しごでき姐さんとワンコ男子の恋は、ボールのようにあっち行ったり、こっち来たり。
愛なんて、ただそれだけのこと。
1話:“やあ 梁友安” “はじめまして 宋三川”
32歳、独身。仕事は安定。年収もいい方。70平方メートルのマンションに住んでいます。子供を持つ予定はないけど子供は好きです。一二三を引き取るためのスケジュールも組み立ててきました!
梁友安はオーナーに犬の引き取りを申し出に面接に来ていました。伊尔薩のオーナーの娘はひどい犬アレルギーになってしまったので、これ以上飼えなくなった犬を安定した信頼できる思いやりのある人に託したいと広告を出したのです。
ところが折り悪く面接?の最中にもガンガン仕事の電話がかかってきます。忙しくては世話が出来ないですね、と断られてしまいます。
梁友安はくじけません。勤めているY-Space Sportsがスポンサーをするマラソン大会を成功させたら、絶対に今度こそ異動してワーカホリックな毎日は終わりにすると決意しています。最後のお勤め、マラソン大会を無事乗り越えよう。
マラソン大会当日はトラブルだらけ。アシスタントを務める蒋傑副社長を会場に案内すると、席順が誤っています。広報写真などに写る時に中央に座る深興銀行の王社長の隣は蒋傑でなければならないはず。梁友安はそっと近寄り、名札を入れ替えます。
会場に様子を見に行けば今度は大会の公式ペースメーカーが揉めています。クロージングペーサーの青年が、兎の耳を付けるのを嫌がっています。会社の担当者は高飛車に金が欲しければ格好つけるな、と言い放ちます。梁友安は担当を代わり、青年に話しかけます。
青年の名前は宋三川。兎耳にリボンまでつけたカチューシャをなぜつけなければならないか納得できません。リボンはやり過ぎよね?と梁友安は飾りを破り取って代わりに犬のシールを貼ります。
「これで少しは良くなったと思わない?」にっこり笑った笑顔に宋三川は見とれてしまいます。
おとなしくカチューシャを付けてスタートラインへ向かおうとした宋三川を止め、外れかけたぜっけんを止め直してあげる梁友安。安全ピンを刺す手が冷たく背中に触れます。
梁友安は「報酬を与えるのは会社なのだから他人を見下すような態度を取らないように」と、担当者をたしなめました。そしてレースがスタートします。
競技スポーツはまさに過酷で、最終的に優勝台に上がる選手をどの会社が協賛しているかがカギになります。Y-Space Sportsは梁友安が選択した3人だけで、酷智は10人もの選手に協賛しています。
5人の予算があったのに2人分削っての予算で、ペースメーカーを雇った梁友安の判断は正しかったのか。
一方、宋三川はペースメーカーとして時計を確認しながら走っていました。ところがそこに、一般の女性マラソン愛好者がわざと体を寄せて走ります。
「完走したらWeChatに登録して」など、逆ナンパで宋三川を困らせます。無視してもベタベタしてくるので、うんざりした宋三川はついペースを上げてしまいます。
マラソンの結果はY-Space Sportsが協賛した3人が1-2-3フィニッシュで、梁友安の選択眼のすばらしさが光りました。
蒋傑は喜びますが、レースの勝敗が決したその同じころ、[Y-Space Sports後援のランナーがビルから転落 遺体で発見される]という記事がネットに掲載されました。
梁友安はすぐに現場に向かって警察の話を聞き、周辺の警備にも声をかけて広報部門にもすぐに連絡します。
走者たちが通過した後、マネキンが三階から落下もので怪我人もなく誤報でした。誰かがY-Space Sportsのイメージを悪くするための悪意ある行動だったようです。
梁友安は、初動の公式コメントを発表を終えてすぐまた会場に戻りました。すると朝のペースメーカーがまた担当者と揉めています。
タイムリミットを守らず、ストーカー女性を振り切るためにペースアップした宋三川に、正規の金額を支払わないと担当者は言います。梁友安は「この場は任せて」と言い、正規の金額通り封筒を渡します。
「私たちは皆 長い一日を過ごしたのよ。お互い物事は難しく考えないほうがいいわ」
そう言って去ろうとする梁友安に宋三川はペットボトルの水を渡します。忙しくて余裕がなかったため、唇がカサカサに乾いていることに気が付いたからです。
お礼を言う梁友安の名札を宋三川はしっかり見て名前を記憶しました。
長い一日の終わり、梁友安は親友の娘、彼女の名づけ娘を幼稚園に迎えに行きます。母親である羅念は予定していたより残業になってしまいました。
子守をしながら家でも仕事をする梁友安。羅念は帰宅して、二人で乾杯します。「これでやっと異動願いが提出できる」
羅念は羅勒を全寮制の小学校に入れるといいます。栄養士の仕事が最近忙しくなっていて、出張もあるし帰りも不規則で、シングルマザーで彼女を育てるにはそれしかないと判断したのです。
梁友安はそれよりも自分と同じマンションに引っ越して来れば、子育てを手伝えるし2件で家政婦を頼んでお迎えをして貰えばいいと提案しました。
羅念は「考えてみる」と、ありがたそうに言います。「あの頃 私が毅然とした態度で離婚することができたのは親友から勇気を貰ったからだ」
マラソン大会が終わってやっと移動の夢がかなうと期待した梁友安でしたが、取締役会議で高会長の親類でもある高力部長に上司の蒋傑はマネキン事件のことでケチを付けられてしまいます。
彼は梁友安に犯人を徹底的に調べ上げろと命令されてしまいます。
宋三川の義理の父は、がん専門病院の前でカツラ店を営んでいます。元バドミントン選手だった母とは、彼がストリンガー(ガットをはる仕事)時代に出会いました。その技術を生かして今はカツラの調整などを行っています。
マネキンがかぶっていたそのウィッグが義父の店のものであるのではないかと思った宋三川は、梁友安の会社に会いに向かいます。
2話:“あなたの潔さに感動したの”
会議が終わるまでの間、2時間も下で人が待っていたというので、梁友安は警戒気味にやってきました。あの時のランナーであることは気が付きましたが、何の用なのか、そして自分の名前をなぜ知っているのか?
