「大秦帝国(だいしんていこく)」17話・18話・19話・20話のネタバレ感想|富国強兵のために

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「大秦帝国-QIN EMPIRE-」17話・18話・19話・20話のあらすじとネタバレ感想。渠梁は諸国から集まった書生たちにそれぞれ職位を与えるとともに、旧臣を昇進または降格させ人事を一新。そしていよいよ、衛鞅が富国強兵のための改革を発令しますが……。

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17話:富国強兵のための改革案

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衛鞅えいおうの発案した国家改革を実行に移す決意をした渠梁きょりょうは、兄 嬴虔えいけんの同意を得るため屋敷を訪れます。

すると、自分の幼い息子 嬴駟えいしが血まみれで歩いているのが見えました。

聞けば嬴虔の稽古指導でウサギを殺さざるを得なかったとのこと。

渠梁は血を拭くための手巾を渡し「叔父上をあまり困らせるなよ」と言い聞かせました。

そして「お前は母親を亡くしたのに 私もかくまってやれない。だが2年後には一緒に暮らせるようにする」と言うのでした。

(どうやら、渠梁はわけあって息子の嬴駟を嬴虔に預けているようです)

その後、嬴虔から改革の同意を得た渠梁は 大臣たちを招いた席で、富国強兵を目指すには改革が不可欠であることを話します。

また、諸国から集まった書生たちにそれぞれ職位を与えるとともに、旧臣を昇進または降格させ人事を一新させました。

しかし、衛鞅には職位を与えず“客卿”の待遇とし、与えた屋敷で一冬の間、国家改革案を練り上げてもらうことに。

そして迎えた初春の朝議では、衛鞅が富国強兵のための改革を具体的に発表しました。

ところが、甘龍をはじめとする復古派の多くが反対します。

感想

渠梁は息子の嬴駟を嬴虔に預けているようですが、これには訳がありそうですね。「私はお前をかくまってやれない」と言っていたので、嬴駟か嬴駟の生母が何か罪を犯したのかな?

さて、衛鞅が改革案を発表しましたが、さっそく重臣たちに反対されましたね(笑)

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18話:5項目の発令

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改革を巡る議論は結論が出ませんでした。

そこで渠梁は、自らの血を染み込ませた「国恥」と刻まれた石碑を大臣たちの前に持ってこさせます。

その石碑を前にして渠梁は、「たとえ支持されなくとも、秦を再建するためには改革が不可欠だ」と言い、国家改革への決意を表明しました。

渠梁の決意を目の当たりにした大臣たちは、これ以上 反対することもできず改革に賛同。

一同は石碑の前で改革を果たすことを誓いました。

改革を進めるにあたり、渠梁は衛鞅を改革を司る左庶長に任命し、改革を妨害する者は公族(嬴一族)であっても法に照らして処罰すると言い渡します。

復古派の甘龍はこの場では改革に賛同したものの、しばらくの間 屋敷にこもって誰とも会おうとしませんでした。

そんな中、渠梁は開府(国政を総括する役所の設置)に向けて景監と車英のふたりを衛鞅に仕えさせます。

景監は左庶府の領長となり、車英は執法都尉として3千の武装兵(法を守らせるための兵)を率いることになりました。

また、使う建物に関しては今は新たに建築する余裕がないためひとまず招賢館を使うことに。

そして、開府が整うと、衛鞅が5つの項目を発令し本日より改革が始まりました。

  1. 農耕奨励
  2. 軍功叙爵
  3. 什伍じゅうごの連座
  4. 旅客検問
  5. 私闘禁止

まず、民衆に法をしっかりと執行することを信用させるために、衛鞅は巨大な木材を運べば賞金を与えると布告しました。

民衆はこれを怪しみましたが、ひとりの男性が木材を運び賞金を得ると、人々は政府への信頼を深めます。

一方、改革反対派の貴族3氏(孟・西・白)は、他の項目はともかく「什伍じゅうごの連座」など秦人が受け入れられるわけがないと話し合っていました。

什伍の連座とは

十人組(什)と五人組(伍)を設けて相互に監視させ、罪を犯せば連帯責任を負わせるというもの。逆に罪を報告した者には、戦争で敵の首を取ったのと同等の功績が与えられる。
参考元:wiki

