『13サーティーン/誘拐事件ファイル』ネタバレあらすじと感想。空白の13年間。誘拐された少女に起こった事とは?

サスペンス
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『13サーティーン/誘拐事件ファイル』13歳の時に誘拐されたアイビー。13年の月日を経て保護されたものの、空白の時間には多くの謎がありました。彼女は単なる被害者なのか?警察は犯人を捕まえることができるのか?

作品情報

製作:2016年 イギリス

原題:Thirteen

監督:チャイナ・ム=ヤング、バネッサ・カスウィル

キャスト: ジョディ・カマー、アネウリンバーナード、バレン・ケイン、リチャード・ランキン

公式サイト

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『13サーティーン/誘拐事件ファイル』キャスト紹介

主要キャスト

アイビー・モクサム(ジョディ・カマー)

13歳の時に誘拐され、13年後に保護される。

クリスティーナ・モクサム(ナターシャ・リトル)

アイビーの母親

アンガス・モクサム(スチュアート・グラハム)

アイビーの父親。アイビー誘拐後、秘書と不倫関係に陥っていましたが、アイビーが発見され秘書と別れることにします。

エマ・モクサム(キャサリン・ローズ・モーリー)

アイビーの妹

クレイグ・ワッツ(ジョー・トレイン)

エマの婚約者。モクサム家に同居しています。

エリオット・カーン役(リチャード・ランキン)

アイビーの事件を担当する警部。

リサ・マーチャント(ヴァリーン・ケイン)

エリオットと共に、アイビーの事件を担当する巡査部長。

ティム・ホブソン(アイナリン・バーナード)

アイビーの元カレ。アイビー誘拐後、結婚しましたが、アイビーになかなか言い出せず苦悩します。

エロイーズ・ワイ(エレナー・ウィルド)

アイビーの友人。誘拐時、アイビーと会う約束をしていたのですが、約束の場所へ行かなかったことでアイビーが誘拐されてしまったと少し罪悪感を持っています。

マーク・ホワイト(ピーター・マクドナルド)

アイビーを誘拐した犯人

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『13サーティーン/誘拐事件ファイル』のあらすじ

イングランド田舎町の住宅街のある家から、青白い顔をした寝間着姿の女性が裸足で出てきて公衆電話にかけより助けを求めました。

それは13歳の時に誘拐された少女アイビーでした。

13年の時を経てアイビーは警察に保護されます。

リサとエリオットは、犯人逮捕のためにアイビーを尋問しますが、アイビーは詳細を語ろうとしません。

家族の迎えで家に戻るも、13年という長い間に家庭環境はすっかり変わっていました。

しかし、バラバラだった家族はアイビーの為にひとつになろうと努力します。

警察は犯人の家を特定するも、駆け付けた時には彼女がいたという地下室はきれいに消毒され、アイビーの痕跡はすっかり消されていました。

警察は手がかりを失うも、他の部屋でアイビーがいた形跡を発見します。

そんな中、アイビーのニュースを見た当時のボーイフレンド・ティムがアイビーを訪ねてきます。

アイビーは、ティムと話すときは少し明るい表情になりました。しかし実はティムは結婚しており、その事実を言い出せずにいたのです。

必死で犯人捜しを行う警察。

しかし犯人が見つかるどころか、今度はアイビーの身代わりとして10歳の少女フィビーが誘拐されてしまいます。

リサとエリオットは、犯人の情報を集めるうちに、アイビーと犯人の意外な接点を見つけていくこととなり……。

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『13サーティーン/誘拐事件ファイル』の見どころ

犯人の正体

アイビーが保護された場所とアイビーの事情聴取によって犯人の家が特定されます。

犯人の名前はマーク・ホワイト。彼は当時アイビーが通う中学校の職員として働いていた男でした。

誘拐犯が早くも1話で発覚しました。しかし、そこから犯人が実際に登場するまでかなりの時間がかかります。

犯人の居場所を突き止めることができない警察をあざ笑うかのように、ホワイトはアイビーが保護された後すぐに別の少女フィービーを誘拐したのでした。

アイビーは本当に逃げ出せなかったのか?

