「陳情令」45話・46話・47話あらすじネタバレと感想。魏無羨は黒幕が各世家を全滅させて自分の仕業に見せかけようとしていると指摘。
しかし、鬼面の男の正体だとバレた蘇渉が法陣を破壊して逃げたので傀儡たちがなだれ込んできて……。
45話:藍思追の生い立ち
魏無羨が「乱魄抄」は雲深不知処の禁室にあると言うと、蘇渉は藍氏の弟子だった時も自分の立場では禁室には入れなかったと反論します。
そう言われた魏無羨は「お前じゃなくても主が出入りできるだろ 曲を変える方法も主に教わったのでは?」と言い返しました。
続けて魏無羨は、黒幕は各世家を乱葬崗へ誘導して傀儡を待ち構えさせ、本人は疑われないようにそこには行かずに蘇渉に呼応させたと指摘します。
そして魏無羨は、俺の縄張りで各世家を全滅させて俺の仕業だと思わせようとしたのだと言いました。蘇渉は金光瑶を中傷するなと言いますが、魏無羨はそれならここにいる全員の前で先ほどの曲を琴で弾いてみてくれと言います。
蘇渉が弾こうとしないと魏無羨は懐から紙切れを取り出し、これは「乱魄抄」から破かれたページで金光瑶の寝室の隠し部屋にあったものだと言いました。
魏無羨が確認してもらうためにその紙切れを藍啓仁に渡そうとすると蘇渉が剣を抜いたので、藍忘機が自分の剣を投げて阻止します。
蘇渉はこの行動で皆が霊力を失って剣を抜けなくなっているのに、1人だけ霊力を失っていなかったとバレてしまったのでした。
切羽詰まった蘇渉は自分の血をかけて法陣を破壊して逃げて行きます。魏無羨と藍忘機は鬼面の男は蘇渉だったと確信しました。
法陣が破壊されたので傀儡たちが扉を押し開けて建物の中になだれ込んできます。温寧は傀儡たちを押し戻し、自分も外へ出て1人で戦い始めました。
しかし傀儡たちは次から次へと襲ってきてキリがありません。藍思追が助太刀すると言って外に飛び出し、金凌も後を追おうとします。江澄は紫電を渡そうとしますが、金凌は受け取らずに出て行きました。
魏無羨は上着を脱いで藍忘機の剣で自分の指先を切り、白い衣に自分の血で呪符を書きます。魏無羨は傀儡たちを呪符で自分に集めて藍忘機がそれを始末するので、各世家の者たちにその隙に逃げるようにと言いました。
各世家の者たちは乱葬崗の入り口まで逃げます。しばらくして傀儡を始末し終えた魏無羨、藍忘機、温寧も来ました。走って迎えた藍思追に、傷だらけになった魏無羨が倒れ込みました。
藍思追の顔を見た魏無羨は意識を失う直前に「阿苑」とつぶやくのでした。
一行はひとまずここから近い江氏の屋敷に行くことになります。
途中、船酔いした藍思追が舟を下りて休もうとしていると、温寧が近づいてきました。そばにいた他の若い弟子たちは身構えます。
温寧は藍思追に「君の名前は?」と尋ねました。藍思追は”藍愿”と本名を名乗りました。温寧は”藍愿”の”愿”と”阿苑”の”苑”の発音が同じだと気づきます。
また温寧が誰がその名前をつけたのか尋ねると、藍思追は両親がつけてくれたが両親は幼い頃に亡くなったと答えました。続けて温寧は字の”思追”は誰がつけたか尋ねます。藍思追は藍忘機と答えました。
藍思追から不思議そうに「私の名に問題でも?」と尋ねられた温寧は、慌てて君は私の遠縁の親戚によく似ていると言ってごまかします。
藍思追も内心、どこかで温寧の顔を見たことがあると思い始めるのでした。温寧はまた藍思追に、いつから藍忘機に指導されてきたのか尋ねます。藍思追はよく覚えてないが4~5歳頃だと答えました。
