ロルカン・フィネガン監督によるサイコスリラー映画「The Surfer(原題)」がカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、主演のニコラス・ケイジが6分間のスタンディングオベーションを受けたことが話題になっていると米各紙が報じています。
「The Surfer」
長いアメリカ生活を終え、故郷のオーストラリアに戻ってきた男がいました。彼は幼少期を過ごした人里離れたビーチに息子と一緒に訪れ、そこで地元のサーファーたちに遭遇します。
彼らはそのビーチを自分たちのものだと主張し、息子の前で男に対して容赦ない侮辱の言葉を浴びせました。
それでも男は諦めずサーファーたちに逆らい、ビーチに居座り続けたのです。彼の心には、この場所を守りたいという強い意志がありました。しかし、対立が激しさを増すにつれて男の精神は限界に追い込まれていきます。
日に日に増すプレッシャーの中で、男の正気は揺らぎ始めました。自分が誰であるのか、何のためにここにいるのか、そのすべてが曖昧になっていったのです。彼のアイデンティティは崩れ落ち、人生の目的さえも見失いかけてしまいました。すると男は、かつての自分を取り戻すために、そして息子のために戦いに終止符を打つ決意を固めるのです。
6分間のスタンディングオベーション
ニコラス・ケイジは、カンヌ映画祭でプレミアム上映されたサイコスリラー映画「The Surfer(原題)」が6分間のスタンディングオベーションを受けたことが話題になったと米Varietyが報じました。
ニコラス・ケイジは終始楽しそうに笑顔を浮かべ、会場中に手を振るとマイクを手に取り、「ラットを食べろ」をフランス語でどう言うのかを尋ね、「マンジェ・ル・ラ!」(映画のセリフ)と叫んで観客を喜ばせました。
「The Surfer」は、ロルカン・フィネガン監督による作品でニコラス・ケイジが主演。幼少期を過ごしたビーチに息子と共に戻り、サーフィンを楽しもうとする男を演じます。しかし、所有権を主張する地元のグループに屈辱を与えられ、やがて夏の厳しい暑さの中で彼を限界まで追い詰める争いに巻き込まれていきます。
「The Surfer(原題)」には、ジュリアン・マクマホン、ニコラス・カシム、ミランダ・タプセル、アレクサンダー・バートランド、ジャスティン・ロスニアック、ラヘル・ロマーン、フィン・リトル、シャーロット・マギも出演しています。
ニコラス・ケイジは昨年「あと3、4本の映画で引退する」と仄めかしていましたが、現在の彼の映画ラインナップは2024年7月12日に全米公開されるホラー映画「Longlegs(原題)」や、「ガンズ・アンド・キラーズ」など充実しています。
ただ、以前「テレビにもっと集中したい」と述べていたこともあり、「Noir(原題)」と題された実写シリーズではスパイダーマン・ノワール役に復帰する予定となっています。