「大秦帝国-QIN EMPIRE-」21話・22話・23話のあらすじとネタバレ感想。新法に不満を抱く百氏一族の族長は、新法が定めた旧奴隷への耕地分与を断固として拒否。一方の旧奴隷たちも、土地を分け与えてもらえないことに不満を募らせ暴動を起こそうとしていました。
21話:新法への抵抗
衛鞅の発令した第二次新法は、貴族や官史たちに不利益となる法だったため不満を募らせる者も多くいました。
数百年前から公室の領地を耕してきた郿県の百氏一族もまた不利益を被った一族で、族長の百龍は、親交のある太子(嬴駟?)のもとを訪れ「新法のせいで領地を削られてしまうんです~」と泣きつきます。
太子を味方につけた百龍は、新法が定めた旧奴隷への耕地分与を断固として拒否。
一方の旧奴隷たちも、土地を分け与えてもらえないことに不満を募らせ暴動を起こそうとしていました。
報告を受けた衛鞅は白龍の捕縛を命じ、また、職務を果たさず国を混乱に陥れたとして郿県の県令も捕らえさせます。
県令は官史の自分が処刑されるわけがないとタカをくくっていましたが、衛鞅は新法に照らして容赦なく死罪を言い渡しました。
ほか、新法に背いた白龍をはじめとする14名の貴族・官史の処刑も執行。
暴動を起こそうとしていた旧奴隷たちに関しては、実際に土地を奪ったわけではないので罪には問われませんでした。
これにより国は落ち着きを取り戻したものの、衛鞅は国に忠実な秦人がこうまでして頑なに法に逆らうのはおかしいと感じ、背後に何者かがいるのではないかと考えます。
22話:墨家の剣士
白雪は衛鞅に会いに行くべく、侍女の梅姑を連れて秦の国都へ向かいました。
道中、村人の様子を目にした白雪は衛鞅の施行した改革の効果を感じます。
そして、ついに白雪と衛鞅は再会を果たしました。
衛鞅は数年後に改革が落ち着いたら一緒になろうと言いますが、白雪は「そんなに待てない」と言葉を返します。
そんな中、衛鞅の護衛 荊南が突然姿を消し、その現場には“墨家”を示す絵が落ちていました。
そして夜になると、墨家の剣士と思しき集団が衛鞅を襲撃しますが、別の黒服集団が現れ墨家を撃退しました。
視察に出かけた渠梁もまた墨家の集団に襲われましたが、衛鞅の指示で駆けつけた車英に救われます。
改革に反感を抱いているのだろうと推測した渠梁は墨家と直接話し合うことにしました。
23話:すり替えられた収穫物
衛鞅のもとに、知人で旅館の主人である侯贏がやって来てきました。
侯贏は「墨家の刺客に襲われたそうだな」と衛鞅の身を案じます。
しかし衛鞅は、そんな侯贏に対して意味深なまなざしを向けたかと思うと唐突に、墨家の刺客を撃退した“別の集団”の話をし始めました。
(どうやら、衛鞅は“別の集団”が侯贏だと確信しているようです)
その頃、視察を続けていた渠梁は、百里遥の孫娘・玄奇と再会しました。
ところが、墨家の弟子である玄奇は、処刑の強行などといった力づくの改革に賛同しかねる様子。
玄奇は渠梁に、墨家のモットーが正義であることや、暴君なら排除するが正当な改革なら理解することを伝え、墨家の本営である神農山への案内を申し出ます。
一方、渠梁が神農山へ向かったと聞いた衛鞅は、腕利きの侯贏に渠梁の護衛を頼むため、侯贏の旅館へと急ぎますが不在でした。
また、旅館に宿泊していたはずの白雪もどこかへ出発した後でした。
そんな中、小麦の収穫時期が訪れます。
白村の村人である白亮は小麦を貢納しに行きましたが、なぜか中身が砂と入れ替わっていました。
ちょうど様子を見に来た太子は「中身をごまかして納めるとは卑しい奴だ!」と激怒し、白亮をその場で刺し殺しました。
さらに、太子は配下を従え白村へ押し入ると すべての収穫物を納めるよう強要し 抵抗した村人を惨殺します。