温寧は懐から蝶のおもちゃを取り出して、君が好きだと思ってさっき埠頭で買ったと言って渡しました。藍思追は驚いて、自分の懐から街で買った同じような蝶のおもちゃを取り出します。
感動した温寧が思わず藍思追の頬を触ろうとした時、金凌が剣を抜きました。藍思追が金凌の前に立ち「剣を収めよ」と言うと、金凌は藍思追を突き飛ばします。
温寧は金凌の前に行き「怒りは私にぶつけてくれ 抵抗はしない」と言いました。
舟の中で、藍忘機の琴の音で治療を受けていた魏無羨が外の若い弟子たちの声を聞いて目を覚まします。
魏無羨が舟を下りて金凌に「剣を下ろせ」と言うと、金凌は金子軒の形見の剣を抱きしめて泣き出してしまいました。一同はかける言葉が見つかりません……。
舟の中から江澄が「何を泣く 来い」と呼び、金凌はそちらへ走っていきます。
その後、江氏の屋敷に到着しますが、江澄の態度を見て察した温寧は屋敷の中には入らず外で待つと言いました。1人でいる温寧のところに藍思追が来て、乱葬崗での魏無羨の話を聞かせてほしいと言うのでした。
屋敷の中で宗主たちが協議を始めようとすると、江澄に来客の知らせがあります。来客は、思思と碧草という2人の女性。彼女たちから先に話を聞いた江澄は、宗主たちの前で2人にもう1度話をさせます。
妓女だったという思思は次のように話しました。
11年前、豪商に身請けされることになったが、正妻が嫉妬深く顔を傷だらけにされた。もう娼館には戻れなくなり、歳とった娼婦達が裏で稼ぐ仕事を一緒にするようになった。
ある日、大金をもらい、老いぼれを楽しませろと言われた仕事があった。連れて行かれた部屋には手足を寝台に縛り付けられた老人。寝台の後ろの布の陰には老人の息子らしき者がいた。
その老人はそのまま息絶えてしまった。その後、仲間の妓女達は全員殺されたが、なぜか自分だけは殺されず、11年間監禁されていた。最近になって助けられて逃げ出したが、誰が助けてくれたかは分からない。
話を聞いた魏無羨は、その老人は金光善、息子は金光瑶だと察します。
もう1人の碧草は金光瑶の妻、秦愫の実家である秦氏の侍女だったと言い、次のように話しました。
秦氏の妻は秦愫の縁談が決まった頃から塞ぎこむようになり、秦愫が嫁いだ後、容体はさらに悪くなった。秦氏の妻は亡くなる直前、衝撃の事実を侍女であった碧草に告白した。
金光善は酔った勢いで秦氏の妻を襲ったことがあり、秦愫はその時の子供だった。つまり金光瑶と秦愫は異母兄妹だと……。
46話:温寧が打ち明けたこと
宗主たちは口々に、金光瑶が異母妹だと知りながら秦愫を娶ったのは地位を盤石にするために秦氏の後ろ盾が必要だったからだと言いました。
碧草の話を聞いた魏無羨は、金光瑶が自分の息子を殺した理由を察します。
宗主たちも、金光瑶の息子が死んだのは兄妹間の子供は成長すれば愚物となる可能性が高いから、金光瑶が自ら殺したのだと騒ぎ始めました。
しかも金光瑶の息子殺しの罪を着せられたのは金光瑶の仙督就任に反対していた者。金光瑶は息子の始末と反対派の討伐で一挙両得だったと宗主たちは言いました。
魏無羨は碧草に、秦愫に手紙を渡したのは君か?と尋ねます。碧草が肯定すると、魏無羨はそのせいで秦愫が自殺したという自覚はあるのかと問いました。
