【武則天-The Empress-】61話・62話。武媚娘は流産の原因を突き止めましたが、犯人は本当に王皇后なのか!?また、「子を始末しろ」と書かれた先帝の遺詔を見てしまった武媚娘は激しく取り乱し……。
【武則天-The Empress-】ネタバレ61話
菊の図
武媚娘は20日もの間、流産の原因について調べ続けていました。
流産の直前に飲んだ茶には芍薬や甘草が入っており、それらと飲み合わせの悪いものを口にしたのではないかと調べてみたものの、今のところ見つかりません。
それを聞いた高陽公主は、ならばやはり緑芙が使った眉墨の毒が原因なのではないかと言いますが、武媚娘は茶が原因だと確信している様子。
そこで高陽公主は、部屋に飾られている“菊の図”に武媚娘の注意を向けようとします。
“菊の図”に使われた絹糸から清い香りがする、という高陽公主。
絹糸は無臭なはずなのになぜ清い香りがするのか不思議に思った武媚娘は、侍医に絹糸を調べてもらうことにします。
すると、絹糸の染料に藤もどきが使われていることが判明。
侍医の話によると、藤もどきは甘草と相克するため、2つを摂取すれば猛毒化し流産を引き起こす可能性が高いとのことでした。
藤もどきが使われた菊の図、甘草の入ったお茶、どちらも用意したのは王皇后です。
流産させた犯人が王皇后だと確信した武媚娘は、高陽公主の前で皇后への復讐を誓います。
稚奴(陛下)の怒り
武媚娘を寺に戻す気配のない陛下にしびれを切らした長孫無忌は、大臣たちを集めて陛下に訴える準備をします。
同じく武媚娘を追放したい王皇后も、妃たちを集めて陛下に訴えるつもりです。
※
このままでは明日 武媚娘を寺に戻さなくてはいけない、とヤケ酒する陛下。
そこに妹の高陽公主がやってきて、一緒にお酒を飲みながら陛下に言います。
「武媚娘は子の敵討ちのために宮中に残りたいはず。
でもそのために陛下の妃になれば、父上(先帝)を裏切ることになるからできない。
武媚娘は敵討ちよりも、父上への愛を貫くことを選んだのね、深い愛だわ」
先帝の遺詔の内容を知っている陛下は、「深い愛」という言葉に強いひっかかりを覚えます。
陛下は「先帝が賢明な皇帝であることは事実だが、国以外のことはどうでもよく、自分の子さえ犠牲にできるお人なのだぞ!」
と怒りを露わにしながら高陽公主に遺詔を見せました。
(遺詔には、武媚娘の子を始末しろと書かれています)
それを読んだ高陽公主も先帝の無情さを嘆き、武媚娘が知れば悲しむから燃やしたほうがいいと助言しました。
直後、持病の頭痛に襲われてしまった陛下は、高陽公主に遺詔の焼却を頼むのでした。
武媚娘の絶望
武媚娘を宮中にとどまらせたい高陽公主は、先帝の遺詔を武媚娘に見せました。
武媚娘は激しく取り乱し、正気を失ったかのように笑い出します。
そんな彼女に、高陽公主は「これからは自分のために生きなさい。宮中に残って子の敵討ちをするのよ」とそそのかします。
取り乱したまま部屋を飛び出した武媚娘はさまよい歩き、そして甘露殿(陛下の住まい)へと足を運ぶのです。
陛下は、甘露殿にやってきた武媚娘を愛おしそうに見つめ、そして抱きしめました。
翌日。
甘露殿の前では、大勢の大臣と妃が並び、武媚娘を寺に戻すよう陛下に訴えるつもりです。
そこに、婚礼のような装いをした陛下と武媚娘が揃って甘露殿から出てきました。
陛下は皆の前で、武媚娘を昭儀(正二品)に冊封すると宣言し、異議のあるものは朝議で発言するようにと言うのです。
【武則天-The Empress-】ネタバレ62話
命がけの訴え
朝議の場では、関隴集団の裴行倹が床に頭を打ちつけながら「武媚娘冊封の撤回」を訴えます。
うろたえてしまう陛下。
