風起隴西(ふうきろうせい)のあらすじ全話をネタバレ有りで最終回まで詳しく紹介。本作の大まかなストーリーは三国時代の蜀による魏への北伐を舞台に、間諜たちの諜報戦を描いたドラマとなっています。「鳳凰の飛翔」のチェン・クンと「鎮魂」のバイ・ユーの共演で、手に汗握る駆け引きが繰り広げられます。
「風起隴西」あらすじ全話一覧
1話あらすじ:白帝
曹魏・蜀漢・孫呉が争う三国時代。
蜀漢の丞相・諸葛亮(リー・グアンジエ)は曹魏への北伐を開始します。そんな中、蜀漢の司聞曹(諜報機関)が曹魏に潜入させている間諜”白帝”から”曹魏の軍は瓦亭道から蕭関へ”との情報が届きます。
そのため、諸葛亮が主力を率いて瓦亭道へ行き、要所である街亭は馬謖が精鋭だけで守ることになりました。
ところが曹魏の軍は瓦亭道を通らず、街亭を奇襲。馬謖が大敗したため、諸葛亮はやむなく全軍に撤退を命じ第1次北伐は失敗に終わります。馬謖は責任を問われて斬首されますが、大敗の原因は白帝からの情報に誤りがあったことにもありました。
諸葛亮は楊儀(ユー・ハオミン)に誤報が届いた真相を調べ上げるように命じます。これを機に蜀漢の司聞曹と曹魏の間軍司という諜報機関同士の闘いが始まるのでした。
蜀漢の陳恭(チェン・クン)は、長年、曹魏に潜伏し天水郡の主簿※の職を得ていました。天水郡の郡主である郭剛(ドン・ズージェン)は陳恭を信頼し、蜀漢の白帝という間諜に曹魏が街亭を奇襲する情報を盗まれたが、自国の間諜”燭龍”がその情報をすり替えたために戦に勝利したと明かします。
そして郭剛はこの機に白帝を捕らえてやると意気込むのでした……。
陳恭は郭剛からは信頼を得ているものの、間軍司の糜冲(ローレンス・ワン)からはその素性に疑いを持たれていました。糜冲は燭龍から、白帝の誤報を調べるために蜀漢から密偵が派遣されるとの情報を得て、怪しい人物を始末してしまいます。
密偵が始末されたと聞いた司聞曹の馮膺(ニエ・ユエン)は諸葛氏に代々仕える密偵の家系の出であり、陳恭を司聞曹に推挙した荀詡(バイ・ユー)を呼び出しました。
馮膺は荀詡を拷問し、陳恭が裏切者なのではないかと尋ねました。しかし荀詡は、陳恭は従妹の夫で義兄弟の契りを交わした者であり、彼を信じると答えます。
その後、馮膺は荀詡に白帝の正体は陳恭だと初めて明かしました。驚く荀詡に馮膺は、陳恭が機密をどれくらい漏らしたか探った後で始末するように言って毒を塗った短剣を渡します。
一方、曹魏にいる陳恭はもう1人の間諜、林良(ツォン・ルイリン)に曹魏は白帝の正体を暴こうとし、蜀漢は自分を裏切者だと考え、両方から命を狙われていると不安を吐露していました。
陳恭は、なんとかして曹魏の間諜である燭龍の存在を蜀漢に知らせたいと思うのでした。
2話あらすじ:疑い
曹魏に向かう途中、荀詡は国境に滞在する司聞曹の高堂秉(ヤン・イー)と落ち合い、白帝の情報が運ばれた時の状況を確認します。高堂秉は運ばれた情報には白帝と馮膺にしかわからない暗号が使われており、すり替えは難しいはずだと言いました。
荀詡は自分は姿を隠したまま、”曹魏の雍州刺史の侍衛”と名乗らせた兵を使って陳恭を捕らえ、白帝の仲間を白状するように脅します。陳恭が決して口を割らないのを確認した後、荀詡は姿を現し陳恭に今のは蜀漢を裏切っていないか試すための芝居だったと明かしました。
陳恭は荀詡を家に連れて行き、蜀漢に燭龍という曹魏の間諜が潜んでいると伝えます。その時、糜冲が陳恭の家を訪ねてきました。陳恭は荀詡を隠れさせて応対に出ます。
曹魏が街亭に奇襲をかけるという情報が漏れたのは都督の役所で火事があったためでした。糜冲は、その時ちょうど陳恭が都督の役所に薬を届けに来ていたのが怪しいと思ったのです。
実は糜冲は、自分が家の中で陳恭と話をしている間に配下たちに陳恭の馬の蹄を調べさせていました。火事の日に役所の近くで見つかった蹄の跡と同じ馬を探していたのです。ところが陳恭の馬の蹄は全て新しいものになっていました。陳恭は何食わぬ顔で壊れたから新しいものに替えただけだと答えます。
火事の後、現場にいた者たちは7日間留置されましたが、糜冲は陳恭自身は留置されていても代わりの者に馬で情報を運ばせたのではないかと考えていました。間軍司に戻った糜冲は配下から、火事の翌日に交易と称して蜀漢に向かった馬車が怪しいとの報告を受けます。その馬車の御者は谷正(チャン・グー)という者だとのことでした。
糜冲が帰った後、陳恭は荀詡から自分の妻、翟悦(スン・イー)が今は曹魏と通じる五仙道で聖女に扮して諜報活動をしていると聞かされます。