リサとエリオットは、フィービーを探す手がかりを見つけようと、アイビーをホワイトの家に連れて行きます。

誘拐されていた時の記憶の一部を思い出したアイビーの様子を見て、リサはアイビーが本当にずっと逃げれない状態であったのか疑問に思います。

そこでリサは、2013年にあるショッピングモールの防犯カメラに写っていたアイビーの姿をアイビー本人に見せます。

カメラには、一度ホワイトから離れトイレに行ったアイビーが、自らホワイトを探して彼のところへ戻っていく様子が写っていました。

リサは、アイビーは13年の間に逃げれるチャンスがあったけれど、自らの意思で残っていたのではないかと”ストックホルム症候群”を疑います。

実際の誘拐事件などでも、体を拘束されていない軟禁状態でも被害者が逃げ出さないというケースを聞くことがあります。

その理由は、マインドコントロールされていたり、様々な心理的要因があるそうです。

リサの疑った”ストックホルム症候群”とは、ハイジャック事件や強盗監禁事件などで被害者が解放された後も被害者が加害者を弁護するという不思議な現象の事を指すそうです。

監禁後に、犯人が紳士的に振る舞い、また警察官にいつ踏み込まれるか分からない状況で、犯人と被害者の間で奇妙な運命共同体意識が生まれた結果、このようなことがおこることもあるとのこと。

アイビーも、長い誘拐生活の中でホワイトと奇妙な人間関係が築かれていたのかもしれません。

ダメダメな警察

アイビーの誘拐事件を捜査する警察が、色々とミスを犯してしまうことで、アイビーが危険にさらされることとなってしまいます。

フィービーを助けるために、ホワイトの要求を呑んで待ち合わせ場所へ行くアイビー。

警察はあちらこちらに配置され、アイビーにもマイクが装着されていたのですが、まんまとかわされアイビーがまたホワイトに誘拐されてしまいます。

こんな展開、ありえないでしょ!なにやってるんだ警察は!! と突っ込みたくなる瞬間です。

さらに慌てたエリオットは、体を張って犯人の車を阻止しようとしますが、結果リサを命の危険にさらしてしまうことに……。

このように、警察のミスなくスムーズ過ぎる展開はドラマの面白みに欠けるかもしれませんが、ちょっとストレスがたまるシーンでした。

アイビーとホワイトの関係

ストーリー後半では2人の関係が明らかとなっていきます。

誘拐している間、アイビーの事を”アリソン”と呼んでいたホワイト。

もしかしたら、誰かの身代わりとしてアイビーを置いておきたかったのかもしれません。

結局、アイビーはホワイトの事を好きでも何でもなく、ただ我慢していただけのようでしたが、なんとアイビーは監禁されている間にホワイトの子供を身ごもった経験があったのです。

子どもは流産してしまったようですが、2度目の誘拐のあと、アイビーはまた2人の子どもを作ろうとホワイトからいわれました。

アイビーは、なんとかホワイトの機嫌を損ねないようにしつつ、脱出を画策しましたがあえなく失敗。

アイビーの愛を得ることができないと悟ったホワイトが取った行動、そして必死に逃げ出そうとするアイビー。

最後の最後まで結末が分からずドキドキすること間違いなしです。

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『13サーティーン/誘拐事件ファイル』の感想

イギリスドラマならではの、暗い感じで進んでいくストーリーは、同じ誘拐ドラマ『ファインディング・カーター』とは全く違う雰囲気です。

しかし、この重苦しい空気がよりリアル感を引き出し、それぞれの心の中にある苦悩や葛藤を上手く描くスパイスとなっています。

純粋無垢な13歳の少女アイビーが、力強い26歳の女性へと変化していく姿に注目です!