【アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件】第5話・6話ネタバレと徹底解説。ついに公判が開始された。物証で挑む検察側に対し、弁護側は陪審員の心を動かすストーリーを作ろうと策をこらす。
【O・J・シンプソン事件】第5話・6話あらすじ
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マーシャはクリスにO・Jの手袋発見者ファーマン刑事を担当させた。
クリスはファーマンが黒人を差別するタイプの白人だと感じ取り、証言台に立たせたくないと伝える。
しかし、マーシャは「彼は役に立つ」との一点張りで聞く耳を持たない。
結局、クリスはファーマンの担当を降りマーシャが引き継ぐ。
このような中、検察側は長年の虐待が高じて殺人に至ったという動機と、確かな証拠で裁判に挑む。
他方、弁護側は証拠より説得力のある物語で陪審員の心を動かすよう戦略を立てる。
公判が始まると各局のテレビが裁判を連日中継し、クリスとマーシャは慣れないマスコミのバッシングに晒される。
【O・J・シンプソン事件】第5話 ネタバレと考察
公判開始
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検察側は、被告人の性格や前歴こそが本件の焦点と主張
この発言を聞いたら、陪審員は真実を見極められなくなると訴えた。
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弁護側コクランは黒人が「ニガー」という言葉を聞いたら、判断力を失うとは侮辱だと責め、クリスがファーマンを擁護したことを恥と思う、とまで語る。
弁護側は、家庭内暴力が裁判とは無関係だと主張しながら、ファーマン刑事の過去発言については、クリスの言った言葉にかみつき、検察側の主張をすり替えた。
このことにより、翌日の新聞では、コクランVSクリス・ダーデンの見出しがつき、クリスは白人に迎合しているとし、76%もの低評価がついてしまった。
クリスは上司ギルに記者会見で釈明をさせてくれと懇願するが、ギルは謝罪のためにいちいち会見を開いていられないと拒否する。
ビル・ホッジマン倒れる
次に、コクランは故意に弁護側の証人を開示しなかった。
そして裁判でいきなり、検察側がこれらの証人を呼ばなかったのは何故か、と語った。
まるで、検察がこの証人を呼ばないのはそれなりの理由があると言わんばかりだった。
しかし、検察側は開示されなかったから知らなかったのだ。
このコクランのあまりにも汚い不意打ちによりビルはショックを受け、心臓麻痺を起こして再起不能になる。
これによりクリスが格上げになり、マーシャのパートナーとなった。
陪審員の現場検証
陪審員たちは検察やO・J本人と共に、ニコールの家の事件現場とO・Jの豪邸を見学する。
コクランは事前にO・J宅を下見に訪れて、O・Jと白人の写真や絵を片付け、黒人受けするようなインテリアに模様替えをしていた。
それだけではなかった。
被害者ニコールの家は、写真はおろか家具まで片付けられていて何もなかった。
これはニコールの生活感が出ると、陪審員たちの同情を集めてしまうからだと思われる。
マーシャは家自体がヤラセだと怒った。
これは弁護側だから出来ることなのだろう。
検察側がやったらヤラセどころか、証拠を捏造!と糾弾されるだろう。
検察側がやれば問題視され、弁護士だと「戦略」のひとつになってしまうのは不条理だとしか思えない。
記者会見ひとつ上司の許可が下りない検察と、現場ですら細工してしまう弁護側。
「自由な国」アメリカでも役人は自由がないのだと感じた。
【O・J・シンプソン事件】第6話 ネタバレと感想
マーシャは自身の離婚問題も抱えていた。
それだけでも大変なのに、この裁判は連日各局で放送されマーシャの髪型や服装まで批判に晒された。
ギルにスタイリストをつけてもいいと言われて、マーシャは髪型を変える。
裁判にカーリーヘアで現れたマーシャに、弁護士や関係者たちがギョッとする様子が描かれるが、これがどういう意味なのか暫くわからなかった。
というのは、マーシャ演ずるサラ・ポールソンが美しく、このカーリーのショートヘアーがとても似合っていたからだった。
翌日のタブロイド紙にマーシャの「恐怖のカーリーヘア」と批判されたので、これは失敗だと分かった次第だが、美しい女優を使うと、時として意図してることが伝わらないことがある。
【O・Jシンプソン事件】補足情報
ドミニク・ダン
5話で、裁判長のイトーと個室で話す老人ドミニク・ダン(ロバート・モース)は、ハリウッドのプロデューサーとして知られていた。
1982年に娘(【ポルタ―ガイスト】(1982)の主要キャストのドミニク・ダン)が殺害された裁判記録を寄稿したことをきっかけに、有名裁判の記事を書くベストセラー作家となった。
本件でイトーから被害者の気持ちに寄り添えるからと、ロン・ゴールドマンの遺族の隣席を用意された。
後に彼は「O・Jシンプソン事件」の裁判記事も書いている。
ノーマン・ロックウェルの絵
コクラン下見時のO・Jの家には、白人との写真のほかパトリック・ナビル(デュラン・デュラン【リオ】のジャケットで知られる)やノーマン・ロックウェルの絵が飾られていた。
ノーマン・ロックウェルの絵は白人同士のアメフトの【タックル】だったが、コクランはこれを同じロックウェルの【The Problem We All Live With】(1964)に変更。
これは、白人学校に初めて通う黒人少女の登校風景で人種問題運動の象徴的な絵のひとつとなっている。
現在はホワイトハウス内に飾られていると言う。
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