「風起隴西(ふうきろうせい)」24話(最終話)のあらすじとネタバレ感想をまとめました。楊儀は荀詡に嫌疑人から供述を引き出したと言い、これから諸葛亮に報告に行くと言って去って行きます。その後、荀詡が「なぜだ?」と尋ねても陳恭は笑うだけで何も答えず……。
「風起隴西」24話(最終話)のあらすじネタバレ
荀詡が廊下で兵たちともめていると楊儀だけが出てきます。楊儀は荀詡に、嫌疑人から供述を引き出したと言い、これから諸葛亮に報告に行くと言って去って行きます。
1人で部屋に入った荀詡が「なぜだ?」と尋ねても陳恭は笑うだけで何も答えません。荀詡は陳恭を連行するように命じます。
陳恭が連行された後、部屋に湯呑が2つ置いてあるのを見た荀詡は楊儀と陳恭の関係が取り調べ人と嫌疑人の関係ではないと気づき……。
1ヶ月後、北伐は曹魏から陰平と武都を取り戻して終結。
楊儀は諸葛亮に”曹魏の間諜の陳恭”が李厳を唆して北伐を妨害しようとしていたと報告しました。ところが諸葛亮は楊儀が自分に無断で司聞曹を政争に利用したと見抜き立腹します。
その後、諸葛亮が李厳の面会に行くと、楊儀に命じ司聞曹を動かして失脚させるとは狡猾な手段だと言って非難されました。諸葛亮は楊儀がしたことで自分は全く知らなかったが確かに不当な手段だったと認めます。
しかし諸葛亮は手段は不当だったが結果は正しかったと明言し、李厳に二心があったから司聞曹に唆されたのではないかと指摘しました。そして李厳を捕らえてこそ国が滅亡を免れると言うのでした。
諸葛亮は孫呉と結べば蜀漢は30年は平和を保てるが、もし李厳が論ずるように南征として孫呉を侵攻すれば曹魏に機に乗じて攻め入られ蜀漢は3年で滅亡するだろうと言うのでした。
荀詡は1ヶ月間、事案に関わることを禁じられ、その間に陳恭の事案は結審しました。陳恭が斬首されることになったと聞いて荀詡は牢に面会に行きます。
陳恭に会った荀詡は、蜀漢に背いたのは不忠、義兄弟を殺そうとしたのは不義、妻を殺した曹魏と内通したのは不仁、自分を我が子のように扱った李厳に汚名を着せたのは不孝だと言いました。
荀詡は陳恭にお前がそんなことをしたとは信じられない、理由を言えと迫ります。陳恭は次のように理由を話しました。
命を受けて曹魏に潜入し郭淮の侍衛長になった。郭淮に機密を盗む現場を押さえられたが咎められることはなく、”馮膺が陳黻を売った”という内容の文書を見せられた。
そして曹魏側につき、計画を成功させるために荀詡を利用した。蜀漢に戻ってきたのは父を害した者どもを始末するため、つまり馮膺を殺し、李厳を唆して国を裏切らせるためだった。
話を聞いた荀詡は信じないと言い、陳恭が曹魏の計画を着実に進めているように見せかけて実は楊儀と馮膺に反間計(敵の間諜を利用する計略)を授けられていたことを見抜いていました。
荀詡は自分の推理を次のように語ります。
郭淮は陳恭の忠誠心を確かめるために荀詡を殺せと命じた。五仙道が関所を襲ったのは荀詡をおびき出して殺害させる機会を作るため。
また蜀漢側も燭龍の捜査を止めない荀詡を殺せと言い出した。双方に殺害を迫られた陳恭は自分が射たように見せかけて実は林良に矢を射させて負傷させた荀詡を監禁した。
そして事態が収まってから荀詡を安全な場所に移すつもりだった……。任務も遂行できて荀詡も殺さずに済む作戦だったが、予想外にも荀詡が自力で脱出してしまった。
そのせいで本来は馮膺が死ぬはずだった策を変更して自分が犠牲になるしかなくなった。
荀詡の話を聞いた陳恭は間諜には墓場まで持っていく秘密があると言います。そして兄弟同士で殺し合い、夫婦も共に暮らせぬ日々にはうんざりだと言うのでした。
そういわれた荀詡は私がお前を殺したのと変わらぬと言って泣きます。陳恭は私こそが燭龍だと言ってもう捜査するなと念を押しました。
陳恭が処刑される日、復職した馮膺は荀詡に孫呉へ行って新たな情報網を作るように命じました。荀詡は馮膺に陳恭を翟悅と同じ墓に入れてほしいと頼みます。
孫呉へ向かう船上、荀詡は同行する林良から次のように明かされます。
陳恭から荀詡が1ヶ月経っても葛藤していたら伝えてほしいと言われたことがある。
穴蔵からの脱出は陳恭の思惑どおり。そのためにわざと穴蔵に薬の茶碗を残したり、火打ち石を落としたりするように陳恭から指示があった。陳恭は穴蔵に抜け道があることを知っていて荀詡は必ず見つけ出すと言っていた。
翟悅が死んだことで陳恭は自分を責め、その時から死を求め始めた。荀詡のせいで死ぬわけではない、思いつめるなと言っていた。
陳恭は間諜としての暮らしに辟易していて、本当は燭龍を捕らえたら翟悅と隠居するつもりだったのだ。
「風起隴西」24話(最終話)の感想
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