟が阿詩勒部にバレた、唐はきっと砂漠を見捨てると言って大騒ぎになるのでした……。
一方、定襄に移った阿詩勒部に潜入した穆金は、庭で延利可汗の病状について話していた侍女たちが雷蒙に罰を受けているのを目撃。穆金は延利可汗の病気には何か裏があると睨みます。
穆金は給仕係が火にくべた延利可汗の食べ残しを密かに拾って持ち帰るのでした。
砂漠各部の首領たちの前に姿を現した可敦は、今回唐を訪れた目的は以前交わした縁談のためだと言います。もし今、唐が縁談の約束を断れば、砂漠各部が唐と結盟しても将来それは破られると思うのを狙ってのことでした。
41話:縁談
李楽嫣が魏叔玉に縁談を何とかしてほしいと泣きつくと”実の妹のような君を阿詩勒部には嫁がせられない”と答える魏叔玉。李楽嫣は、すでに自分の想いを伝えているのに”実の妹のよう”と言われたことに傷ついて1人部屋に閉じこもってしまいます。
魏叔玉と李楽嫣のやりとりを聞いていた晧都は、その夜、李楽嫣に自分が魏叔玉を捕まえて来るから2人で逃げるようにと勧めました。しかし李楽嫣は私は唐の王女として逃げずに立ち向かうので、あなたは私を支えてと言うのでした。
一方、穆金は延利可汗の食べ残しには徐々に内臓を侵して死に至らしめる毒が含まれていたことを突き止めます。また、弥弥古麗の弟、歩真は牢ではなく前王朝の王族の寝宮にいるらしいと判明するのでした。
李世民が重臣たちと李楽嫣の縁談を協議する日、魏叔玉は魏徴になんとか縁談を阻止してほしいと願い出ます。しかし魏徴には李楽嫣を救える方法は1つだけ、それはお前が駙馬※になることだと言われてしまうのでした。
魏叔玉は魏徴に言われたことを李長歌に話します。李長歌は縁談を阻止するには良い方法だと言いますが、魏叔玉は李楽嫣を妹のようにしか思えない自分が夫になることは、この先ずっと李楽嫣を苦しませるだけだと言うのでした。
縁談についての協議がなかなかまとまらない中、李楽嫣が協議の場に姿を現します。1人の重臣が聞こえよがしに阿詩勒部の今の可敦は前王朝から嫁いだと言い出しました。
それを聞いた李楽嫣は重臣たちに軟弱な前王朝は阿詩勒部を恐れてか弱き女子を犠牲にした、唐もそうなるのかと問います。ざわめく重臣たち。
そこへ晧都に付き添われた杜如晦が病をおして現れました。杜如晦はか弱き女子でも阿詩勒部に屈服しない確固たる意志に感銘したと言って李楽嫣の発言を擁護します。
その言葉を聞いた李世民はわが唐は片時の安定のために女子を犠牲にはしないと言って縁談は無効だという結論を出しました。安堵した李楽嫣は密かに晧都と目を合わせて微笑み合うのでした。
後日、李楽嫣は砂漠各部の首領たちの前で、可敦に縁談の辞退を正式に申し入れます。それを聞いた可敦は案の定、唐は今後、砂漠各部への態度も同じように翻すかもしれないと言って首領たちの不安を煽りました。
その時、李長歌が縁談はもともと唐と阿詩勒部の友好を示すためのもの、つまりここにいる誰もが駙馬となって友好の証しとなることができるのではないかと言い出します。
そして李長歌は武を競って公平に婿を決めることを提案しました。李世民はそれを許可し、身分を問わずに参加してよいと宣言するのでした。