「大秦帝国(だいしんていこく)」47話・48話・49話・50話のネタバレ感想|商君集

歴史 / 時代劇
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「大秦帝国-QIN EMPIRE-」47話・48話・49話・50話のあらすじとネタバレ感想。甘龍をはじめとする貴族たちが集結し、衛鞅を謀反のかどで告発します。衛鞅が私軍を隠し持っているというのです。

実はその軍は、渠梁が衛鞅を守るために遺した軍隊でした。

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47話:商南の大軍

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新法で被害を被った旧貴族たちが結託し、衛鞅を糾弾し続けていました。

嬴駟えいしは景監の進言もあり、法の範疇で旧貴族たちの名誉回復を実行することにします。

しかし実は、景監が貴族の名誉回復を進言したのは、反 衛鞅派を一斉にあぶり出そうという衛鞅の考えを汲んでのことでした。

そんな中、甘龍をはじめとする貴族たちは、さらに衛鞅を謀反のかどで告発します。

衛鞅が商南の地で私軍を隠し持っているというのです。

実はその軍は渠梁きょりょうが衛鞅を守らせるためにひそかに遺した軍隊でした。

軍隊の存在を知った衛鞅は商南の地に赴き、ただちに解散するよう命じます。

軍隊の兵士たちは 渠梁の遺志を尊重するためにも衛鞅を守らせてほしいと食い下がりますが、衛鞅は秘密裏に大軍を持てば国中が疑念を抱き、内紛も起きかねないと説得しました。

感想

法治と人治の違いがよく分かってなさそうな子岸がかわいかったです。たぶん彼は、法治も人治もよく分からないけど、敬愛する渠梁の遺言だからとりあえず守らなきゃ!って感じなのでしょう。

商南の大軍は渠梁が衛鞅を守るために遺したもののようですが、軍の存在がバレたら逆に衛鞅がピンチになってしまうのでは……。

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48話:渠梁の密命

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衛鞅は商南の大軍を国に預けましたが、甘龍は衛鞅が私軍を動かしたとして法の裁きを求めます。

君主の嬴駟は法の裁きをひとまず保留にし、衛鞅を咸陽に呼び戻すよう命じました。

しかし、すぐにでも衛鞅を排除したい公孫賈こうそんかと貴族たちは私兵を集め、商於城で立てこもっている衛鞅を捕らえに行きます。

商於城の門前に到着した彼らは「衛鞅よ、出てこい!」と殺気立ちました。

そこへ、子岸が駆けつけます。

子岸は貴族たちと口論になった末に公孫賈を斬り殺しました。

貴族たちが憤ると子岸は「私兵を動かし国を乱した罪だ」と言い放ち、渠梁から秘密裏に託されていた令牌を取り出します。

実は子岸は、渠梁から悪人(衛鞅を害する者)の排除を命じられていたのです。

商於城から出てきた衛鞅は子岸の行動を「勝手に殺すのは違法だ!!」と叱りつけます。

そしてその直後、嬴虔えいけんが到着し、場はカオス状態に……。

君主の命令で衛鞅を逮捕しに来たと言う嬴虔の前に、子岸が立ちはだかります。

かつて、子岸は嬴虔を敬愛していましたが、20年間の改革により秦が強国になったことで衛鞅を支持する立場に身を置き換えたのです。

子岸は私怨から20年もの間引きこもっていた嬴虔を非難し 剣を突きつけました。

嬴虔も剣を抜き「私はお前の恩人だぞ!」と声を荒げます。

すると、子岸は嬴虔の剣に自ら刺されに行き「これで貸し借りはなしです」と言って息絶えました。

嬴虔は結局、衛鞅を捕らえることなくこの場を立ち去ります。

感想

渠梁は衛鞅を守るために、あらゆる人に密命を遺していたようですね(笑)それほどまでに衛鞅を守ろうとする渠梁の想いには心を打たれるものの、冷静に考えてみると、どの密命も「人治」なのでは!? と思ってしまいました。