また、「私闘禁止」に関しても、昔から日常茶飯事である私闘を無くせるわけなどないと考えていました。

そこで3氏は、私闘がなくならねば衛鞅の改革は失敗に終わるはずだと考え、わざと私闘を誘発させることにしたのです。

感想

「批判はすべて自分が引き受けるから、そなたは思うようにやっていい」という渠梁の言葉は頼もしい限りです。衛鞅に全幅の信頼を置いているのが分かる言葉でもあり、2人の固い信頼関係にグッときます。

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19話:私闘の首謀者

改革反対派の貴族3氏(孟・西・白)は水源地でわざと私闘が勃発するよう仕向けました。

その結果、堰が決壊して大洪水が発生、多数の死者が出る大惨事となります。

報告を受けた渠梁は事態の収拾に専念するよう命じた後、太后と熒玉けいぎょく公主にこの一件を探って欲しいと頼みました。

調査を始めた熒玉公主は貴族3氏が密会している現場を目撃し、会話の内容から彼らが私闘の首謀者であることを突き止めました。

衛鞅にこのことを伝えに行きますが、証拠がなければ裁くことはできないと言われてしまいます。

諸々の調査の結果、私闘に関与した700人もの重罪人が死刑に処されることとなりました。

その中には「国恥」の石碑を彫った白駝はくだも含まれており、渠梁はどうにかして白駝だけでも減刑できないかと衛鞅に相談します。

しかし、衛鞅は例外なく処罰を下すつもりだというのです。

渠梁は「これが改革か?これまで秦国は“仁政”によって寛容に治めてきたからこそ存続できた。なのに いきなり700名を処刑するなど反対だ」と憤ります。

感想

太后も聡明なお方ですね。渠梁の冷静沈着で器の大きい性格は母親(太后)譲りなのかもしれません。

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20話:第二次新法の発令

渠梁は私闘に関与した700名の処刑について、いきなり大人数を処刑しては民が傷つくし民を愛さぬ法など賛同できない、処刑者の中には善のを持つ者もいるはずだと衛鞅に説きます。

衛鞅は「裁くのは心ではなく行為です。悪を公正に裁いてこそ、それが民への愛となる」と反論し、厳しく悪を取り締まる“徹底した法治”が改革には必要だと熱弁しました。

三日三晩 議論した結果、渠梁は衛鞅が正しいことを認め700名の処刑を決行することにします。

急いで処刑場に駆けつけた衛鞅は「1人でも不公平な処罰が実行された場合は、自分が処罰を受ける」と誓い、死刑を執行しました。

処刑後、渠梁のもとに戻った衛鞅は渠梁が気にかけていた白駝の最期の様子を報告し「秦人なら必ずや改革を成し遂げるでしょう。命をかけて君主様に報います」と涙を浮かべます。

渠梁もまた涙ながらに「我々の心はひとつ、永遠の友であるぞ」と言い、衛鞅を抱きしめました。

その後、衛鞅は息つく暇もなく3項目の第二次新法を発令します。

  1. 新田法
  2. 新国人法
  3. 新領土法

これらは、井田制を廃止し土地所有を認めること、奴隷制を廃止すること、奴婢や貧農などは自由民となり土地を分配されるというものでした。

しかし、貴族や重臣たちにとっては損害の大きな法であるため、一部の者はますます衛鞅に不満を募らせます。

感想

今回の処刑については渠梁と衛鞅、どちらの言い分も納得できるものでした。最終的に渠梁が納得した形になりましたが、心根が優しく寛容な渠梁にとって、今回の処刑はさぞ心が痛かったことでしょう。

今回のことでますます信頼関係が深まった2人の抱擁にはグッとくるものがありました。ただ、渠梁に体を支えられる衛鞅にヒロインみがあって少し笑ってしまいました。(何すか、あの体勢 笑)
2人の今後の知己っぷりが楽しみです。

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本ページの情報は2023年12月時点のものです。最新の配信状況は公式ページまたは各動画配信サービスにてご確認ください。

Writer

Kino

アジア古装劇を愛するライター、kinoです。涙腺の緩さに定評があります。
古装劇以外だと、BL作品も大好きです。マイベストは【月に咲く花の如く】と【山河令】。

ストーリーを分かりやすくお伝えできるよう心がけておりますので、最終話までお付き合い頂けると嬉しいです。

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