しごでき姐さんとワンコ男子の恋は、ボールのようにあっち行ったり、こっち来たり。
愛なんて、ただそれだけのこと。
6話:“お姉さん コーヒーおごってよ”
いかにも恋愛中を公言する態度の奈特に友安は腹を立てました。友安は自分が成熟した大人なので、自分が望まないことが何か、見通すことができると主張し、奈特を拒みました。
きみのように、男を尊敬したくない、それでいて無能な男を見下したくないと思うような女性はいったいどんなベターハーフを見つけるか見ものだと、負け惜しみを言う奈特を三川は眺めていました。
「お姉さん コーヒーおごってよ」三川は友安をその場から連れ出します。
三川と金翌がY-Space Sportsを訪れたのは、金翌が絶版になったラケットを友安にかき集めろという無茶な要求をするためでした。友安はサンプルとして、ラケットを預かると、金翌をタクシーで送らせました。
三川にはそのまま残って貰い、自社のラケットを試してみないかと声を掛けます。2か月後の大会で金翌に勝って見せてと友安は三川に期待を寄せます。
一方蒋傑は家族との関係がしっくりいっていません。土曜日は妻と息子の三人で食事をする約束となっていますが、いつも最後は口論となってしまいます。妻の陳可はせっかく作った料理を二人が楽しまず、ただ咀嚼するだけなのにウンザリしています。
息子の焦焦は親友の陳哲の誘いでクラブに遊びに出かけます。そこにはセレブのふりをしようとやってきた梁桃が動画を撮り始めます。先日の無礼な態度に腹を立てて覚えていた焦焦は梁桃に俺を覚えていないのか、と声を掛けます。あなたは覚えていないけどその時計は覚えていると彼女は答えます。
俗物的な梁桃の態度に、焦焦は呆れますが、梁桃は自分はビジネスのためにやっているのだから、金持ち二世のボンボンが遊び浮かれているのとは違うと軽蔑をあらわにします。二人は互いに印象が悪いまま別れます。
そして、注目のバドミントンの試合当日がやってきます……
7話:“俺たち もう会えなくなるの?”
金翌は準々決勝で三川に敗れました。金翌は悔し紛れに、三川、そして友安ををわざと困らせるため、靴が滑って足をくじいたことが原因だ、Y-Space Sportsのシューズに履き替えたせいだ、Y-Spaceと契約したことを後悔しているとインタビューで発言します。
その動画は業界内で広く拡散されてしまい、蒋傑は会長の前で、ライバルの高部長に突き上げられます。友安は、製品試験のレポートを提出し、シューズ自体には問題はなく、金翌を代言人に選んだ自分の責任だと辞意を表明します。
蒋傑は部署に戻ると、友安を怒鳴りつけます。友安の用意した提案書も見向きもせず、出て行けと言います。
三川は自分が金翌に勝ったことで、こんな騒ぎになってしまったと心配してY-Space Sportsにやってきました。騒ぎを知ると、荷物をまとめている友安に声を掛けます。
「顔をあげて 歩きだせ 俺がすぐ後ろにいるから」そうして二人はY-Space Sportsを後にしました。
退職して時間も出来たので、友安は手術を受けることにしました。母親は子供が要らないのと、子供が出来ないのでは話が違うと心配します。友安は子供を持てるか どうかではなく一人の女性として愛される価値があると思う人でないと自分には相応しくないと言います。
三川は、金翌が先日のマラソン大会に彼が参加した写真をネタに、解雇を要求したことを知ります。コーチは別のスポーツクラブの推薦を紹介しますが、三川は別のことがやりたいと断ります。
友安の手術を知った三川は見舞いに行きます。友安はY-Space Sportsを退社し、三川は深圳新翊スポーツトレーニングセンターを退団しました。
「俺たち もう会えなくなるの?」「たぶんそうね」友安が退院のときには、家族が迎えに来るというので、三川はさようならを言って去って行きました。
8話:“心拍数 毎分108回”
友安は梁桃を家に呼びます。友安は海外留学のときに父親の梁樹に借りたお金をこれまでに貸した額と相殺しました。梁桃には、Y-Space Sportsのインターンの職を紹介し、これですべて清算と宣言します。今後は一切梁父子とは関わらないと告げます。
三川は未練がましく、ワンタン屋で友安と偶然会わないか期待して通っていることを安従に揶揄われます。直接彼女に連絡すればいいのにと言われても、素直に連絡が出来ません。
蒋傑はアンダードッグプロジェクトをなぜ、テニスではなくバドミントン始めたのかと高部長に揶揄されます。Y-Space Sportsが持つテニスクラブには、成績の振るわない、息子の焦焦が所属していることを暗に嫌味を言うためです。
蒋傑は焦焦の試合の結果を珍しく気になりました。陳可に結果を尋ねますが、いつも試合を見に行く陳可と違い、蒋傑はほとんど興味を示しません。陳可はここでもすれ違いを感じています。
梁桃はY-Space Sportsでインターンを始め、友安は行きつけのペットサロンの犬の散歩係をボランティアで始め、三川は児童体育場でトレーナーを始めました。
友安が慣れない犬の散歩で、犬に引っ張り回されているところを三川は見かけます。見かねて散歩のテクニックを教えて、翌日また会う約束を取り付けます。
蒋傑は焦焦の所属するテニスクラブが、甘やかされた王侯貴族のためのクラブと言われていることに不快の念を隠せません。引退して仕事を探せと息子に告げました。22歳にもなるのにどうしていつまでも命令口調で勝手に人生を決めるのか、と焦焦は怒ります。陳可は仕事がうまくいかないからと息子に当たらないでと冷たく言います。
蒋傑は友安を食事に誘い、結局は友安の意見を聞かずに金翌を選んだのも、その後の始末をつけるため辞意を表明した彼女を怒鳴りつけたのも間違いだったと先日のことを謝ります。そして頼みたいことがあると打ち明けました。
羅念は急な出張が入り、友安に羅勒のスポーツクラブに迎えに行って欲しいと頼みます。とてもハンサムなトレーナーがいると聞き、期待して行った友安はそこで三川と会います。
友安は三川の退団の理由がマラソン大会のせいで、アスリートをやめてしまったのかと聞きますが、三川はそれは違うと答え、今の仕事もなかなかいいと説明します。
犬の散歩をする友安に三川は付き合います。運動の習慣がない友安にまずはランニングからだと、指導することになりました。
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