また魏無羨は、碧草が侍女にしては立派な腕輪をしていることが気になります。魏無羨と藍忘機は物証のない思思と碧草の話を疑わしいと思いますが、宗主たちは金氏を討伐すると盛り上がり始めていました。
魏無羨と藍忘機は部屋から出て行きます。廊下を歩いていた2人は江氏の祠堂の前を通りかかりました。魏無羨と藍忘機は江氏の位牌にお参りします。
そこへ江澄が来て魏無羨に、破門されたのに両親と姉に合わせる顔があるのかと問いました。
立ち去ろうとする魏無羨に江澄は、おまえが藍忘機を助けたせいで両親が死に、温氏を助けたせいで姉まで犠牲となったと言って責めます。
魏無羨と藍忘機は祠堂から出て行きますが、江澄はなおも追いかけて責め続けました。体が完全に回復していなかった魏無羨はまた気を失ってしまい、藍忘機が抱きとめます。
それでも江澄は、魏無羨と藍忘機を紫電で攻撃しようとしました。そこへ温寧が飛び込んできて身を挺して2人を守ります。
温寧は江澄の前に立ち、魏無羨の剣”随便”を差し出して「抜け」と言いました。江澄はまた紫電で攻撃しますが、温寧は再び立ち上がって”随便”を差し出します。
江澄が怒りにまかせて柄をつかむと剣はするりと抜けました。驚く江澄。温寧は抜けたのは剣が江澄を魏無羨だと思っているからだと言います。
理解できずに取り乱す江澄に温寧は、その体内で霊力を生み出している金丹は魏無羨のものだからと言いました。藍忘機も驚きます。
江澄は自分の金丹は抱山散人に修復されたと反論。温寧は次のように真実を語ります。
魏無羨は言わなかったが、あの日山にいたのは本当は抱山散人ではなく自分の姉の温情。金丹が修復されたように感じたのは、温情が魏無羨の金丹を取り出して江澄に移したから。
魏無羨が白い目で見られても剣を佩かなかったのは金丹がなければ剣を抜いても持ちこたえられないからだった。また魏無羨が詭道術法を修めたのは金丹がなければ剣の道は進めないので他に方法がなかったから。
江澄は泣きながら、魏無羨が金丹の修復に送り出してくれた時のことを思い出していました。藍忘機も涙を流しながら、魏無羨を連れて立ち去ります。
温寧は江澄に”随便”を渡し、他に誰が抜けるか試してみろと言いました。江澄は乱暴に”随便”を受け取って走り去ります。
藍忘機と温寧は、まだ意識の戻らない魏無羨を舟に乗せて蓮花湖の中を進んでいました。船の上で、温寧は藍忘機に阿苑を世話してくれていたことのお礼を言います。
藍忘機は阿苑を世話することになったいきさつを次のように話しました。
温氏が処刑された日、魏無羨を捜しに乱葬崗へ行った。洞窟に隠れていた阿苑は病にかかっていたので雲深不知処に連れ帰った。病の影響で阿苑(藍思追)は以前の記憶がない。
藍忘機から藍思追に素性を告げなかったのかと尋ねられた温寧は、今が幸せな藍思追は気が重くなるような過去を知るよりも今のままでいた方がいいと言いました。
しばらくして目覚める魏無羨。3人で湖に浮かぶ蓮の実を採って食べていると、藍忘機のところに光る蝶が飛んできて”金光瑶がこちらに来ている”と知らせます。
魏無羨は金光瑶の隠し部屋の聶明玦の首級の横にこの近くの雲萍城という場所の土地の権利書があったことを思い出しました。3人は雲萍城へ行くことにします。
47話:廟の秘密
雲萍城の街を歩いていると、なぜか若者や子供たちにからかわれる温寧。魏無羨は温寧に宿で休むように言い、藍忘機と2人で土地の権利書の場所へ行くことにします。
