【武則天-The Empress-】ネタバレ4話
皇后の印象、それは哀れみ
如意は、皇后の仮面を盗んだ罪に問われてしまいました。皇后の一周忌を悼む場なので、李世民(陛下)のほかにも妃たちが同席しています。ことの成り行きを見ていた韋貴妃は、弁明のチャンスを与えましょうと進言し、続けてこのように提案。
「七歩を歩く間に詩を作り、皇后の才色兼備を表現できたら許すというのはどうです?」同意する李世民。如意は、七歩進みますが詩は作れませんでした。
その上、皇后に対する印象を「哀れみを感じます」と語ったことで、李世民の怒りを買ってしまうのです。死罪になりかねない状況の中、楊淑妃が「寛大な対応を」と言って李世民に口添えをしてくれました。楊淑妃は以前、如意の証言に助けられたため恩を返そうと思ったのです。
楊淑妃の助けにより死罪は免れましたが、如意は結局牢に入れられてしまいます。楊淑妃が如意を助けたのは、“恩返し”以外の理由もありました。長いこと息苦しい後宮にいる楊淑妃は、型破りな如意の言動を小気味よく感じ、つい助けたくなったのです。何より、いつか如意が韋貴妃を追い込む存在になるだろうと予期しており、ゆえに如意に肩入れをしたのです。
もうひとりの古株妃である殷徳妃は、韋貴妃に息子を盾に取られているため逆らえません。常に韋貴妃の顔色をうかがい、良心に反することであっても従わねばならず、そのたびに心を痛めています。
一周忌の席でも、李世民に「如意への処罰をどうするべきか」と問われ、厳罰に処するべきだと答えてしまいました。韋貴妃が望んでいるため、そう答えるしかなかったのです。殷徳妃はその罪悪感から、牢にいる如意に豪勢な食事を届けさせるのでした。
如意への罰
牢にいる如意は、なぜか李世民(陛下)の寝殿に召されました。「なぜ皇后を哀れだと言った」と聞かれる如意。如意は、皇后が書いた“女則”を読んで気づいたと答え、言葉を続けます。
「育児をこなし後宮を仕切っていた皇后が、もしもそれ以外の時間を陛下と過ごしていたならば、女則を10巻も書く時間はなかったはず」ゆえに、“女則”の優美な文章の裏には、皇后の孤独が見え隠れしていると如意は言います。
さらに、陛下の皇后への固執は愛情よりも罪悪感から来ていると推測を述べ、陛下の顔をこわばらせてしまいました。あれほど盛大に一周忌の場を設けたのも、罪悪感の裏返しでしょうと。
「誠に生意気だ」陛下はそう言って、如意に罰を言い渡しました。「承慶殿を管理せよ。昼は掃除、夜は女則を筆写するように」と。