「馭鮫記(ぎょこうき)後編」5話・6話あらすじネタバレと感想。姿絵の女性の正体

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「馭鮫記(ぎょこうき)後編」5話・6話あらすじネタバレと感想。いよいよ御霊師の紀雲禾の体調は限界に近づいており、紀雲禾はまたも昏睡状態に陥ります。

ところが、その夢の中で紀雲禾は仙師の密室にある姿絵の女性と再会し、仙師の隠された過去に関する衝撃の事実を知ることに。そして、目を覚ました紀雲禾に鮫族王子の長意は口移しで霊力を与えました。

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第5話:玉露霊芝

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※本記事は、物語が前後する箇所があります。

北淵ほくえん湖心島こしんとう雲苑うんえん。御霊師ぎょれいし紀雲禾きうんかが暮らす雲苑に張られた結界は、鮫族王子の長意ちょういによって解除されました。

これからは紀雲禾を外に連れ出す気のない者は雲苑への出入りを許され、自由に紀雲禾と会うことができるようになりました。囚徒である紀雲禾に対する長意のちぐはぐな対応に、長意の仙侍の羅索らさくは困惑します。

とはいえ、紀雲禾の扱いに関しては長意自身もどうしていいかわからぬようで、多くを語ろうとはしませんでした。そんな中、御霊師の雪三月せつさんげつと仙侍の離殊りしゅ、紀雲禾の仙侍の洛綿桑らくきんそう青羽鸞鳥せいうらんちょうせい姫に紀雲禾を助ける術はないのかと問いただします。

すると、青姫は岱輿たいよにある玉露霊芝ぎょくろれいしが手に入れば、紀雲禾の延命が可能かもしれないと明かしました。すぐさま雪三月は岱輿に向かい、その後を離殊が追います。

北淵に残った洛綿桑は紀雲禾を救うため、紀雲禾の治療を行う空明こうめいの機嫌を取ってよりいい治療を行わせようとします。洛綿桑は得意な汁粉を差し入れたり、薬を煎じるのを手伝うなど空明に尽くしました。

純粋で世間知らずの洛綿桑の行動は空明を困惑させる一方で、お礼と言って洛綿桑から頬に口づけをされた空明は驚きを隠せませんでした。しかし洛綿桑の本気度は空明にも伝わったようで、たじたじだった空明の態度にも変化が訪れます。

仙師府万花谷ばんかこくの谷主の林旲青りんこうせいは、仙師府から寒霜かんそうの解毒薬が遅れるとの連絡を受け、大胆な行動に出ます。

林旲青は順徳仙姫じゅんとくせんき汝菱じょりょうを訪ねると、自ら北淵の征伐を申し出たのです。実は、これには危険を冒さなければ万花谷に先はないとの考えがありました。

汝菱はこの前とは打って変わって晴れやかな表情をしており、これも林旲青のおかげだと話しました。そして、仙師の寧清ねいせいの全てが偽りだったことを認めたうえで、己が強くなれば誰も頼る必要はないとの覚悟を明らかにします。

そのため汝菱は今は別人を演じ、いずれは全てを手に入れようと目論んでいました。林旲青の申し出に関しては快諾こそしたものの、汝菱は紀雲禾の殺害するよう条件をつけました

岱輿。玉露霊芝を求めて岱輿へとやって来た雪三月は、飛廉神君ひれんしんくん雷沢らいたく神君と共に修行を行う天君の汝釣じょきんに遭遇します。

汝釣たちは図の奥義を解読すべく玉露霊芝の力を借りようとしていたものの、雪三月の事情を知って玉露霊芝を譲ることにしました。ところが、玉露霊芝はまだ成熟しておらず、摘むには成熟を待つしかありませんでした。