その場所は廟でした。藍忘機はその廟で何かが陣で鎮圧されていると感じとります。破るのが困難な陣のため、2人は夜にまた廟に来ることにしました。
廟を出ようとした時、僧侶が参拝者に明日から3日間廟を閉めると話しているのを耳にします。魏無羨が詳しく尋ねると、その僧侶は建物の修繕のためだと答えました。
夜になり、廟に来た魏無羨、藍忘機、温寧。正面の門には結界が張られていました。魏無羨は温寧に正面で見張りをし、自分たちが出てこなかったら江澄に知らせるように言います。
魏無羨と藍忘機が庭園の方に回った後、遠くの空の色に異変があったのに気づいた温寧はそちらの方に走って行くのでした。
しばらくして廟の正面の道に仙子が走って来て、金凌が追いかけてきます。
一方、魏無羨と藍忘機が屋根の上から廟を覗くと、中には武器を持った金氏の弟子と僧侶たちがいました。そしてなんと藍曦臣もいたのです。
その時、正面の方から仙子の鳴き声と金凌の声がしました。金凌は金氏の弟子たちが中で弓矢を構えているとも知らずに、正面の門を叩きます。
門を開けてもらえなかった金凌は塀をよじのぼって来ました。金凌に向かって矢が放たれ、魏無羨は笛を投げて矢を止めます。
金凌は逃げましたが、今度は魏無羨と藍忘機に弓矢が向けられました。藍曦臣も2人が来ていたことに驚きます。
魏無羨と藍忘機は屋根から飛び降り、魏無羨は呪符を投げて金氏の弟子たちを撃退。その時、物陰から誰かが出てきて琴弦を飛ばして魏無羨の首に巻きつかせます。それは金光瑶でした。
金光瑶は琴弦を後ろから絞め、魏無羨を人質にとります。なすすべもない藍忘機に藍曦臣は自分は謀られて霊力を失い、武器が使えないことを明かしました。
そこへ僧侶たちに捕らえられた金凌が連れてこられます。僧侶が霊犬には逃げられたと報告すると、金光瑶は追いかけて殺せと命じました。
金凌は金光瑶が自分に贈ってくれた仙子を殺せと命じたことに驚きが隠せません。
金光瑶は僧侶たちに、観音像の後ろの地面を掘るのを急ぐように命じました。その後、金光瑶は藍忘機に、魏無羨を死なせたくなかったら剣を鞘に収めて自分の霊脈を封じるようにと言います。
魏無羨が止めるのも聞かずに藍忘機は金光瑶に従ってしまうのでした。
その時雨が降り始め、一同は観音像がある建物の中に入ります。しばらくして蘇渉が気絶した聶懐桑を連れて廟に来ました。
魏無羨が蘇渉を言葉で挑発し、蘇渉が魏無羨を斬りつけようとした時、外で騒ぎ声がします。外に出ようとした蘇渉は紫に光る鞭とともに入って来た爆風に弾き飛ばされてしまいました。
江澄が中に踏み込んできて、続けて仙子も走り込んできます。仙子が江澄に助けを求めに行ったようでした。金凌が仙子に蘇渉を咬めと命じたので、蘇渉は外に逃げ出し仙子は追いかけて行きます。
迎え撃とうとした金氏の弟子たちを江澄が紫電で撃退。金光瑶は江澄に琴で攻撃します。江澄が紫電で応戦し金光瑶は負けを認めました。
しかし武力では敵わないと悟った金光瑶は弁舌で江澄を攻めることにします。金光瑶は江澄が魏無羨を見ようとしないことを指摘しました。そして次のような話をします。
昨日江澄は魏無羨の剣を持ち、人に会うたびに抜かせていた。誰1人抜けなかったのに江澄は抜けた。剣は封印されていて魏無羨以外に抜ける者はいないはず……。
江澄が動揺しているところに金光瑶が斬りかかりました。江澄は体の数か所に剣を受けてしまいます。魏無羨も江澄に真実を知られてしまったことを察するのでした。