【アルタ・マール:公海の殺人】シーズン3のあらすじ。モスクワ行きの豪華客船に乗る予定のエヴァは、諜報員のファビオから突然依頼を受ける。危険なウイルスを船に持ち込もうとしている男を捕らえてほしいと。果たしてエヴァは、無事にウイルス男を捕まえることができるのか!?
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【アルタ・マール:公海の殺人】シーズン3のあらすじ
シーズン2から時は経ち、アルゼンチンに滞在していたエヴァとカロリーナは、モスクワ行きのバルバラ・デ・ブラガンサ号に乗る予定でいた。
その船には、カロリーナの夫であり船の所有者であるフェルナンドや、その妹のナタリア、エヴァ姉妹の叔父ペドロなども乗ることになっている。
ところが、船の出向7日前にエヴァは、諜報員と名乗るファビオから突然の依頼を受ける。
ある男が危険なウイルスをバルバラ・デ・ブラガンサ号に持ち込もうとしているから、その男を捕まえるために協力してほしいと。
ファビオがエヴァに依頼を持ちかけた理由は、彼女の書籍に“船の所有者の縁戚”だと書いてあったかららしい。
船の出航日当日。
エヴァとファビオは、少ない手がかりをもとにウイルス男を探すが見つからない。
そんな中、ファビオの仲間であるスティーブは、余興のマジックを眺めている際に何か重要なことに気づいたようで、すぐにエヴァを船のデッキに呼び出した。
エヴァがデッキに到着すると、スティーブは何者かに銃で撃たれて死亡するのだが、死の直前に「カトナ」と言い残した。
その後、エヴァとファビオは、カトナがウイルス男の元生徒であるという事実に行きつく。
【アルタ・マール:公海の殺人】シーズン3のネタバレ
それぞれの思惑
バルバラ・デ・ブラガンサ号に新しく入ってきた航海士のエクトルは、ある思惑からこの船を乗っ取るつもりでいた。
そして、思惑を抱いてバルバラ・デ・ブラガンサ号に乗車したのは、エクトルだけではなかった。
ペドロの知人であるカルメン一派も何かを企んでいる様子。
カルメン……娘の治療のためモスクワ行きのこの船に乗客。
ディアナ……表向きはカルメンの娘。包帯でグルグル巻き。
アヤラ医師……ディアナの専属医師。
車イスに乗せられているディアナは、顔を包帯でグルグル巻きにしており目もサングラスで隠している。
彼女は声帯が損傷しているため声もでないとのことで、一見すると重病患者のようにみえるが、実は誰もいないところでは普通に会話ができるし、立つこともできていた。
しかも驚くべきことに、包帯を取ったディアナの顔はカロリーナと瓜二つだった。
なぜ同じ顔なのかは最後まで明かされないのだが、どうやらアヤラ医師たちはウイルス男を捕らえるために乗船したらしい。
その計画を果たすため、アヤラ医師一派はカロリーナを捕らえて筋肉弛緩注射を打ち、ディアナとカロリーナを入れ替えることに。
寝たきりを装っているディアナの身代わりとして、カロリーナは顔に包帯を巻かれ、そして筋肉注射を打たれて寝たきり状態になってしまう。
カトナの正体
理由はわからないが、どうやらアヤラ一派もウイルス男を見つけるために躍起になっているらしい。
カロリーナと入れ替わったディアナは、エヴァからウイルス男の情報を聞き出す。
そして、ある男がウイルス男かもしれないと聞いたアヤラ一派はその男を拷問したあげく殺害した。
一方、カルメンの部屋で寝たきり状態にさせられたカロリーナは、部屋の担当メイドであるヴェロニカに必死で何かを訴える。
出せない声を絞り出し、動かしづらい指で何とか己のバッグを取るように伝えたカロリーナは、バッグに入っていたジッポのライターをヴェロニカに持っていて欲しいと訴えた。
実はこのライターの中には、スティーブが死の直前に遺したフィルム(カトナの顔が写っている)が入っている。
その後、ライターの持ち主はヴェロニカ→ディマス→ファビオの順に変わっていった。
ライターを入手したファビオが写真を現像しようとするのだが、侵入したカルメンとアヤラ医師に襲われ写真も奪われてしまう。
その後は写真をめぐってエヴァ&ファビオとアヤラ一派は攻防を繰り広げるが、最終的にエヴァたちの手に渡る。
これまでカトナは男だと思われていたが、写真を見たエヴァたちは、犯人がメイドに扮した女だと気づく。
真相。バラまかれたウイルスの行く末
ウイルスを船に持ち込んだのは、メイドに扮したアナだった。
動機は戦争に負けたから。
また、エクトルが船を乗っ取ろうとしていたのは、アナと手を組んでいたからだった。
ウイルスを持ち込んだことがバレたアナは逃走し、途中ですれ違ったディアナにウイルスを注射する。
それから、船内ではあっという間に感染が広がってゆく。
*
ウイルスを広めれば自分も死ぬはずなのに、アナは迷わずウイルスを広めた。
このことから、アナがウイルスの抗体(血清)を持っていると推測したエヴァたちは、アナを拘束して体内から血清を取り出す。
そしてアヤラ医師が、その血清を使ってウイルスのワクチンを完成させた。
ワクチンにより感染者たちが治っていく一方で、船は大変なことになっていた。
ニコラスが救助船を呼んだのだが、到着したのは軍艦でこの船に向かって砲撃をはじめたのだ。
ワクチンが完成したことを知らない軍艦からしてみれば、船内にいる感染者たちを下船させるわけにはいかず、ゆえに船もろとも消し去ろうとしているのだろう。
バルバラ・デ・ブラガンサ号の乗客たちを小舟で救出させている間に、エヴァは黄色の旗を掲げて「解決した」と軍艦に知らせる。
それにより砲撃は止まったが、アナを追って刺されたニコラスは力尽きて死亡してしまう。
*
ドラマのラストシーンはエヴァのモノローグで閉められた。
この旅を忘れることはないでしょう、この船も、そしてニコラスあなたのことも。
愛する人が目の前で亡くなると、もう元の自分には戻れない。
でも前を向いて生きなくてはなりません。
人生も旅も続きます。
愛こそが前に進む唯一の道です。
【アルタ・マール:公海の殺人】シーズン3の感想
シーズン3はなかなか面白かったです!
序盤に“ウイルス男”という大きな謎で視聴者を惹きつけておき、別の部分で驚きを随所に見せてくれるので飽きない展開でした。
今シーズン最大の驚きは、包帯グルグル巻きの女性がカロリーナと瓜二つだったこと。
しかも、そのそっくりな女性ディアナがカロリーナと入れ替わる展開も非常に面白かったです。
序盤は伏線をまき散らすといった感じで、それ自体はこれまでのシーズンと同じなのですが、今シーズンをとりわけ面白く感じられた理由は全体的なバランスが良かったためだと思われます。
ミステリーとしての謎や驚きを適度に見せながら、本筋と関係のないエピソードは最低限にとどめたことが成功の理由ではないかと。
実際、これまで8話構成だったのが6話にまで削られています。
このように満足度の高いシーズン3ではありましたが、いくつかの謎が残ってしまったのは惜しい限り。
なぜディアナはカロリーナと瓜二つだったのか、なぜアヤラ医師はあれほど必死にウイルス男を捕らえようとしたのか。
この辺りの謎もしっかり解明してくれていれば、ミステリー作品としてより一層すばらしいものになった気がします。