「風起隴西(ふうきろうせい)」3話・4話・5話ネタバレあらすじと感想。燭龍が数日前に情報を送ったと聞いた陳恭は役所で早馬の記録を調べていました。
そこへ郭剛が来て、白帝を暗殺するために荀詡という新しい密偵が送り込まれたようだと伝えるのでした。
3話:燭龍の連絡手段
荀詡から数日前に燭龍が情報を送ったと聞いた陳恭は天水の役所でこっそり早馬の記録を調べていました。そこへ郭剛が陳恭を遊びに誘いに来ます。陳恭は慌てて記録をすり替え、火事の記録を調べていたと言ってごまかしました。
そんな陳恭に郭剛は、燭龍によると白帝を暗殺するために荀詡という新しい密偵が送り込まれたようだと伝えます。陳恭はなんとか平静を装うのでした。
蜀漢では李厳(イン・ジューション)が司聞曹を統括することになり、組織の粛正に乗り出して燭龍が誰か炙り出そうとしていました。
帰宅した陳恭は荀詡に、郭剛が燭龍から情報を得た時刻と一致する早馬の記録はなかったと報告します。続けて陳恭は郭剛は燭龍からの情報ですでにお前の姓名と任務を知っていると言いました。
荀詡は思わず飲もうとしていた茶を吹き出してしまいます。陳恭と荀詡は燭龍の連絡手段が早馬でないなら、陳恭の連絡係をしている谷正が怪しいのではないかと考えました。荀詡は谷正に会うことにします。
同じ頃、糜冲も谷正が怪しいと睨んで動きを見張らせ、また荀詡が山に潜ませているという蜀漢の兵も捜索していました。
谷正と宿で落ち合った荀詡は白帝が送った情報をすり替えたのではないかと尋ねます。怒って宿を出て行こうとする谷正。
そこへ陳恭の仲間の林良が、もうすぐここへ糜冲軍が踏み込んでくると知らせに来ました。谷正は裏切り者と屈辱されるより死を選ぶと言って自害してしまいます。林良は荀詡を連れて逃げました。
4話:竹鵲の使い道
荀詡は陳恭に谷正が赤帝という間諜とも接触していたと話していたが、蜀漢で赤帝という間諜は聞いたことがないと言いました。また、谷正は赤帝と矢文で連絡をとり合っていて顔を合わせたことはないとのこと。
陳恭は燭龍が蜀漢で架空の赤帝という間諜をでっち上げ、谷正は利用されていたのではないかと推理しました。陳恭は自分の濡れ衣を晴らすため、燭龍の存在を知る郭剛をかどわかして証人にすることを考えつきます。
珍しいものが好きな郭剛は陳恭に”竹鵲”の復元を命じていました。竹鵲とは春秋時代の公輸子という工匠が竹や木で作った鳥の翼のようなもの。
陳恭は冒険好きな郭剛を竹鵲で一緒に飛ぼうと誘えば話に乗ってくると踏んでいました。そして2人が降り立ったところに荀詡が待ち伏せし郭剛を眠り薬で眠らせてかどわかすという策を考えたのです。
陳恭が竹鵲の完成を報告すると、郭剛は予想に反し竹鵲を遊びに使うのではなく蜀漢の連弩の設計図を盗むために製造所に潜入する任務に使うと言い出しました。
郭剛は陳恭と、糜冲軍の者を潜入させるつもりでしたが、陳恭を疑っている糜冲は自ら同行すると申し出ます。
司馬である糜冲と主簿である陳恭が同時に姿を消したら蜀漢の密偵に勘づかれると言って却下する郭剛。
しかし糜冲は山道での馬車の事故に見せかけて自分と陳恭が死んだことにすればいいと提案し、陳恭と糜冲が潜入することになります。
帰宅した陳恭は荀詡に、馬車の事故で自分が死んだことになれば荀詡の任務も終わったことになって帰国できると言いました。
さらに陳恭は潜入の道中で糜冲を殺して自分が糜冲になりすませばこの世から陳恭は消えると付け加えます。
陳恭は荀詡が蜀漢から持ってきた毒塗りの刀を持って行くことにしました。また今回蜀漢に潜入する2人を支援するのは五仙道という曹魏に通じている組織。
五仙道には陳恭の妻である翟悦が聖女として潜入していて、陳恭は翟悦に会えることを喜ぶのでした。
陳恭は荀詡にも明日ここを発つように言いました。
5話:柳瑩との出会い
陳恭は商人、糜冲はその従者という身分証で蜀漢に潜入することになります。郭剛が役所で2人の送別の宴を開いている時、糜冲軍の者が生け捕りにした蜀漢の兵が”白帝は郭剛の側近だ”と白状したと報告に来ました。
郭剛は蜀漢の兵を連れてきて陳恭と糜冲の顔を見せるように言います。最初に陳恭を見た蜀漢の兵は違うと答えます。次に糜冲のそばに連れて行かれた蜀漢の兵は軍の者の剣を奪って糜冲に襲いかかりました。
他の軍の者が蜀漢の兵を斬り殺します。郭剛は最初から暗殺するために近づくことが目的で自白したのだろうと言いました。
蜀漢では北伐失敗の時に失脚していた李邈(チャオ・チョン)が李厳の指示により馮膺の配下として返り咲くことになります。
陳恭は泳げない糜冲を水難事故に見せかけて殺すつもりでしたが、糜冲は途中で経路を変え水路を避ける道で行くと言い出します。
荀詡は蜀漢への道中で山賊に襲われていた楽師を救いました。楽師は柳瑩(アンジェラ・ベイビー)と名乗り、曹魏軍に攻められて他の楽師たちと楽坊から逃げる途中に山賊に襲われ、他の楽師たちは皆死んだとのこと。
柳瑩は帰る家を失ったのでかつての師匠の家まで送ってほしいと荀詡に頼みます。師匠の住む町に着き、柳瑩は荀詡にお礼として愛用してきた竹笛を渡すのでした。
司聞曹に戻った荀詡は馮膺に、白帝が情報を送った経緯に問題はなかったと報告します。馮膺から谷正の死について尋ねられた荀詡は白帝が関与していると嘘の報告をしました。
また馮膺は荀詡に白帝を始末した方法も尋ねます。荀詡は白帝が糜冲と馬車で山へ巡視に行った時に矢を放って馬を驚かせ、崖から転落させたと言いました。
荀詡は山に潜ませていた蜀漢の兵は自分を逃がすために殉死したと報告します。
一方、糜冲は馬車と竹鵲を山中に隠し、馬で五仙道に向かうと言い出していました。