そのことを尋ねると、「Y-Space Sportsのロゴは大会の至る場所にあったし、彼女が名札を下げていたのですぐに分かった」と答えます。それでも彼がここへ来た理由は全く見当がつきません。
マラソン大会当日にビルから落ちたマネキンは販促用のモデルじゃないんでしょう?彼は切り出しました。何かの取引に来たのかと警戒を強める梁友安。
その態度に失望した宋三川は時間の無駄だったと帰ろうとします。梁友安は意図を誤解したことを素直に謝ります。だったら彼は何のために2時間も待っていてくれたのか……
二人は倉庫に向かい、マネキンがつけていたウィッグを確認します。確かに義父の店の商品でした。シリアルから誰に売られたものか確認してみましょうか?と三川が尋ねると友安は直接話を伺いに行きたいと答えました。
普段はこんなおせっかいは焼かない方だが、昨日の礼をしたかったと三川は言います。
人に借りを作るのは好きじゃない。
友安は三川がペースを上げた時を目撃していたと言います。お金がもらえなくなるとは思わなかったのかと尋ねると、それは思ったけどそれ以上に女性にしつこくまとわりつかれる方が不快だったと答えます。
「あなたが前進しようと決めたとき あなたの潔さに感動したの」と、友安は笑顔になりました。
二人はWeChatを交換し、カツラ店では安従に検証を依頼します。カツラを買いに来た人物は大衛馬。アリペイで支払われていたので、友安はクレジットの決済トラブルと称して電話を掛けます。
折り返しかけきた電話番号はY-Space Sportsの固定電話番号でした。会社に戻って社員検索すると、営業部の社員でした。
蒋傑に報告すると「このことは二人の胸の内にしまっておくように」とくぎを刺されました。ではこの仕事が終ったので異動のことをともう一度言うと、蒋傑は話をすり替え始めます。
友安は「約束だった」必死にと食い下がって訴えますが、昇給と休暇でごまかされ移動願はシュレッダーに吸い込まれてしまいました。
徒労のあまり疲れ切って羅念のもとを訪れた友安は、仕事における女性の不公平について愚痴を言います。
「女性たちは自分の仕事が、性差以上の価値を持つように努力するしかない。そうすることでプライベートは仕事の後回しになってしまう。」必要不可欠な存在になろうとしたことが仇になって結局アシスタントとして手放してもらえなくなっただけでした。
安従カツラ店では義父と義子が会話をしています。安従は、今日来た美女は誰なのかと詮索し、三川は誰でもないと答えます。安従は独身男とばかりつるまず、恋愛するようアドバイスしますが、三川に自分の心配をしろと反撃されます。
安従は7年前に出て行った三川の実の母、童鹿の帰りを待っていると三川は指摘します。最早生きているかすらわからない元妻を待ち続ける無意味さを腹立たしくさえ感じます。
2人は、そんなイライラした夜を過ごしていると友安の携帯電話が鳴ります。電話を掛けてきたのは蒋傑でした。
「すぐに ウィスパー・バーに来るんだ。紹介したい人がいる」
友安はうんざりしながらも着替えて化粧して出かけます。紹介されたのは、スポーツ業界のトップヘッドハンターのアレックスでした。WeChatを交換してほんの数分の会合し、車が来て二人を見送ります。これが彼女の仕事なのです。
翌日。蒋傑は、異動の話は始めからなかったかのように、新しいプロジェクトを説明します。アンダードッグ・プロジェクト。
まだ無名のポテンシャルのあるアスリートを見つけてトップ選手となるまで常にケアとサポートを提供。Y-Space Sportsの広告塔になって貰い、選手とのタイアップで売り上げを伸ばす。
蒋傑はは、このプロジェクトが終われば異動を必ずさせると言いますが、選手が育つのには一体何年かかるのか。異動の夢はまた遠ざかってしました。
アレックスは深圳新翊スポーツトレーニングセンターに良い選手がいるとだけ伝えてきました。初めて互いに仕事をするので、友安たちの判断力を試してみたいということなのでしょう。
どの選手とは言わず場所だけ指定してきたのです。友安はそのバドミントンチームのコートの中に三川の姿を見つけました。
チームから送られてきた資料の本命の選手、金翌と対戦しています。金翌はことあるごとに、成績が振るわないかつてのスター選手、三川にコートの掃除や雑用を言いつけたりガマにするなどの意地悪をしていました。
二人の対戦は三川がリード。三川の資料は事前に送られてきたものの中に含まれていません。コーチに尋ねると、以前は天才的なアスリートで一時はライバルがいない状態だったのですが、突然フォームが崩れてしまいパフォーマンスが不安定になったといいます。
そして、ゲームは18-18の引き分けを迎えました……
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