すると、見かねた呉王・李恪が「先帝の時にはこのような行いはしなかったのに、なぜ君主によって態度を変えるのですか」と裴行倹を咎めるのです。
李恪の助けを得た陛下は、すかさず裴行倹に罰を言い渡して連行させました。
(朝議では陛下を助けたものの、李恪は内心では武媚娘を妃にするのは反対のようです)
※
長孫無忌は、王皇后の地位を盤石にするために養子をとるよう勧めます。
劉氏
川で李忠皇子を見かけた武媚娘は声をかけますが、李忠は怯えて逃げていきます。
居所まで追いかけてきた武媚娘に、李忠は「この前ウソの証言をしたのは蕭淑妃に脅されたから」だと弁解しました。
そこに李忠の母・劉氏が現れて、武媚娘は彼女と話し込みます。
寵愛争いから潔く身を引いた劉氏を気に入った武媚娘は、今後困ったことがあればいつでも頼ってきてと言って去りました。
住まいに戻った武媚娘は、高陽公主に「王皇后からすべてを奪ってやる」と復讐の意を伝えます。
高陽公主は、王皇后を失脚させれば、その後ろ盾の長孫無忌を敵にまわすことになる、それでも良いのかと確認。
武媚娘は、長孫無忌を倒すためにまずは協力者を集めるつもりだと答えました。
※
武媚娘お付きの宦官である瑞安は、李義府を呼び出して「武媚娘が許敬宗と接触したいそうだ」と伝えます。
養子
夜になり、甘露殿に戻ってきた武媚娘を見て、陛下は安堵した様子を見せます。
宮中に残る理由がどんなものでも構わない、すべてを甘受するという陛下。
武媚娘は涙を流し、これからは何があってもお傍を離れないと陛下に伝えました。
しかし、陛下に抱きしめられた武媚娘はどこか憂いの表情です。
※
皇子たちの師になった李恪は、彼らの剣の訓練を見守っています。
そこへ武媚娘がやってきますが、陛下の妃になったことが許せない李恪はつれない態度です。
武媚娘は、王皇后に子を殺されたから復讐するのだと打ち明け、そして「王皇后が養子を選ぶならどの皇子でしょうか」と李恪に尋ねました。
李恪は、王皇后の考えは分からないが長孫無忌ならば李忠を選ぶはずだと答えるのでした。
【武則天-The Empress-】感想61話
武媚娘が先帝の遺詔を読んで取り乱すシーンは、今まで見た回のなかで一番胸が痛みました。
彼女は先帝の存命中はもちろんのこと、亡くなった今でも深く愛し続けていたというのに、肝心の先帝は武媚娘の子を殺すよう遺詔にしたためていたのです。
先帝も同じように愛してくれていたはずだと、そう信じていた分だけ武媚娘が受けたショックも大きいはず。
何より、遺詔を武媚娘に見せた高陽公主が残酷すぎます。
高陽公主は、何がなんでも武媚娘を宮中にとどめたいのでしょうが、あまりにも度が過ぎています。
ただ、ストーリー的には俄然おもしろくなってきました。
稚奴の妃になった武媚娘がここからどう登り詰めていくのか、その過程から目が離せません。
【武則天-The Empress-】感想62話
高陽公主は、長孫無忌への復讐に燃えています。
高陽公主が“菊の図”に毒を仕込んだのは、王皇后に罪を着せて失脚させれば、後ろ盾の長孫無忌にも痛手を与えられるからなのでしょう。
高陽公主の策は、綿密かつ用意周到で頭のキレも感じられ、さすが先帝の娘といった感じですが、執着心や残酷さも半端ありません。
武媚娘は、高陽公主が黒幕だと気づかないまま王皇后に復讐してしまうのでしょうか。
だとすると、あまりにも王皇后が気の毒。
また、宮中にとどまるために武媚娘に利用されている稚奴(陛下)も不憫です。
ただ稚奴は、何もかも承知のうえで武媚娘のすべてを許しているので、彼が幸せなら問題ないのかもしれません。
武媚娘のほうも100%利用しているわけではなく、少なからず稚奴への情はあるはずだと信じたい!
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