子岸は短気ではあるものの、根は素直で良い子だったので、こんな形で亡くなってしまい心が痛みます。ただ、子岸のシーンで少し笑ってしまったのは、子岸が「商君(衛鞅)から学んだ法の執行を見せてやる!」と言いながら公孫賈を斬り殺した場面。独断での殺害はむしろ衛鞅の教えと真逆の行為じゃん!全然学んでないじゃん!と笑いながら突っ込んでしまいました。

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49話:囚われの身

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貴族たちは嬴駟に、衛鞅が商於で兵を集め造反をはたらいたとして衛鞅の処刑を求めました。

嬴駟はこの場では結論を下さず「衛鞅にも話を聞いてからだ」と貴族たちを下がらせます。

その頃、咸陽へと向かう衛鞅は途中でこう山にいる白雪に会いに行こうとするも、魏の国境付近で公子ごうに出くわしてしまいます。

公子は自分の参謀となれば、白雪との平和な暮らしを約束すると提案しますが、衛鞅は「逆に自分に仕えた方が楽に暮らせる」と嘲笑い、その場から立ち去りました。

その後、衛鞅は囚われるのを覚悟で自ら延尉府に赴きます。

そのことを知った嬴駟は、衛鞅を監獄へ移送するよう命じました。

朝議では六国の特使がそれぞれ衛鞅の処刑を希望し、それに呼応するように貴族たちも衛鞅を処刑するべきだと訴えます。

感想

wikiによると、史実では衛鞅と公子卬は親友だったようです(笑)だから以前に作中で「友人」という言葉が出てきたのかと納得しました。

このところ、衛鞅の行動に疑問を感じることが多いのですが(なぜか突然 法に背いたり、商於城に立てこもったり)おそらくこの辺りは史実のつじつま合わせなのでしょうね。

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50話:商君集

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病に倒れて昏睡状態の熒玉を、景監と車英は監獄にいる衛鞅のもとに連れて行きました。

衛鞅は熒玉を救えるのは玄奇しかいないと景監と車英に頼みます。

景監はそれを承諾した後、衛鞅に隠していることがあると打ち明けました。

実は景監は、これまでひそかに政治に関する衛鞅の言葉をすべて記録していたというのです。

それらは24章にも及ぶものでした。

景監はこれらの政論集を「商君集」と名付けます。(*商君集は後世で商鞅の著作物と伝えられている書物。著者は不明)

一方、甘龍と杜摯としは衛鞅を排除するべく陰謀を巡らせていました。

そこへ、覆面をした侯贏こうえいが乱入し、彼らの顔を斬りつけます。

侯贏は衛鞅の名誉を守るため、衛鞅に残酷な刑を科さぬことを甘龍らに約束させました。

甘龍らはその場では約束したものの、その後の朝議では衛鞅を車裂きの刑にするべきだと強く主張します。

景監と車英はそれに反対しますが……。

感想

結局、衛鞅は処刑を免れないのでしょうか……。もしそうだとしても、きっと本人に悔いはないでしょうね。

衛鞅は新法の断行により多くの人から恨みを買ってしまいましたが、民からはそれ以上に感謝されているはず。それに、渠梁、白雪、熒玉、車英、景監といった人たちからも、大きな支持と愛情を得られました。

そして何より、志を果たせたことに衛鞅本人が満足しているはず。そう考えると、衛鞅の人生は総合的に見て悔いの少ないものだったと言えるのではないでしょうか。

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本ページの情報は2023年12月時点のものです。最新の配信状況は公式ページまたは各動画配信サービスにてご確認ください。

Writer

Kino

アジア古装劇を愛するライター、kinoです。涙腺の緩さに定評があります。
古装劇以外だと、BL作品も大好きです。マイベストは【月に咲く花の如く】と【山河令】。

ストーリーを分かりやすくお伝えできるよう心がけておりますので、最終話までお付き合い頂けると嬉しいです。

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