霊性を持つ玉露霊芝は成長を阻止すると凄まじい力で攻撃するため、成熟を待ってから摘むしかない

汝釣によれば玉露霊芝が成熟するまでは後数日かかるようで、雪三月はそれまで玉露霊芝を見張ることにします。

感想

紀雲禾の容体は悪化する一方で、日に日に弱っていく紀雲禾の姿を見ていると心が痛みます。青姫が教えてくれた玉露霊芝が効けばいいのですが、これも延命にしか過ぎないようなので根本の解決にはならなそうです。何とか霊力の反発を抑える術が見つかることを願います。

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第6話:寧若初の死の真相

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岱輿。雪三月は玉露霊芝の前で成熟するのを待っていました。

そこへ後を追ってきた仙侍の離殊が現れますが、雪三月は万花谷の雷符を使って離殊を遠ざけました。離殊は一緒に来た侍従の大歓たいかん小歓しょうかんが雪三月を怒らせたと思い、必死に許しを乞います。

しかしこれは雪三月なりの優しさで、離殊が玉露霊芝に傷つけられぬよう守ろうとしていたのです。そんなことを知る由もない離殊は、雪三月の行動に戸惑いを隠せませんでした。

そんな中、雪三月の様子を見にきた飛廉神君は天道に従う天君には助けが必要だとの理由から、雪三月に仲間にならないかと打診します。また、雪三月のあまりに不器用な離殊への対応に関しては、離殊の考えも汲むよう助言しました。

北淵。紀雲禾は体力の限界を感じており、またしても昏睡状態に陥ります。

夢の中で紀雲禾は、自害を試みた際に見た順徳仙姫の汝菱に酷似した女性と再会を果たします。その女性は紀雲禾の力が必要だとして、紀雲禾にある過去の出来事を見せました。

それは、青姫が寧清に初めて会った時のもので、寧清は寧若初ねいじゃくしょの師弟として紹介されていました。さらに、青姫が封じられた十方陣は寧清が寧若初に教えたものであり、寧若初は寧清によって殺害されていたことも判明します。

紀雲禾は様々な疑問を女性にぶつけようとしたところ、突如として胸を抑えて苦しみだしました。どうやら紀雲禾が彼女と会えるのは極度の衰弱時のみで、夢が長引けば元神げんしんが滅びてしまうとのことでした。※元神……命の精髄のこと。

紀雲禾は早く戻るよう急かされながらも、女性の正体と目的を尋ねます。すると、女性は顔を覆っていた頭巾を外し、青姫に寧若初の死の真相を明かして寧清を阻止させるよう紀雲禾に託しました。

まだまだ質問を繰り返そうとする紀雲禾に対して女性は、こうして紀雲禾を通じて寧清を阻止することが罪滅ぼしなのだと話し、紀雲禾を現実へと追い返しました。目を覚ました紀雲禾は長意から口移しで体内の鮫珠に霊力を送られ、何とか一命を取り留めます。

長意は鮫族の烙印らくいんを通じて紀雲禾の異変を察知し、一目散に紀雲禾の元へ駆けつけていました。とはいえ、林旲青率いる万花谷との戦いを目前に控えての長意のこの行動は、腹心の空明や従者の羅索から大きな反発を買ってしまいます。

その後、紀雲禾は青姫を呼び出し、兄弟弟子だった寧清と寧若初に確執はなかったかを確認します。

そこで紀雲禾は、寧清と寧若初が寧悉語ねいしつぎょの元で家族同然に育ったことと、寧悉語が寧若初の師匠かつ万花谷の唯一の女谷主だったことを知り、夢の中の女性が寧悉語であることに気づきました。

何故いきなりこんな話を持ち出したのかと青姫に尋ねられた紀雲禾は、寧悉語の伝言を伝える前に青姫の寧若初に対する想いを確認します。

感想

紀雲禾が夢の中であった謎の女性は万花谷で唯一の女谷主の寧悉語だと判明しましたが、何故その存在を万花谷で育った紀雲禾が知らないのかについては謎が残ります。ましてや唯一の女谷主ともなれば語り継がれそうなもので、意図的にその存在が隠されていたように感じます。

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本ページの情報は2024年1月のものです。最新の情報は公式ページまたは動画配信サービスにてご確認ください。